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【Q】他愛のない会話が苦手です

他愛のない会話が苦手で困っています。
知らない相手や、新しい職場内では、なんとか会話ができますし、
自分の立場を利用(?)して話す時は特に気にならずできますし、
問題は感じません。(例えば、上司と自分、子どもと自分等)

しかし、お互いを少し知った間柄や、働いて1年もした頃になると、
他愛のない話を振ることもできないし、みんなが他愛のない話で
盛り上がっているところに入ることができず…
一人孤独感を感じたりします。

入りたいのに入れない・・・というのとはちょっと違って、
入りたい訳じゃないけど、楽しそうにしているのは感じるから、
入ることが出来たら楽しいんじゃないかなーと思うんです。

『井戸端会議でくつろげた時代』
『人と一緒にくつろぐ努力を』
といった記事を読み、それが私の理想・夢だと思います。

人と共感的に過ごすことは、人生が豊かになって、
せっかくの人生をそんな風に生きたいと望みます。

しかし、気が付くと私は、現実的であったり、自分の意見を
主張しがちであったりと会話がちっとも楽しくありません。
だから、友達もいません。

・・・といっても、年に1・2度食事をする仲間はいますが
これもまた、みんなは話題が豊富で、日々が充実している様子
がうかがえやっぱり自己嫌悪に陥ったりしてしまいます。

投影についてや、人は自分の鏡といったことは、
カウンセラーの方の話から知ってはいます。

しかし、それが、自分にはどう当てはまり、
何を気にしなくていいのか、何が根本にあるのか・・・
どんどん悩みが違った形で深みにはまっていってしまいます。

今は、職場でギクシャクした相手との関係を、自分一人スムーズ
に解消できない気がして、なんて未熟な人間なんだろうと、
落ち込んでいます。

他の職員は、他愛のない話をしだして関係を元に戻すのが
とっても上手です。
そこで、他愛のない会話ができない私は、どうなんだろう・・・
と考えてしまいました。

よろしくお願いします。

【50代 女性 ファンキー様】

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【A】FROM 川畑のぶこ

ファンキーさんの誠実さと真面目さが伝わってくるご相談です。
同僚や知人との他愛のない会話を楽しみたい、すなわち、
人間関係を良好にして豊かな人生を送りたいという思いからの
お悩みは、私たちの多くに共通するものではないでしょうか。

さて、それでは他愛のない会話が出来なかったら、
本当に豊かな人間関係は築けないのでしょうか。

答えはNOです。

口数が少なく、人から話しかけられれば相槌はうつけれども、
基本的に自分からは話しかけることがない静かな人でも、
豊かな人間関係を築いている人は世の中にたくさんいます。

人間関係を良好に保つためには、互いのニーズ(心理的欲求)
が満たされているかどうかが基本的な課題となります。

相手のニーズを瞬時に満たすことができたなら、
人間関係は比較的良好にいくでしょう。

ただ、実際に相手のニーズをダイレクトに満たしておらずとも、
そうあろうと努力する姿勢が見られれば人間関係はやはり
良好にいくことが多いものです。

たとえば、コーヒーが好きで飲みたいと思っている相手に、
飲みたいタイミングでコーヒーを提供できたに越したことは
ありませんが、たとえ少々ずれたタイミングで緑茶を出した
としても、相手を思いやるという行為に変わりはありません。

そのような行為の意図を相手は読むことができますし、
そうであれば人間関係は良好に運ぶでしょう。

ときには、その意図や姿勢を正確に読めない人もいるかも
しれませんが、そのような人とは良好な人間関係を築くことに
執着しないことをおすすめします。

他愛のない会話を器用にできなくても
「私はあなたと良好な人間関係を築きたいのです」という
意図や姿勢が見られれば、そして相手が敬意や思いやりを
感じることができれば相手との関係は良好に保てるでしょう。

これは挨拶ひとつでも可能なやりとりです。
他愛のない会話にはあまり乗ってこないけれども、
いつも爽やかな笑顔で相手の目を見て気持ちを込めて
挨拶をしてくる相手に悪い印象を持つ人は少ないものです。

