執筆者

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Q:小学生の子供2人の母です。

私は濃厚な人間関係が苦手です。
そのため、学生時代からの友人以外は、
敬語しか使いません。

気が弱くお人好しなところがあり、
ある程度、線引きしないと
図々しい人に振り回されてしまいます。

そのため、すごく好かれることも無いですが、
特に嫌われることもない人間関係が築けています。

従って、人間関係で一時的に悩んでも
解決出来ることが多いのですが、
最近は子供が絡んでなかなか難しいです。

息子(5年)が学童野球をしていて、
メンバーの女子とよく揉めます。

そしてその女子(4年)のママさんと息子も揉めます。

ママさんは指導者ではないのですが、
ソフトボール経験者なこともあり、
私たち親子を下に見ているようです。

息子も私も野球以外で得意なことはあるので、
下に見ようが馬鹿にされようが構いませんが、

それを言葉や態度に出されると
こちらも黙っていられません。

細かい対応は理性的にしていますが、
自分主観で周囲の人間を
上下に当てはめるような人への
うまい対処法を教えてください。
(特に下に見られている場合)

【たろう・40代・女性・会社員】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

濃密な人間関係が苦手な
たろうさんの苦悩が伝わってきます。

子どもを育てるようになると、
それまでは自分のことだけを軸に
避けてきた人間関係も、

子どもを軸に向き合わざるを得なくなる
ことが多々出てくることと思います。

このように子育てを通して親たちが
育てられていくのでしょうね。

たろうさんとママ友との関係に関しては、
もしかすると、距離を取ろうと
あえて使用している敬語が、図らずも
無意識な上下関係を生んでしまっている可能性も
少なからずあるのではないでしょうか。

たろうさんが単に丁寧語で話しているなら
さほど問題にならないかもしれませんが、

もし尊敬語や謙譲語を多用していて、
不要にへり下った姿勢になってしまっている場合、

そのことで、相手がいわゆる上から目線で
ものを言いやすい関係を
築いてしまっているかもしれません。

相手の勘違いを招いてしまっているということですね。

尊敬語や謙譲語は
文化的に自分を控えるための言葉ですから、
それらを使いながらどんどん自己主張をするというのは
文脈的にハードルが高くなります。

その場合、潔く敬語をやめるのも一つの手です。

徐々にタメ口に変えていくことによって、
よりカジュアルにたろうさんが
自分の思いを伝えやすくもなるでしょう。

かたちから入ってみるといううことですね。

もしたろうさんが、
とくにへりくだったものの言い方をしているわけでも
ないのに、相手が見下してくる場合は、

ソフトボールに関しては、
相手が教育的な立場で情報をくれたり、
技術を伝授してくれたりしていることに
関して敬意を示しありがたく受け止めつつも、

「私は〇〇さんのソフトボールの知識や経験は
とても尊敬するし自分たちが至らないことだらけ
なのはわかるけれど、
なんだか〇〇さんと話をしていると、
ソフトボールだけではなく、人としてダメと
言われているように感じてしまうんですよね。」

などと率直に気持ちを
伝えてみるのも良いかもしれません。

たろうさんがその相手とうまくやっていきたいのであれば、
相手の優っている部分=ソフトボールの知識や技術
に関しては賞賛することを忘れないでください。

また、相手も優越感を感じたくて
そのようなコミュニケーションをしている可能性があり、
その場合劣等感があるからこそだということも
覚えておいてください。

無意識に自分は劣っていることを感じたくない恐れから、
優っている立場を形式的につくろうとしていますから、
優っている部分を素直に認め褒めることです。

もちろん、中には人格の問題で、
相手をストレスの憂さ晴らしの対象のように使う人もいます。

そのような人の場合、そもそも、
さまざまな努力によって反省や改善が期待できる人
なのかどうか、判断する必要もあります。

己を省みることができない人であれば、
たろうさんが悩むのも時間の無駄です。

同等にみられようとか、
他の分野では上にみられようとかという執着を手放して、
「そのようなことは理解できない人」
として向き合うことが大切です。

相手が尊敬する人であれば
思われる努力をするのは大切ですが、
たろうさんが尊敬できない人やむしろ軽蔑するような人から
好意的に対応してもらう努力というのはときに不毛です。

それでも、たろうさんが言いたいことを
きちんと相手に伝えているという事は大事で、
人間関係のストレスの多くは、
言いたいことを適切に伝えられていないこと
により生じています。

相手は変わらないかもしれないが、
自分を大切にするという観点から、
たろうさんご自身の思いを相手に伝えるという立場を
とってみてはいかがでしょうか。

そのように、言いたいことが言いあえる関係になると、
より楽に関係が維持できるかもしれません。

子どもはこのようなままならない状況をつくりだし、
私たちが「ままならなさにしなやかに対応する」
という人生の課題に、
これまでとはちがうあり方で対応する機会を
つくってくれているのかもしれませんね。

