仕事・職場

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【Q】新人に困っています

上司と新人と3人でチームで仕事をしています。

この新人半年前に入社したのですが
情緒不安定が見られ、うつ病で薬を飲んでいて
週1の前職も休職していたことが発覚。

仕事は毎日コツコツやることはできるのですが
週1の仕事は今だにミスばかりで。
ミスを注意すると「あなたは私を病気に追い込むのか」
と逆切れ状態。

教えても教えても一向に仕事は覚えられず。
おまけに自称対人恐怖症で他の人と関わる仕事は全てパス。
しかし飲み会は大好きで仕事休んでも全て出席。

上司は状態を知ってますが
「心の病なんだから許してね・・・」と。

自分の負担が増えるため仕事を与えないと
上司に「与えて」と言われるは・・・。

チーム外では「ニコニコと愛想よく良い子ね。」と評判高く。
「今毎日が楽しくて、薬から卒業できたんです。ずっと続けます。」
と言い出し。

私の方が気がおかしくなりそうです。
どうやって対応したら良いのでしょうか。

【40代 医療事務職 匿名希望】

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【A】FROM 川畑のぶこ

日本のうつ病の罹患者は100万人を超えました。
昨今では匿名さんとその新人さんのみならず、
日本全体の社会問題でもありますね。

さて、匿名さんの同僚の新人さん、
病気だというのに飲み会は仕事を休んででも出席する。
実は新人さんは詐病で仕事をさぼっているだけではないか?
という思いが恐らくおありではないでしょうか。

もしそうであれば、匿名さんがイライラするのも
いた仕方ないことであるかと思います。
とりわけ、仕事に真剣に誠実に取り組まれていらっしゃる
匿名さんのような方であればなおさらではないでしょうか。

匿名さんの認識には少し誤解があるようですので、
そこさえクリアできればかなりスッキリすると思います。

その罹患者数とはうらはらに、うつ病を患う人との
かかわり合い方(特に職場での)は人事や管理職の方は
ある程度教育されているところも多いですが、
一般社員には教育されていないところがほとんどでは
ないでしょうか。

匿名さんの上司が「病気だからね」とか
「仕事を与えてあげて」というのは新人さんの
病理に対する情報をもっていたり、かかわり合い方を
教育されているからではないでしょうか。

上司は職場では「起こりうること」と捉えているので
その状況はたしかに困難ではあっても毎度「イライラ」する
必要がないのかもしれません。

まず、この問題を乗り越えようと思うならば、
病気や新人さんのことをジャッジするのではなく、
「理解する」という思いやりの姿勢を大切にしてみてください。

匿名さん自身、忙しくてゆとりがなく、
とても思いやりや優しさまでは持てないかもしれませんが、
それでも客観的に理解することはできると思います。

このことは匿名さんのイライラ解消につながり
いたずらにエネルギーを消耗することを回避できると思います。

匿名さんは、うつ病とは、常に無気力、無関心、非活動的、
常に抑うつ的などといった、「大うつ病」をイメージされて
いるのではないかと思います。

なので、ふさぎ込んでいるわけでもないし暗いわけでもない
笑顔で挨拶する新人さんを理解出来ず、病人として対応するなど
気がおかしくなりそうなのではないでしょうか。

ところが、一口に「うつ」といえど、その種類は多岐にわたり、
上記の症状がさほどみられないようなケースも存在します。

最近では非定型うつ病というものが確認されており、
「新型うつ」などの名称で呼ばれたりします。

好きなことや楽しそうなことには活動的になる、
人間関係に過敏に反応する、
プライドが高く傷つきやすい、
などといった特徴をもっています。

単なる怠け者で忍耐や我慢が足りないだけと
思うかもしれませんが、実は本人は長きにわたり
自分自身を抑圧してきているケースが多いのです。

人に不快感を与えないようにいつも笑顔を絶やさず、
自分のニーズよりも他人のニーズに合わせる、
いわゆる「いい子」が多いともいわれています。

すなわち、他人からはそう見えなくても、
本人なりに、ものすごく頑張って
ものすごく耐えてきているのです。

それが仕事の場面で匿名さんの都合通りに
頑張ったり我慢したりしてはいないということですね。

このような人は、病気なので、投薬も必要ですし、
認知行動療法などのカウンセリングが必要とされる
場合もあります。

怠け者という批判的精神で接することは、
実際元気な人が怠けている場合には発破をかける意味で
効果があるかもしれませんが、
うつ病の人には症状の改善を促さないどころか
逆に悪化の原因となりますので注意が必要です。

