170918

こんにちは。川畑のぶこです。

今日は、ノブさん(60代・無職)からのご相談にお答えします。

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30代後半になるパチンコ依存症の息子は、障害年金を受給しているのと、
自立支援作業所で働いているのとで、ある程度の収入がありますが、
毎月家族からの借金を返済していること、以前サラ金から借りたお金を
弁護士を仲介して返済をしていることから、手元に残るお金も微々たる
ものです。このお金も、給料日あるいは、年金支給日の翌々日ぐらいには、
すべてパチンコに使い果たしてしまいます。

今は、私の妻の年金で家計をやりくりしながら、ギリギリの生活を送って
いる状況です。また、在職中には思ってもみなかった私の心臓・肺の疾病
と妻の癌の医療費が、家計をさらに圧迫しています。少しあった蓄えも
なくなりました。

しかし、息子はそんな事情には一切おかまいなしで、断られても断られても、
しつこくお金の無心をしてきます。結局、最後には、妻も息子の要求に
押し負けるかたちで、お金を貸してしまいます。息子は、自分の意に沿わない
ことは、まるで幼児が駄々をこねる様な態度で、嫌だ嫌だの一点張りか、
黙秘をします。お金のためならどんな約束でもしますが、平気で嘘をつき、
守りません。

公立の精神福祉センターにも相談をしました。同じような苦しみを経験して
いる人や克服した人たちが集まり思いをシェアする自助グループを紹介して
もらい、一度参加したこともあります。しかし、本人が依存症を治したいと
いう意志がないので、今は参加していません。