ーーー

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230109

FROM 川畑のぶこ

今日は、ぐぅちゃんさん(50代・女性・パート主婦)
のご相談にお答えします。

【Q】もうすぐ56歳になるパート主婦です。

夫、21歳長女、18歳長男とねこの5人暮らしです。
家事が苦痛です。
本当にうんざりしています。
特に夕方4時半からの洗濯物たたみ、掃除、
夕飯の支度、片付け、洗濯、洗濯干しと、
パートのあとも7時間労働です。
しかも家族の帰宅時間がバラバラで、
その都度あたためたりする手間で、
やりたいことがなにもできません。
夫と長女は少し家事を手伝ってくれますが
それはあくまで手伝い。
メインは私がやることというスタンスです。
永遠に続くこの家事地獄に
絶望感を感じています。
起きればまた朝食、
弁当作りにバタバタするのかと思うと、
それだけの自分に自己肯定感が下がります。
断捨離をしたくても、
またできなかったとイライラが募ります。
やりたいことや夢があるのに、
家事に忙殺されている現状。
夫や子どもたちはやりたいことをやっています。
その都合のフォローをする役割が
妻、母親だと思っていましたが、
もうそれはやめたいのです。
自由になりたいのです。
1人になりたいのです。
自分のためだけに生きたいのです。
【A】ぐぅちゃんの切実なお悩みです。
自分の時間がないということですよね。
私たちはみんな自由が大切ですし、
それを求めるのは当然です。
ただ、もうすべてを手放して
一人になりたいと思ってしまっているのは、
全か無か思考になってしまっている状態。
ぐぅちゃんが、それほどまでに
追い詰められているというか、
もしかしたら、自分自身を
追い詰めてしまっているかもしれません。
私からのアドバイスは2つあります。
1つは、家事との関わり合い方について、
今一度、考え直してみること。
もう1つは、ぐぅちゃんのニーズを適度に、
健全に、ご家族に伝えること。
正式に場を設けてコミュニケーションして、
理解と協力を仰ぐことはとても大切です。

 

続きは、ビデオでお話しします……

 

 

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FROM:川畑のぶこ

2023年の始まりを
みなさまはどのようにお迎えでしょうか。

東京は元旦から2日間、雲ひとつない青空で
とても清々しいお正月となっておりますが、

私は、実家の沖永良部島から
上京している両親や親族とともに
和やかに新年を迎えております。

これは実にありがたいことです。

 

2022年は私にとって「大変」な年でした。

大変とは大きな変化という意味ですね。

まさにこの数年はパンデミックで社会的に
大きな変化を強いられている私たちでしたが、

それに匹敵するインパクトの変化が
個人レベルでもあり、まさに人生とは
予測できないことが起こるもの、
その無常さや、ままならなさを
体験する年となりました。

 

ホームズとレイという心理学者が、
人生に起こる出来事(=ライブイベント)別に
ストレスを数値化して、その積算度によって
病気の発症予測をしています。

たとえば、
配偶者の死をストレスレベル100点として、
近親者の死は63点、怪我や病気が53点、
転職が36点、転居は20点などの
スコアリングがされています。

これらが1年以内に150-300未満の場合、
翌年に健康上の問題が起きる可能性は
50%になり、
300点以上になると、80%になります。

 

昨年の私個人に起きたライブイベントは
ホームズとレイのスコアリングで
300点を優に超えるものでした。

このスコアリングは
講義でもよくしている内容で
インプットされているので、

「これはまずいぞ」と思いつつも、
そのほとんどは外的な出来事で
私自身でコントロールできないものです。

 

このような大きな変化に直面したときに、
私が第一に取り組んだのは
「助けを求める」ということでした。

これは、日頃から
患者さんやクライエントさんたちにも
伝え続けていることで、

辛いときはひとりで頑張らず、
出来る限り助けを求めて
サポートネットワークを拡充することを
伝えています。

 

私もこの仕事をする以前は、
出来る限り人の手は借りずに
何でも自己完結することを重要視していたので、
がんばれてしまう人の気持ちがよくわかります。

もちろん、社会人として自己責任を取る
必要のあることは多々あります。

ただ、自己完結する必要の無いことにも、
敗北感や抵抗感や罪悪感を抱いていました。

自己肯定感の低かった当時は
なおさら、一人で乗り越えられないのは
「ダメ人間」な気がしてしまい、

一人でがんばるか、可能な限り少ない人に
(多くの場合、一人のだれかに依存するなどして)
助けを求めるようにしていました。

 