できる仕事があるのであれば、そこからふり、
そこを大いに承認し、まずは信頼関係を形成してみてください。

「大人なんだから」「社会人なんだから」
という常識を振りかざして「注意」をするのではなく
病んだ者に思いやりを持って「育む」という
姿勢を大切にしてみてください。

時には「無理しないでね」という声かけも、
本人の緊張をやわらげ、安心感を与え、良いかもしれません。
すると、逆にパフォーマンスは向上することもあります。

信頼関係がまだ形成されていない、緊張関係にある相手
からの指示や注意は、本人は一生懸命聞いて頑張ろうと
するのですが、そうすればするほどパニクって、
ミスを繰り返すということも特徴です。

このような時は、「さあ、明確に状況を把握して
仕事を覚えよう」と思うゆとりは無く、
ただただ、「相手の感情を害してはいけない」
「はやくやり過ごさなきゃ」「相手にOKと思われなきゃ」
と、駆り立てられた状態に入っていることが多いです。

仕事に集中しているのではなく、
相手の機嫌にエネルギーが奪われてしまっています。
なので、仕事は覚えようがありません。

そこに相手がうんざりしているのも
本人は敏感に感じ取り、さらに相手の機嫌に反応します。
もう、頭の中は真っ白です。

決して本人に仕事の能力が無いのではなく、
病理に関係性が掛け合わさった結果、
エネルギー低下を招き、このような状態に陥っています。

このように、いったい何が起こっているのか、
一歩引いた立場から、ひと呼吸おいて観察してみてください。

非定型うつを理解するために書籍等参考にされるのも
よいと思います。

↓こちらはわかりやすいかもしれません。

http://goo.gl/ZVbaBG

『非定型うつのことがよくわかる本』貝谷久宣監修(講談社)

いちど「きちんと理解したいから」とか、
「うつの人との適切な関わり方を学びたいから」という理由で、
上司や人事担当者と話し合いの時間をもつのも良いかもしれません。
上司は主治医からの指示なども参考にされているはずです。

総合的に理解を深めることが出来たのなら
これは匿名さんご自身の経験値を高めることにもつながり、
また大きな一歩、人間関係のエキスパートになれるのでは
ないでしょうか。

また、このときに、ご自身も仕事の負荷が増しており
物理的にも精神的にもつらいという報告もあげると良いと思います。

匿名さんも、とても努力家でいらっしゃると思います。
どうか仕事以外はリラックスして
ご自身が楽しめることに勤しまれてください。

職場が大変でも、それ以外が充実していれば、
バランスがとれて新人さんのことも
ゆとりをもって観察できることと思います。

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【Q】長時間労働の職場が辛い。辞めたい。

中学校の教師をしています。
充実感と共にストレスも多く、拘束時間も長く、
キツイので、毎日、やめたいと思います。

しかし、それを抑え、出勤してしまうと、
一生懸命してしまい、仕事面は、はたから見れば、
好調だと思います。キャリアアップの話もあり、
それがまたキツイのですが。

うちに帰るとぐったりで、もう辞めたいと思うのです。

この時は本気なのです。
でも、いざ働き始めると、楽しかったりもします。

人間関係は好調です。
生徒と接するのは楽しいです。
37で独身で、それも悩みです。

お付き合いしている人はいます。
主婦になりたいなあとか、思います。
お給料は半分でいいから、労働時間を半分にしたいとも思います。

自分の本当の気持ちがわからず、感情の行ったり来たりがキツイです。

夜と、出勤前は、本当に辛いのです。
理解されがたいかもしれませんが…

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FROM 川畑のぶこ

【A】責任感・使命感が必要とされる職場での長時間労働は
大変なエネルギーを要することと思います。
本当にここまでよくがんばってきている
ご自身を、まずは称えてください。

そして、それと同時に、
自然界の法則=「無理は続かない」ということを理解して、
ご自身にやさしく接する姿勢を持ってみてください。

教師の方には信念が強く、辛いことがあっても
忍耐強く乗り越えようとする姿勢が多く見られます。

これは立派で尊敬に値することなのですが、
なんとか根性(=精神力)でがんばっても、
辞めたいほどストレスの強い仕事である場合は、
無理に続けていると、ある日突然心身に
破綻をきたすこともありますので、くれぐれも無理は禁物です。