多くの場合、相手のニーズも会話そのものではなく
それを通じて「つながっていたい」というのが真のニーズでしょう。
「私も一緒です」ということが伝われば良いのです。

実際的に気の利いた他愛のない会話をしなければ
(=苦手を克服しなければ)良い人間関係はつくれないという
思い込みを捨てることです。
それよりも得意を伸ばそうと発想を転換してみてください。

たとえば、気の利いた話をできなくても、「聞き上手」に
なることは可能です。積極的に話をしたい人というのは、
積極的に聞いてくれる人を必要とするものです。

「うんうん」と頷いたり、「へぇ、そうなんだー」などと
反応する、すなわち、あなたに耳を傾けていますよ、
あなたを見ていますよという姿勢を返すのです。

実際の声を使わずとも態度や姿勢を示す、これを
ノンバーバルコミュニケーション(非言語的コミュニケーション)
と言いますが、コミュニケーションでとても重要な役割を
果たします。

無意識に、「人とつながると面倒なことになる」
「波風立てない方が良い」という思いがはたらいていて、
なかなか人の輪に入れないこともありますが、

もし思い当たることがあれば、
「私は良い人間関係を築く過程にいる。
万一面倒になったなら、そこから距離を取れば良い」
と切り替えてみてください。

まずは自分らしさを忘れず、
気楽に聞き役に徹してみてください。

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【Q】夫のモラハラと子ども達の結婚

適齢期をやや過ぎたども達が4人いますが、
誰も結婚していないし、予定もありません。

私自身は母親から勧められた人と結婚しましたが、
モラハラ夫で、とても辛い思いをし、今もしています。
私は何度も何度も離婚を考えましたがまだ実行しないでいます。

飴と鞭をうまく使われて来た気がしています。
夫は、穏やかな時もあるのですが、何かでキレルと、
些細な事で激怒して来ます。
毎日、何かに付けて文句を言われ、けなされています。

私はいつも夫に怯え、そのイライラを第一子である長女に
ぶつけ、虐待してしまいました。
その虐待は、幼い頃から中学2年生まで続きました。

こんな家庭に育った子ども達なので、結婚をいいものとは
思っていないと思います。

でも、私は世間体を気にする方なので子ども達が誰も
結婚していない状況が辛くて溜まりません。

子ども達の結婚に関して、また、モラハラ夫との係り方について
どの様に考えたらいいか、アドバイス宜しくお願いします。

【60代 女性 カレンさん】

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【A】FROM 川畑のぶこ

これまでの結婚生活が辛かったことが伝わってきます。
まず、いかなる理由であれ、暴力は許してはいけないという
姿勢を育まれてください。

モラルハラスメントは、精神的な暴力です。
肉体的な暴力とは違い、人目のない密室で行われることが多く
日本人特有の「恥の文化」も手伝って周囲からは気づかれない
ままのことが多いです。

また、モラルハラスメントを行う夫の特徴として
世間に対してはいい顔をしていることが多いため、
なおさら問題が表面化しにくいです。

カレンさんは何度も何度も離婚を考えるくらい
お辛かったのですね。
それでもなかなか離婚に踏み切れない理由は何でしょうか。

まだご主人への愛はありますか?
そうであれば、望みはあるかもしれません。
ただし、愛しているからといって暴力に耐えてはいけません。

「飴や鞭を上手く使われた」とのことですが、その飴は
繰り返される鞭に耐えてまでも本当にカレンさんが
人生に望むものですか?
その飴がなければ、人生は幸せに過ごせませんか?
その飴は本当に今の夫からしか得られないものですか?

モラルハラスメントやDVの被害者がよく口にするのは、
「別れたら生活が出来なくなる」ということです。

本当に生活ができなくなるのでしょうか。
勿論、生活レベルは下がるかもしれません。
ところが、それでも心穏やかに日々を過ごせるのであれば、
生活レベルは下がるものの、人生の質は確実に上がります。

カレンさんが人生に求めるものは何でしょう?
カレンさんが結婚や家庭に求めるものは何でしょう?
カレンさんは幸せになるはずだったのではありませんか?