ところが、心理学や心理療法の学びを
深めていくにつれて、

「私など取るに足らない人間で、
助けに値しない」などといった
自分自身への無意識な歪んだ評価が
あることに気づき、それが

周囲へサポートを求めることへの抵抗感に
つながっていることにも気づきました。

この考え方を健全なものへと変えていくことで、
素直に必要に応じて助けを求めることが
できるようになっていきました。

 

昨年、ダメージの大きいライフイベントが
続いたときは、実際に「助けて!」という
ダイレクトな言葉を用いて
周囲に助けを求めました。

職業柄、幸い私の周辺には
慈悲心をもって、惜しみなく助けの手を
さしのべてくれる人が多く、助けはすぐに、
そしてたくさん与えられました。

素直に求めたなら、
数え切れないほどのひとたちが、
心理的にも、物理的にも、情報的にも、
さまざまなサポートをしてくれました。

 

これには、地獄の中にも
天国が存在することを認識しましたし、
人々のあたたかな愛を感じました。

ストレスフルな出来事の中にもかならず
恩恵があることを改めて実感したのです。

 

人生でもっとも価値あるものは、
このような人々とのつながりであり
絆だなとつくづく感じます。

人生にはいろいろなことが起きますが、
人々との絆やサポートは大船となって
人生の荒波を乗り越えさせてくれます。

 

がん患者さんの研究でも、闘病の際、
10人以上のサポーターがいる人は
そうでない人に比べて余命が長くなる
という報告があります。

コロナの影響でリアルに人々とつながる
機会が減少してしまいましたが、
私も今年は各地へ足を動かして、
みなさんとの対面での絆を深めたいと思います。

 

2023年がみなさんに良き縁をもたらし、
豊かで愛にあふれる年となることを
お祈りしております。

 

ーーー
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1月15日(日)11:00-16:00
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FROM 川畑のぶこ

新年あけましておめでとうございます。

皆さんは2023年を
どのようにスタートされたでしょうか。

毎回年始のビデオメルマガでは、
その年の抱負を皆さんにお伝えしていますが、
今年の私のテーマは
「再び絆を取り戻す」ということです。

この2年間、コロナ禍で
あらゆることに「オンライン化」が進み、

仕事でもプライベートでも
とても手軽につながり合えるという至便性、
その恩恵を十分享受して、
ありがたいことだなぁと思っています。

が、その反面、やはり人と人とが
リアルにつながり合う感覚、
その場の空気を共有することの大切さを、
しみじみ感じたのも事実です。

そして、2023年をどんな年にしよう?
と考えた時、「足を動かそう」
「再び絆を取り戻そう」と思いました。

足を動かし、たくさんの人と場を共にして、
想いを一つにする、そんな機会を
今年はたくさん作りたいと思っています。

続きは、ビデオでお話しします……

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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FROM 川畑のぶこ

今日は、れこさん(40代・女性・エステサロンオーナー)
のご相談にお答えします。

 
【Q】美容サロンを一人で始めた頃、
友達がアルバイトで入ってきました。

その子とは休みの日も一緒に過ごしたり、
何をするにも一緒に過ごしてきました。

その子といると新しい事にもチャレンジできたり、
お店も明るくなったりで、
そのうち甘えが出てきて、任せっきりになってきました。

そんな彼女が突然
「辞めたくはないんだけど、家庭の事情もあって」
と、退職しました。

お金が必要になったという彼女に、
私の小さなサロンではお給料を何万円も
上げてあげることができるかどうか、
できるともできないともはっきり答えが出ないうちに、
彼女としては、い続けることは無理だと判断し、
退職することにしたようです。

突然のことでもあり、また、
私は自分がその子に執着してしまっていることに気付き、
心にポッカリ穴が空いてしまい、不安でたまらなくなり、
不安やパニックの薬をまた服用することになりました。

しかたのないこと! 強くなれ! 頑張れる! 大丈夫! 1人は楽! 
などと言い聞かせているのですが、
2人だからチャレンジできて、行動できていたので
一人になった今、不安でたまりません。

私は特定の人がそばにいないとダメな性格のようで、
弱くて芯がなく、自分が嫌になります。

どうしたらよいのでしょうか。助けてください。

 
【A】れこさんとご友人との友情、絆が
強いがゆえの苦しみであり、不安ですね。

人生にはいろいろな出会いやご縁があり、
そして、物事は変化変容していきます。
無常ですね。

その中で、 一定のつながりをずっと保っていくものもあれば、
時に切れたり、またつながったりしながら続いていくものもあります。

ご縁というのは、なかなか自分の意志で
コントロールできないところがありますね。
天の采配のような部分もあると思います。

 
今回のれこさんの場合、ご友人とは
「友達」としての関係と「仕事仲間」としての関係の両方が
おありだと思いますが、

「仕事」は、収入源という意味で、
従業員であるご友人の「生活」に密接に関わっていますから、
その時々、状況やパワーバランスを見ながら
付き合い方を調整していく必要があります。

