【Q】いつもメルマガを
読ませて頂いています。
私には、息子3人(20歳:発達グレー、
17歳、13歳)がいます。
主人は転勤族で、
この10年単身赴任をしており、
私がワンオペで育ててきました。
(月1度帰省。両方の両親も遠方です)
次男についての相談です。
もともと口調がキツく、
トラブルの多い子で、
苦労してきました。
中3の頃から行き渋りがあったものの、
高校受験は無事に志望校に合格しました。
ただ、ずっと朝が苦手で、
私が必死に起こす生活が続いていて、
高校入学後も変わらずで…
高1の6月から何をしても起きなくなり、
五月雨登校→不登校
→出席日数不足で進級不可
→通信に転学で、現在高3です。
昼夜逆転が続いており、
バイトをいくつかしてみたものの
起きられないので続かず。
自宅では、食事もろくに取らず、
私が話しかけてもキレるか無視でした。
やっと先日少し話せたのですが、
「やりたいことがない、
社会不適合者だから」とのこと。
先のことを考えるのは
面倒くさいそうです。
次男は、主人に対して
強い恨みを持っていて
「一生許さない!アイツはゴミだ!」
と言います。
(小中学生の頃、2.3回、
お前なんか出てけ!と家から
引き摺り出されたことがあり、次男は
暴力だ、虐待されたと思っています)
今は、主人が帰省しても
一切顔を合わせることもありません。
この2年間、私自身、沢山学び、
カウンセリングも受けながら、
子どもへの過保護、過干渉をやめ、
期待を手放しつつあるとは思いますが、
目の前の現実が苦しいです。
私はどうしていけばいいでしょうか?
【natsu・50代・女性・パート】
【A】natsuさん、
いつもメルマガを読んでくださり、
ありがとうございます。
これまで10年もの間、
ご主人の単身赴任という状況下で、
3人のお子さんを実質お一人で
育ててこられたとのこと。
しかも、発達特性への配慮、
思春期の息子さんたちとの関わり、
不登校、昼夜逆転、進路問題――
おひとりで抱えるには
あまりにも重たい状況です。
その責任感と、どれほどの孤独な
努力があったかと思います。
とくに次男さんのことでは、
これまで何度も
心を砕いてこられたのですね。
natsuさんご自身が、
カウンセリングを受け、学び、
ご自身の「過干渉」や「期待」に
向き合ってこられたプロセスは、
並大抵の努力ではないと思いますし、
すでに大切な方向転換を
始めていらっしゃるように思います。
子どもが苦しんでいるとき、
親はつい「なんとかしなければ」と
前に出たくなるものですので。
ただ、今の次男さんに必要なのは、
「引っ張られること」よりも
自分で動ける感覚を取り戻すこと
なのだと思います。
今の彼は、一見すると
「怠けている」「やる気がない」
ように見えるかもしれません。
けれど実際には、
「自分は社会不適合者だ」
「やりたいことがない」
「考えるのも面倒」
という言葉の背後に、
かなり深い無力感や自己否定感が
あるように感じます。
人は、本当にエネルギーが落ちている
とき、「未来を考える」ということ
自体が苦痛になります。
けれど、次男さんの人生を立て直す力
は本来、次男さん自身の中にあります。
そのことを信じてあげてください。
そして、次男さんが父親と向き合う
課題があるなら、それもまた、
彼自身のちからで取り組むべきことで、
本来取り組めることです。
思春期前後の男子は、
表面的には反抗的でも、
内側では父親からの承認を
非常に求めているものです。
「父親はゴミだ」と言ったり
顔も合わせないのは、
単なる反抗というより、
本当は「傷ついた」「許せない」、
でも本当は「自分は親が思うほど
悪い人間じゃない」という痛みの
裏返しでもあるかもしれません。
彼の拒絶は、彼なりの自己防衛でも
あることを知っていてください。
「父親を許さない」と言うことで、
彼は傷ついたたましいを癒やし、
自分の尊厳を
必死に保とうとしています。
natsuさんが今できるのは、
彼らには彼らなりの課題があること
を信頼し、それに取り組む本人の力
を信じながら、
必要以上に背負わないこと、彼らの
感情の責任者にならないことです。
今の息子さんの状態をまずは
受け止めてあげることが大切です。
これは甘やかしとは違います。
人は、否定され続けると動けなく
なりますが、理解されると、
少しずつ自分の感覚を
取り戻していきます。
たとえば、
「どうしたら動けるの?」
「将来はどうするの?」
「昼夜逆転を直しなさい」
と未来へ引っ張ったりせず、
「今はしんどいんだね」
「エネルギーが出ないんだね」
「話してくれてありがとう」
「それほどまでに傷ついたんだね」
と、彼の痛みの事実だけを
そのまま受け止めてあげてください。
このような態度の変化はいずれ、
次男さんへの「安心感」に
つながることと思います。
「やりたいことがない、
社会不適合者だ」という言葉も、
一見投げやりに聞こえますが、
実は、本当はみんなのように
上手くやりたいのに、
できない自分が情けないという、
彼の自己否定の叫びでもあります。
ただ、今の彼は、エネルギーが
枯渇している状態なので、
昼夜逆転も、食事を摂らないことも、
社会から自分を遮断して、
これ以上傷つかないための
「冬眠」のようなものかもしれません。
先のことを考えるのが面倒なのは、
未来に希望が見えない時の
防衛反応でもあります。
今は無理に前を向かせようとせず、
「今はただ、ここにいていいんだよ」
というメッセージを、
静かに見守る態度で
伝えてみてください。
natsuさんは今、次男さんの言動に
一喜一憂し、彼の人生を背負いすぎて
しまっているかもしれません。
彼が動けない現実を
「私の育て方のせい」と
引き受けてしまうと、
natsuさんのエネルギーまで
枯渇してしまいますので、
これからは、
「息子は息子の人生、私は私の人生」
という境界線を、
より意識的に引いてみてください。
人生、回り道をしながら、
ときに、回り道をしたからこそ
成熟する人もたくさんいます。
そのことを信頼して、
たとえ息子が不機嫌でも、
母親は好きなことをする。
息子が食べなくても、
母親は美味しいものを食べる。
息子が動かなくても、
母親は自分の楽しみのために外出する。
など、natsuさん自身が
ご自身の人生を楽しまれますように。
母親が自分の人生を楽しんでいる姿を
見せることは、彼にとって、
「自分が標準コースを辿っていなくても
お母さんは大丈夫なんだ」
という安心感に繋がり、
結果として彼が背負っている
「母を悲しませている」という
罪悪感を減らすことになります。
そのためにも、たとえば、
豊かな自然を感じる場所へ出かけたり、
お仕事(パート)の時間を
「家庭を忘れる時間」として
活用したりして、
意識的に家庭以外の空気を吸い、
natsuさんの中に取り入れてください。
次男さんは現在17歳。
あと数年もすれば、
法的にも大人になりますね。
今すぐにすべてを解決しようとせず、
「今はこういう時期なのだ」と、
時間の流れに身を任せる勇気を
持ってください。
natsuさんが常に「良い母」である
必要などありません。
ただ、natsuさん自身が
「ご機嫌な一人の女性」でいられる
時間を、1日のうちに少しずつ
増やしてみてください。
その緩やかな空気が、
凍りついた彼の心を溶かす
いちばんの薬になることでしょう。
応援しています!
ー川畑のぶこ
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