連日、息子からお金を貸してくれとうるさく言われることがストレスになり、
それが原因で妻の癌が再発することを懸念しています。つい最近もヤミ金と
思われる業者から封書が多数きています。私たち家族がお金を貸さなければ、
ヤミ金に手を出してしまうのは明らかです。どうしたらよいのでしょうか。
~~~~~~~~~~~

本当に切実なお悩みですね。

パチンコというのは日本独特の文化で、ギャンブルではなく遊戯に位置付け
られているんですね。これは本当に不思議と申しましょうか、コンビニに入る
ようにパチンコ店にフラッと入って遊んだり時間つぶしをしたりできる環境
というのは、海外ではなかなかないのではないかと思います。

もちろん、ほとんどの人は「今日はこれぐらい」と、きちんと予算を決めて、
健全に楽しんでいらっしゃると思いますが、中には、ノブさんの息子さんの
ように依存症になってしまう人が少なからずいらっしゃいます。

まず、依存症に関しては、脳が通常と同じようには機能していませんから、
本人の意志でなんとか変えられるものでもないということは知っておいたほう
がよいかもしれません。

ある統計によると、賭博(ギャンブル)依存症者は、パチンコなら、平均的に
1,300万円ぐらいをつぎ込むそうです。なかには、1億円ぐらい使ってもまだ
やめられないという人もいらっしゃるようです。

これはもう本人の意志とは無関係に、体が覚えてしまって、パチンコ店に
フラフラッと吸い寄せられていっているような状態で、かなりヘビーな病理です。
家族や周囲の人々は、まず、お金を貸すことで彼を助けようとすることはやめる
こと、経済的な助力は与えないという意志が必要です。

続きは、ビデオでお話しします……

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【Q】ギャンブル依存症になってしまいました

ギャンブル依存症についてお伺いしたいです。

パチスロ依存症の主婦です。
主婦になるまではギャンブルに対して嫌悪感を抱いていました。

夕方のニュースの特集などで、顔をモザイクで隠し、
ギャンブル依存の人の特集を見たりして、
全く理解ができませんでした。

しかし今は自分が依存症です。

きっかけは夫がパチスロに通っていた事でした。

私は数十円安い、高いで一喜一憂しながら家計をやりくりして
いるのに、夫は自分の稼いだ金だ、自由に使うと言わんばかり
にパチスロ店へ通っていました。

何だか、自分のしていることが馬鹿馬鹿しく感じ、
虚しくなりました。

最初は、同じお金を買い物への浪費でストレスを発散しよう
としました。

深夜のテレビショッピングなどで、便利なキッチン道具など、
一万円以上するものをポンポン買いました。

夫だってお金を無駄にしているんだから!仕返しよ!という
気持ちでお金を使い始めました。

しかし、いつからか自分も隠れてパチスロをするように
なりました。

最初は3000円位負けただけで、今日の夕飯の買い物と同じ
金額を30分で使ってしまったなぁ。などと後悔、反省が
ありましたが、日に日に金額は上がり続け、
1日で数万円使うようになってきました。

勿論、家計からは出せなくなったので、自分でコツコツと
貯めてきた独身時代の貯金に手をつけました。

そこから転落するのはとても早かったです。

現在、貯金は底を尽きそうな状況で、家計管理も馬鹿馬鹿
しくなり、全く管理していないので、毎月給料日が待ち遠し
く、ギリギリの生活となっています。

こんな状況に陥っても尚、パチスロ店へと足が向いて
しまいます。

部屋は荒れています。お金が欲しい訳で通っているのでは
なくなっていると、自分でも感じています。

行ったら負ける事の方が圧倒的に多く、お金を増やすこと
はもう不可能と、薄々感じているのに、パチスロが楽しい
とすら感じています。

どうすればこの状況から抜け出せるのでしょうか。

因みに、誰にも話しておらず、お金の行方も、時間の使い方
も、家族には全て秘密でやっています。

タバコの臭いを消すグッズを持ち歩き、常に確信犯です。

パチスロをやめないと大変なことになるという理性があり、
しかしやめられない自分がいます。
本当は抜け出したいです。

どうかお力をお貸しください、よろしくお願いします。

【30代 アルバイト タカハシ様】

—————————
FROM 川畑のぶこ

【A】やめたいのにやめられない…
タカハシさんのようにパチンコやパチスロへの依存に悩む日本人
はとても多く、統計では500万人を超えると言われています。

日本文化・社会の不思議なところは、こんなにパチンコや
パチスロに苦しんでいる人々がいるのにもかかわらず、

これらがギャンブルでなく、誰でも気軽にフラッと楽しめる
「娯楽」の分野に属するということです。

先進国で日本以外にこのような国はあるでしょうか。

たとえば、私が以前生活していたアメリカは、
ギャンブルをする場所はカジノに限られ、
カジノに足を踏み入れるのはとても敷居が高かったです。

セキュリティーはとても厳しく、必ず複数の警備員がいて
身分証をチェックします。

アジア人は年齢不詳なこともあるかもしれませんが、
私自身30歳を過ぎていても、カジノに足を踏み入れるだけで
(私はギャンブルよりもマジックショーなどの
エンターテイメントを目的としているにもかかわらず)
何度も警備員にIDの提示を求められました。

これほど、厳しい制約があり、それをクリアして
「いまから賭博をする」という明確な意志を持った人のみが
初めて賭博をできるのです。

ところが日本はどうでしょう。

駅の改札を出れば、コンビニよりも目を引く場所や宣伝で、
さあさあみなさんどうぞどうぞと言わんばかりに、
パチンコ店が大歓迎しています。

いったいどれだけの人が