経営者としての姿勢が問われる部分でもありますね。

また、今回の別れには、もしかすると、
れこさんが次のステージに進むための学びが
含まれているのかもしれません。

ぜひ、そんな視点も大事にしてみてください。

続きは、ビデオでお話しします……

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Q:家庭内別居の夫と今後どうしたらいいのでしょうか。

生活レベルは下げたくないので
今のところ離婚は考えていませんが、
このまま好きでもない夫と
死ぬまで夫婦でいるのも不自然です。
  
夫も社会的な立場もある為、
離婚は考えていないようです。
   
お互い夫婦関係以外の人生は
周囲の人たちと充分楽しくやれていると思います。

ただ、私は時々、仮面夫婦でいることが
周囲に嘘をついているような気持ちになってしまうのです。

ちなみに夫はプライドが高く彼から歩みよる事はないです。

私は浮気を繰り返す夫に呆れ果て、
別のパートナーがおり、再婚を提案されましたが、
経済面と生活圏を変えたくないので一旦は断りました。

離婚できたなら、もっと以前に離婚してるはずですし、
それを我慢して過ごしてきた現在、
再婚のために離婚した方がいいのでしょうか。

でも、経済面と生活圏は変えたくないのです。

【ゆうりんご・50代・女性・派遣社員】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

結婚とは自由恋愛とは異なり、社会的な誓約ですね。

結婚式に大勢を招いて証人のもと
誓いを立てなければいけない理由は
単に祝福の意図のみならず、

無常の法則に従い、人間の心も移り気なので、
そこに理性や知性の手綱をつけて情動をコントロールしながら
苦楽を共に添い遂げることを願う意味があるのでしょう。

現代の社会制度上、魅力的な異性が現れる度に
次から次へとパートナーを変えていたら、
家庭は不安定になり、生活基盤は揺らぎ、
未来を担う子どもにも影響が出ます。

結婚制度は社会的動物の智慧なのでしょうね。

このような理由からも、
ゆうりんごさんが結婚に求めるものが何か、
あらためて優先順位を整理することは大事だと思います。

恋愛のような男女の情愛に重きを置くなら、
再び夫に対して恋人のように接する努力が
ゆうりんごさんにできるのか、

もしそれが最も高い優先順位であるにもかかわらず、
それはできない、またはしたくないのであれば、
離婚の意味はあるかもしれません。

ただし、男女の刺激的で情熱的な愛
(ギリシャ哲学でいうところの、いわゆるエロスの愛)に
重きを置くなら、数年ごとに
パートナーを変えていかないといけないかもしれません。

神経学的にもこのような男女が恋愛の情熱を感じる
化学物質は2〜3年しかもたないことが分かっています。

結婚では、このエロス的な愛を乗り越え、
人間愛=アガペの愛へ移行できるかどうかが
私達に試されることでしょう。

それには相手への、歪(いびつ)さや弱さも含めた関心と関与、
思いやりの有無が大切になります。

また、愛のかたちには、フィリアの愛という、
友達に感じるような友愛もありますが、
男女の仲というより、
友のように関わりあう夫婦も中にはいますね。

もちろん、そのような愛情が薄れたとしても、
ゆうりんごさんもおっしゃるように、
婚姻関係が経済面や生活などに
多くのメリットがあると考える場合、

情愛とのバランスを見てどちらを取るのか考えることも
大切となってくるのではないでしょうか。

結婚をロマンスのみでとらえず、
社会的な保証と捉える人もいます。

ロマンスが消えた、あるいは無いからといって、
周囲に嘘をついているかというとそうとも限りません。

また、相手がどう感じるかは相手の課題であって、
ゆうりんごさん夫婦が責任をとることではありません。

繰り返し、夫婦関係にはいろいろな正解がありますし、
ゆうりんごさんにはゆうりんごさんなりの、
唯一無二の正解があることと思います。

ですので、わざわざ周囲に
「私達の男女の関係は冷めていますが、
 それ以外の社会的なバランスが取れているので
 夫婦関係が続いています!」
と馬鹿正直に宣言する必要もありませんし、

周囲もそのようなことには関心がないかもしれません
(及ぼす影響もさほど多くないので)。

あまり、理想主義に走らずに、ひと息おいて、

夫婦ってなんだろう?    そして、
私(達)における夫婦とはなんだろう?