己を鼓舞して、職場では100%(またはそれ以上)の
エネルギーを使う、ところがひとたび職場を離れると、
「キツイ、辛い」という感情が湧いてくる。

もう仕事以外のためのエネルギーは枯れてしまっているのですね。

これはすでに日常生活に支障をきたすレベルで心のバランスが
崩れてしまっている状態と言えます。

このようなときは、二つの面から仕事と自分との関わりを
問い直してみることをおすすめします。

まずひとつは、その仕事の本質そのものが
自分にあっているかどうかということ。

すなわち、適職がどうかの問題です。
もし本質的にその仕事が自分に合っていない場合は、
自分に合った仕事を見つけることが賢明かもしれません。

今の仕事はどこかのタイミングで辞めることを
視野に入れてみてはどうでしょうか。

たとえば、教員よりは研究職に向いていて、
そこに喜びが見出せるような場合などです。

研究職に就いたとたん、気分が楽になり、喜びがある。
多少ストレスがあってもバランスがとれる、
あるいは長時間働いても、好きなことなので
さほど疲れを感じないということもあります。

ふたつめは、仕事への関わり方が適切かどうか
ということです。これは、時間や人間関係に対して
使うエネルギーが適量かどうかの問題です。

「人間関係は好調で生徒と接するのも好き」
ということですので、おそらく仕事の内容自体は
本質的に合っている、すなわち適職であるかと思われますので、
主な問題は、長時間拘束されていることではないでしょうか。

そうであれば、次なるオプションは、
今の職場で時短の交渉をする、あるいは労働時間が短い職場を
探して転職するということが問題解決法として現実的でしょう。

もしすでに何度か交渉をしているけれども
状況は変わらない場合は労働時間が短い職場への転職を
考えてみることもひとつです。

交渉をしたことがないのであれば、してみることです。
恐らく、このときに足かせとなるのは、
「みんな頑張っているのに、私だけそんな交渉をしたら
迷惑をかける。どんな目で見られるか!」という思考と、
それにともなう罪悪感ではないでしょうか。

罪悪感を打ち消すためには、「私は迷惑をかけようと
しているのではなく、健全な労働形態で人間的な生活を
送るという、極めて基本的な権利を主張している」と
捉えてみてはいかがでしょうか。

恐らくそのような職場では、ご自身だけでなく、
ほかの教職員も同じような悩みを抱えているかもしれません。
もしそうであれば、「勇気ある代表者としての声を出して
職場環境に違いをつくることに貢献する」とも考えられます。

職員がどんどん病んでしまったのであれば、
健全な教育現場を構築することはできません。

その悲痛な声が上がらず、現場のシステムが
改善されないままでいるほうが、教育者にとっても、
そしてなによりそのような現場で教育を受ける
生徒たちに悪影響が出るとことになりかねません。

弱い人間としてではなく、勇者としての意識を持って
ぜひ声をあげてみてください。

転職の場合は、フルタイムでなくてもOKという姿勢も
楽にしてくれるでしょう。人に何かを教えるという要素に
喜びを感じるのであれば、そこに焦点をあてて職場の
オプションを拡大することも良いかもしれません。

たとえば、いままでは学校で大人数に教えていたけれども、
小さな塾で少人数に教えるというのも、自分のニーズを
満たす要素は含まれているわけです。

ひとつ注意をしていただきたいのは、
「仕事がストレスだから辞めて主婦にでもなりたい」
という動機で結婚しようとする姿勢です。

辛い状態から逃げ出したい気持ちはよくわかります。
ただし、逃げ場として結婚が使われると、
夫婦関係は依存関係に陥って、長期的に健全な
夫婦関係の構築が難しくならないとも限りません。

まずは、自主性・自律性を大切にして、
目の前のストレス状態から脱却を目標に、
「今の自分が好き」という状態になってから、
一緒になる方がより健全なパートナーシップを築けるはずです。

もちろん、仕事のことを抜きにしても、
愛しているから一緒になりたいという場合は
この限りではありません。

もういちど、しずかに心の声に耳を傾けて、
何が正しいのかを尋ねてみてください。
そしてそれに即した行動をとってみてください。

変化を起こすことは勇気が要ります。
当然ストレスもあることでしょう。
ところが、それは一過性のストレスです。

変化を起こさないこともやはりストレスがあります。
そしてそれは継続的なストレスです。

どのみちストレスがかかるのであれば、
建設的なことに意識を向け、行動をしてみては
いかがでしょうか。

人間がストレスを我慢する意味があるときは唯一、
その先に自分にとってより大きな喜びや
望ましい結果が待ち受けているときです。

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