「さあ、自分はいまから賭博をするぞ」という緊張感や意志
をもって、パチンコやパチスロ店に入店するでしょうか。

おそらく多くの人は「単なる暇つぶし」や
「ちょっとした気晴らし」で入店しているのではないでしょうか。

何せ「賭博」ではなく「娯楽」なのですから。

このように「単なる」「ちょっとした」「娯楽」から泥沼に
はまって行く人がとても多いのです。

ギャンブラーだという自覚がある人ではなく、どこにでもいる
主婦やサラリーマンが犠牲者となるのはこのためです。

このように、まず日本の場合、ギャンブル依存症は
個人の意志だけの問題ではなく、社会全体を巻き込んだ問題
であるということを明確に認識する必要があります。

下記は、臨床的に問題とされる賭博行為をする人たちの
典型的な症状です。

これは、アメリカの精神医学会の診断基準であるDMS-5を
参考にしていますが、次のうち4つ以上が当てはまると
問題があるとされています。

—–
【1】刺激や興奮を得たいがためにギャンブルに使う額が
どんどん増えている

【2】ギャンブルをやめると落ち着かなくなったり
イライラしたりする

【3】ギャンブルを止めようとしたり頻度を少なくしようと
何度も努力したけれども成功しなかったことがある

【4】気がつくとギャンブルのことを考えている

【5】無気力感や罪悪感、また不安や憂鬱な気分などがある
ときにギャンブルをすることが多い

【6】ギャンブルで負けるとそれを別な日に取り返そうと
深追いすることが多い

【7】ギャンブルにはまっていることを包み隠そうと
嘘をつくことがある

【8】ギャンブルのせいで大切な人間関係や仕事、学業を
損なっている

【9】ギャンブルで作った借金の肩代わりを
他人にしてもらっている
—–

このように、いったんギャンブル依存症になってしまったのなら、
自分も周囲も意志の弱さを責めるかもしれませんが、

一日に数万円をつぎ込むようになり、わかっちゃいるけど
やめられない状態になったら、これは既に病的な状態で、
自分の意志ではどうにもなりません。

いわゆる、ビギナーズラックのような、一度に大きく儲けた
刺激的な記憶があると、「自分は生きている!」という
あの高揚感が忘れられず、さらにその刺激を求めるようになります。

ギャンブル依存症の人は脳機能も異常があることがわかっており、
一度そのような状態になってしまうと、己の精神力だけでは
どうにもならないことがほとんどです。

今回、タカハシさんがメルマガというこのような場をつかって、
助けを求めてきたことはとっても大きな一歩です。

恥ずかしくて誰にも言えない…
孤独だったのに、よく勇気を出されましたね。

病的賭博は個人で克服するのはとても難しい依存症ですが、
それでも効果的なアプローチはあります。

それはグループ療法です。

グループ療法といえど、いきなり医療機関の扉をたたくのも
抵抗があるかもしれませんね。

ただし、必ずしも医療機関で行われているグループ療法に限らず、
同じような苦しみを経験している人や克服した人たちが集まり、
思いをシェアする自助グループがあります。

このようなサポートグループはギャンブルやアルコールなど、
依存癖のある人々にはとても効果的なのです。

人に輪に入って己の恥部をさらけ出すなど、
とんでもないと思われるかもしれませんが、

このようなサポートグループでは、本名などの個人情報を
名乗る必要は一切ありませんし、何も言いたくなければ
何も言わなくてもOKです。

多かれ少なかれ、みんな初めはそのような気持ちで参加される
のではないでしょうか。

ところが、周囲の人々のシェアに耳を傾けているだけでも、
相手が自分の代弁者であるかのごとく、さまざまな問題や
解決法を提示してくれます。

同じ課題を持つ者同志が前進しようという集合的エネルギーが
はたらくと、気づきの速度も促進されます。

心の痛みを分かっている者だからこそ響く励ましやサポート
はタカハシさんを前進させる一歩になることと思います。

恐らく、グループのダイナミクスを通して、自分だけが
悪かったわけでも、夫だけが悪かったわけでもなかったと
いうことがわかるでしょう。

同じ課題を持っている共感的グループは、多くの依存症の人々
が抱えている寂しさや空しさを克服する場ともなります。

私の心のぽっかりを埋めるのは、かならずしも夫である必要
は無いということも分かるでしょう。

サポートグループ以外にも思いやりや優しさをもって接する
ことが出来る人たちとの輪を広げることが出来るようになれば、
それはタカハシさんの自立心につながることでしょう。

そして何よりも大事なのは、タカハシさん自身が自分の
よき親友となって、自分を責めること無く深く理解して、
痛みを包み込んであげるということです。

下記は、病的賭博(ギャンブル依存症)の人たちの
サポートグループの代表的なものです。

依存症の本人だけでなく、本人よりも苦しみを持つことが多い
ギャンブル依存症の家族にとっても、
このようなサポートグループへの参加はとても効果的です。

ギャンブラーズアノニマス
 http://www.gajapan.jp/jicab-ga.html

ギャマノン
 http://www.gam-anon.jp

ぜひいちど、通いやすい場所のサポートグループに
参加してみてください。

また、推薦図書も記しておきます。

医学的な観点、また心理社会的な観点から、
自分のおかれている状況が明確にわかり、改善の一助となる
と思いますので、ぜひご一読ください。

ギャンブル依存症 (生活人新書)
 田辺 等
 
やめられない ギャンブル地獄からの生還
 帚木 蓬生

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