と静かに振り返ってみることをお勧めします。

ゆうりんごさんなりの優先順位が明確になったのなら、
すべてが完璧・理想通りに手に入らなくても、
私達の人生は多少の歪さも含めて、
絶妙なバランスのもと成り立っていると知り、
執着の手放しにつながるのではないでしょうか。

執着を手放すというのは、
かならずしも相手を切るということとは限りません。

相手との関係性へのこだわりを手放す
ということでもあるのです。
 
      
ーーー
 
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FROM 川畑のぶこ

今日は、ラベンダーさん(40代・女性・無職)
のご相談にお答えします。

 
【Q】川畑先生こんにちは。
ご相談させてください。

78歳になる父がいます。
とても元気だったのですが、先日急に倒れて
今は脳梗塞で入院しています。

コロナ禍で面会はできません。
電話で聞いたところ、片目が見えなくて、
右半身が不自由な状態とのことです。

今まで私は、親の病気や死から目をそらして
考えないようにしてきましたが、

現実を見なくてはいけなくなり、
毎朝起きた時とても沈んだ気持ちになります。

川畑先生の死生観についてのYouTubeを
拝見して、とても勇気づけられました。

病気や死に対する不健全な信念を手放し、
あるがままを受け入れられる
健全な信念を持ちたいと思っていますが、
具体的にどうしたらいいのか悩んでいます。

アドバイスいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。

 
【A】お父様が脳梗塞で急に倒れたのこと、
ものすごく大きな衝撃が
あったのではないでしょうか。

徐々に体調を崩していくのと違って、
こういった血管性のものは突然来ますから
本当にびっくりしてしまいますよね。

ただ、ラベンダーさんもおっしゃるように
親というのは、多くの場合
私たちより先に旅立って行きますから、
どこかで心の準備はしておかなければいけませんね。

私たちは、死というと、忌み嫌って、避けてしまって、
見ないように見ないように、
日常から切り離してしまいがちです。

切り離すことによって、
本当に死が訪れないようにできるのなら
それも良い対処法かもしれませんが、

私たちは死を免れない存在ですから、
見ないようにする、避けるというのは、
あまり賢い方法ではありません。

いつでもその準備ができているということの方が
むしろ、とても健全なことなんですよね。

ラベンダーさんには、ぜひ、
お父様との<見える>繋がり、
<見えない>繋がりをイメージすることで、

ご自身の死生観をより健全なものに
育んでいただけたらと思います。

続きは、ビデオでお話しします……

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Q:買い物依存症です。
収支に見合ったお金の使い方ができません。

カード利用をやめれば良いのだと思うものの、
田舎に嫁ぎ商店もデパートもなく、
物を手に取って選べないこともあってか、
ネットでのショッピングにハマり、
他にもzoomでの学び代などに使用しています。

夫から十分な手当てをもらっているのですが、
その半分以上がローンの返済と積み立ての保険料、
継続中のサプリや化粧品、勉強代で終わります。

残りのお金がどれだけあるのか、
よく考えて使えば問題ないのですが、
欲しい!と思うと手が出てしまい、

翌月の請求額に愕然とし、
足りない分を夫に借りて支払っています。
イタチごっこ状態です。

つい先日、自分なりに大体の月々の出費を
書き出し、計画を立ててみました。
それでも今後自制し続ける自信がありません。

当然、先々の蓄えもなく、気の向くままに
わがままに生きていることが恥ずかしいです。

そんな気持ちがあるにも関わらず、喉元過ぎれば‥で
すぐに浪費している自分がとても嫌です。

夫にも散々叱られています。
根本から性根を治すためにはどうすると良いでしょうか。

ご指南いただけましたら大変有り難いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

蛇足ですが、結婚後一年ほどで躁うつ病と診断され
20年が経ち、ずっと投薬治療を受けています。

【naojiro・50代・女性・農業(主婦)】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

ショッピングが気晴らしになったり
ストレス発散になったりする経験は
とくに女性の多くが持っているのではないでしょうか。

それが街中であれ、オンラインであれ、
美しいものやかわいいものを目にすると、
ワクワクして気分が上がるものです。

とりわけオンラインショッピングは
時間や場所を選ばず、ワンクリックですべてが完結するので、
その手軽さからついついポチポチ、
気がつけばカードの桁が大変なことになっている
なんて経験をされた方も多いでしょう。

かくいう私もつい先日、
子どもの出演イベントのオンラインフォトアルバムを
ポチポチやっていたら桁が一桁ずれていて青ざめました…

これらのショッピングやウィンドウショッピングが
単純に自身の心や物理的なニーズを満たすものであれば、
そして、それが経済的なバランスが取れている範囲内であれば、
なんら問題はありません。

ところが、naojiroさんのように、
収入より無駄な買い物で支出が多いなど、
経済的なバランスが崩れていたり、
それによって家族も巻き込まれるなど社会的なバランスも崩れ、

本人も罪悪感や後悔や恥じる気持ちに苛まれるなど、
苦しみをともなう場合は依存症の可能性が高いです。

今回はちょっと買いすぎちゃったという状態と、
買い物依存症という病的な買い物の区別は
どういうものかということについて、
次の10の特徴の有無を確認してみるとよいです。

  
・買い物を止めたくても止められないと感じている、
  または止めようと思っても止められないでいる。

・買い物のせいで、人間関係や仕事、経済状況が悪くなった。

・パートナー、家族、友人などが、
 私のネットショッピングを心配していたり、
 そのことで彼らと言い争いになってしまう。

・オンラインショッピングのことを常に考えている。

・買い物ができないと、不機嫌になったり、腹が立ったりする。

・買い物が唯一のリラックスや気分転換になる。

・他人に理不尽だと思われたり、
 お金の無駄遣いと思われるのが怖くて、買ったものを隠してしまう。

・買い物をした後は、罪悪感を感じることが多い。

・買い物のせいで、他の楽しいことをする時間が減ってしまった。

・余裕がないときでも、必要のないものや
 予定より、はるかに多いものを買ってしまうことがよくある。

いかがでしょうか?

買い物でも、オンラインショッピング中毒の場合、
人との交流がないことが
状況を悪化させやすいという指摘もあります。

人の目や社会的な交流がある中での買い物では、
自分の行動を他人の視線を意識して見るため、
ある程度の自制がききやすい人も、
ひとたびオンラインとなると、
人の目が無いため自制心が効きにくくなります。

人付き合いの回避が依存を悪化させてしまうわけです。

また、オンラインはワンクリックで
ニーズが満たせる即効性があり、
私達の報酬系が満たされやすくなります。

大切なのは、ニーズや喜びを買い物やモノに依存せず、
それ以外のリアルな世界で満たしていくことです。

愛する人々との関わりの中に身をおくことで、
買い物で何かを獲得することにより
自分が「何者か」であることを確認したり
証明したりしなくてよくなるかもしれません。

買い物依存症の多くは自分に自信がなかったり、
どこかで見栄を張りたい気持ちがあったりすることが多いです。

また、自力で(ひとりで)何かを達成しなければいけないと
思っていることもあります。

それを、人より秀でている必要はないし、
人との関わり合いの中で、みんなそれぞれであること、
私は私でよいと思えるようになってきたなら、
買い物の仕方に変化が出てくるかもしれません。

naojiroさんの居場所が感じられる場作りが大切ですね。

そのためには、心を開く作業が必要です。

たとえば、とっかかりとして、それこそnaojiroさんが
「ついつい買い過ぎちゃうのよね」なんて
罪の意識や恥ずかしい気持ちを隠すかわりに
素直に吐露することで、
周囲も「あるある」と共感してくれることもあります。

すると、私は決して一人ではないんだと
感じられるかもしれません。

「恥ずかしいから隠す」のではなく、
「オープンにシェアしてつながる」ことを意識してみてください。

naojiroさんが思うほど周囲はnaojiroさんに
注目してジャッジしているわけではなく、
それぞれ自分のことで必死ということにも
気づくかもしれません。

何者かになるために、あるいは心のぽっかりを埋めるために
買い物をし続けなくて済むようになるかもしれません。

買い物依存症はときとして、
うつ病や不安障害などを併発していることもあるので、
心がしんどいときは無理せずに受診することが大切なのも
忘れないようにしてください。

 
      
ーーー
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講師:川畑のぶこ 心理療法家
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FROM 川畑のぶこ

今日は、Naoさん(40代・女性・自営業)
のご相談にお答えします。

 
【Q】いつも動画を拝見し、学びをいただいています。

私の育った家族は、父がアル中で早くに他界しました。
母親は毒親そのものだったということに、最近気がつきました。
 
子どもを自分のイメージ通りに育てたくて
暴力的、支配的、かつ依存的、

兄は母親の洗脳から逃げるべく、
小学校の頃から不登校、家庭内暴力や借金問題など、
常に問題を持ち込んできては母親に尻拭いをさせていました。

母親が育った家庭は学歴が一番、男尊女卑、
パワーゲームてんこ盛りの両親だったため、
母親はそれをまるっきり写して
私たちに教育していたのだと思います。

私はそんな兄と母親の関係を見ていたためか、
よくない意味で「良い子」で育ってきてしまいましたが、

当然と言おうか、
そんな家庭環境で自分というものを捨てて、
母親の欲望のままにしているうちに心を病み、
10代で自殺未遂、自傷行為など
繰り返すようになってしまいました。

母親は、男性にコンプレックスがあるのか、
とにかく男性に仕返しをしたかったのか、
私をコントロールしながらも
私に付き合う彼ができるとそれを邪魔しに入り、

彼に長々と電話をしたり、実家に行って喧嘩を売ったりし、
私はそれに負けてしまい別れてしまうこともありました。

以来、母には心の深くから憎悪が募り、
自分の人生を歩むことができなくなってしまいました。

…とはいえ、そんな彼女に負けてしまう
ということも悔しいのですが。。。

そして、好きだった彼と別れて
そのまま海外に逃亡するように移住して、
付き合い始めた彼は、実はアル中であり、
依存心べったりのマザコンという、
今までにはない人でした。
ですが以来、その人と別れられずにいます。

母親とはもう20年以上、連絡を取ったのは
片手で数えるほどの絶縁状態で、
あちらからも、今では連絡はきません。

家を出た時は探偵を雇って追いかけてきたり、
とにかく自分の言うことを聞かせたくて必死でしたが、
海外に出て来てからは
さすがに追いかけてくることはありません。

途中で私は、親との関係の歪みが
今の私の人生の全てを作っていることに
徐々に気づき始め、愕然としました。

兄は、私が実家を出た後に結婚したらしいのですが、
今はどこに住んでいるのかもわかりませんし、
家族を作っているのか、何の仕事をしているのかも知りません。

母親は引っ越しをして一人暮らしをしていることは
わかっていますが、連絡は取っていません。

私は、今後自分の人生を作ってきた母親からの洗脳、
彼女によって形成された信念を反転させ、
死ぬ瞬間に「生まれてきてよかった」
と思える人生にしていきたいです。

とはいえ、長年親をどこかで恨み、
本音をぶつけたことがない良い子ちゃんできた私が、
そのような人生に変えることができるのかどうか、
また、そのために何ができるのかということもわかりません。

今の、アルコール依存のパートナーとも
区切りをつけていきたいと思っています。

自分の中で、あるいは現実的に、
親と向き合い直すということもよく考えますが、

母親からの手紙を読むだけで
頭の中が真っ白にフリーズしてしまうような自分も同時にいて、

こんなヘタレな状態で親と向き合い直すこと、
言いたいことを伝えることなんてできるのだろうか、
とも思います。

親と自分の人生を切り離し、
未だに無意識に期待に沿って生きようとしてしまう
自分の無意識の癖を手放し、
本当の意味での自分の人生を生きたいと思っています。

パートナーとのことを一区切りつけるためには、
自分の中の母親像を何とかしないと
超えられないような気がしています。

今の私にできること、
越えるためにしなければならないこと、など
アドバイスがあればぜひお伺いしたいです。
よろしくお願いします。​​

 
【A】本当に大変な歴史を乗り越えていらしたNaoさん。
未だに課題をお持ちであるということに
まず、ご自身が気づいたところが
とても素晴らしいと思います。

ここに来てようやく、
お母様が毒親だったとことに気づいて
それを乗り越えたいと思われたことは
本当に大きな一歩ですね!

こんな状態で来た私が変化できるのか
人生を変えることができるのか
死ぬ瞬間に「生まれてきて良かった」と思う人生にできるのか、
ということに関しては、「できます」!

Naoさんが、もし本当に諦めていて、絶望していたら、
このようなご相談もなさらなかっただろうとも思います。

もしかしたらNaoさんは、
もっと早く気づいて、もっと早く楽になっていれば……と
思っていらっしゃるかもしれませんが、
人生には、絶妙なタイミングというものがあるのだと思います。

その人が、そのような状況にならなければ気がつけなかったこと。
これはNaoさんだけではなく、
Naoさんを取り巻く社会や、お母様についても、です。

続きは、ビデオでお話しします……

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Mother,Scolding,Son,In,Living,Room

Q:こんにちは。
いつもメルマガ楽しく拝見しております。

子どもについての悩みを、ご相談させてください。

私はいま3人の子育て真っ最中です。
下の男の子と女の子はとにかく可愛くて、
目に入れても痛くない程だと思えます。

しかし、小学5年生の長男に対してだけ、
すごくイライラしたり、嫌悪感を感じてしまいます。

会話でもぶつかることが多く、
なんであんな性格なんだろう、
と受け入れ難く感じてしまいます。

思春期にさしかかるので、
余計にぶつかりやすいのかもしれませんが、
最近は性的なことにも関心がでてきたのか、
そういう側面を見ると気持ち悪いと感じてしまいます。

思えば、私自身の中で、
長男に対しては小さな頃から、
可愛いというよりも、なんとか育てなくては…
という義務感の方が優っていて、
愛している、愛しい、と感じることが
あまりありませんでした。

こんなことは母親として最低なのではないか
と自分を責める気持ちもあります。

長男は学校生活においても
友人関係などでも悩むことが多く、
自分に自信がないようです。

「人から嫌われるのを恐れる必要ないよ、 味方もいるよ!」
と励ました後に、
自分が長男を嫌だと思っているせいで、
嫌われることが怖くなってしまってるのだろうか、と思ったり、

私が愛情をかけられていないために
自信がないのかもしれないと、申し訳なく思うこともあります。

長男は、誰からもとても優しくて良い子だね、
と言ってもらえるような子です。

問題は私にあるのだと思います。

長男に対しての私の感じ方について、
なぜそう感じてしまうのか?

また、この気持ちをどう理解し、どう扱っていったらいいのか?
わからずに戸惑っています。

アドバイスいただけますと嬉しいです。

本当なら、どの子も愛情を注いで大切に愛してあげたい…

【ママ・30代・女性・主婦】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

ご長男を他の子と同じように愛したいのに
愛せないというママさんの苦悩が伝わります。

ママさんもおっしゃるように、
第一子というのは右も左もわからぬまま育児が始まるため、
ゆとりがなく、ひたすら必死に手を動かしてきた
という人は多いと思います。

同時に、
「果たして私は理想の親になれているだろうか?」
「理想の子どもを育てられているだろうか?」
と、理想を追求しやすいのも第一子ではないでしょうか。

すると、子どもは「理想の私を代表する存在」となるため、
期待をかけやすくなります。
自分を子どもに投影してしまうのですね。

この子がきちんとしているということは、
私がきちんとした人間だということ、といった具合に。

無意識が自分の価値の証明のために
子どもを使ってしまうのです。

親の子に対する期待が適度だと、
子どもにも良い刺激となりますが、
その期待が過度だといわゆる「いい子」に育つこともあります。

子どもも、自分は受け入れられる人間かどうか疑わしいため、
相手に過剰に合わせてしまう、
手のかからない子どもとなるのですね。

もしかしたら、ママさんご自身も周りの評価を
気にしすぎてしまうところがあったりしませんか?

ママさんのご長男さんへの態度は、
ママさんのご自身への態度かもしれません。

自分に厳しいと、自分の投影のご長男さんにも
厳しくなってしまうでしょう。

もし、ご長男さんに愛情と優しさを持って接したいなら、
ママさんご自身に
そのように接することが大切かもしれませんね。

ご長男さんに対しても、決して愛していないのではなく、
自分の理想とする(優しさや思いやりを持って)
愛の形で表現するゆとりがなかった、
というのが事実でしょう。

ぜひ、まずはご自身を厳しく評価することをやめて、
弱さやいびつさもみーんなひっくるめて、
「私OK♪」という姿勢で向き合ってみてください。

性的なことも、それが倒錯したもので無い限り、
本来ご長男さんは
とても健全な発達を遂げているだけです。

その表現に関しては、社会では
自由に表現することが憚(はばか)られますから、

そのような社会通念や親からの教え
(非言語的であったかもしれません)などが歪み、
それがママさんの中で「性的なこと=汚らわしいこと」
という信念として定着してしまった可能性があります。

理想的でない部分を自ら切り捨てようとすると、
それはもうひとりの自分として、
心の奥底へしまいこまれてしまいます。

精神医学者で心理学者のユングは、
この無意識に抑圧されたもう一人の自分を
シャドウ(影)と呼びました。

抑圧したものがやがて消えるかというと、
シャドウはいつも吐口を求め、
折に触れて悪さをします。

ママさんのシャドウがご長男さんへ投影され、
苛立ちやときとして怒りや憤りとして現れるのは
その典型といえるでしょう。

本当は性的なものも柔軟に受け入れて
満喫したかったもうひとりのママさんの
反応かもしれないのです。

本当はもの静かで穏やかな自分なのに、
暗いことはいけない、常に明るく無くては!と鼓舞し、
妙に明るく振る舞ってばかりいると、
物静かな相手に過剰反応して
嫌悪感を抱くかもしれません。

心の奥底ではお金が欲しいと思っているのに、
「お金を欲するのは貪欲でいけないこと」と
社会的な仮面で抑圧していると、
稼いでいる人や率直にお金のことを話す人たちを
不必要に嫌悪するかもしれません。

このように、過剰に反応してしまう相手の中に、
生きられなかったもうひとりの自分を見つけたのなら、
それを拒否し続けるのでなく、
自身の中に上手に統合していくことが大切となります。

ここにも受容とやさしさの課題があります。

光は強くなればなるほどに
(理想を完璧に追求すればするほどに)
影は濃くなって私たちを追いかけてきます。

そうであれば、影を切り離そうとせずに
ご自身の中に統合していくことが課題です。

ママさんが嫌悪している性的なものに対して、
もう少しリラックスして
それらを健全に満喫できる私がいたら
どんなだろうと想像してみてください。

それでもママさんが素敵なママさんであることに
変わりはないのですから。

ママさんのそんなご自身の受容とやさしさが、
息子さんとの関係に違いをつくり、
より愛したかったかたちで、
彼を愛せるようになるのではないかなと思います。

 
      
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