どうか自分を幸せにさせてあげてください。

たしかに、お子さんたちにとってご両親は良い結婚の
モデルではなかったかもしれません。

ただし、今後のカレンさんの生き方次第で
「人生、どこからでもやり直しができるのだ」ということ
が伝わったのなら、健全な結婚観や人生観をもつきっかけ
になるかもしれません。

「世間体で結婚しろ」は不幸の連鎖を生むだけで、
誰も幸せにしません。

人生の目的は幸福を体験すること。
人目を気にして他人軸で生きていたら
この人生の大切な目標を達成することは難しいでしょう。

カレンさんご自身は、世間体を気にしてリスクを侵さずに
嫌なことをずっと耐えている人と、リスクを背負っても、
幸せになるという大事な目標に向けて新しい人生に
自分を賭けている人ではどちらに心が動かされるでしょうか。

いきなり離婚とまではいかなくても、別居をしてみて
自分の人生の質がどのように変化するか確認してみるのも
良いでしょう。

ちなみに、私の経験から言って、モラルハラスメントや暴力
で悩んだ末に離婚をして、苦労しながらも新しい人生を
切り開いていった人で、「やはり離婚をしなければよかった」
という人は今のところいないこともお伝えしておきましょう。

暴力に屈さない毅然とした姿勢で生き始めたことで、
相手の対応が変わってくるということも、
稀にあるかもしれません。

時として、険しい道をたどることは決してみじめなことでは無く、
真の自由と豊かさを得るための王道でもあるのです。

また、生活に関する不安を払拭するために、法律家や離婚の
専門家等に相談してみることをおすすめします。

モラハラ夫から生活費をもらえる制度もあれば、
日本は生活保護システムもしっかりしています。
夫の精神的暴力に耐えること以外にも生活を営む術があること
を学んでください。

リスクを回避して全てを得ようと執着すると、
結果全てを失うこともあります。

何を捨てて、何を得るのか、カレンさんご自身にとって
真に最も大切なものは何なのか、
いまいちど振り返ってみてください。

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【Q】夫の眉間のしわ

川畑のぶこ先生
いつもメルマガを楽しみにしています。

ご相談したいことは、「夫の眉間のしわ」についてです。

3年前に結婚しました。
結婚する前は、車で出かけたり一緒に歩いたり、と横に並ぶ
ことが多かったためなのか、付き合っている楽しさからなのか、
眉間のしわはあったもののそれほど気に留めていませんでした。

ところが、結婚して食卓で向き合って座るようになってから、
「表情によって時々眉間にしわをよせる」のではなくて、
つねに気難しい表情に見えて、夫の穏やかな性格は
十分わかっているのに「何か怒っているのかな?」
と思っている自分がいます。

私が容姿を直すように誰かから指摘されたらショックだし、
容姿や身体的状態を指摘するのは嫌だし、しません。

眉間のしわは年齢を共に深くなるとは思いますが、
30才代で深いしわがあるのは、頻繁に眉間によせている
(不快のことがある)からなのか…
などと原因を考えてしまいます。

整形してとれるものかもしれませんが
「顔が怖いから整形してしわをとって。」とは言えません。

夫自身はしわを気にしていないでしょうから、
思っていることをはっきり言うことが怖いです。
どう反応するか想像がつきません。
しかし、怖い顔を見ると私は緊張します。

どのような心がけがよいのかアドバイスをお願いしたいです。
ちなみに私以外の人が見ても、怖い表情に見えるようです。

【38歳 女性 匿名希望】

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【A】FROM 川畑のぶこ

結婚して3年が経たれたとのこと、夫婦関係もすこしゆとりが
出てきて、また違った視点からお互いをみれるようになる時期
でもあるのかもしれませんね。

ご主人の眉間のシワが気になるとのことですが、
眉間のシワは必ずしも怒ってばかりとか不快ばかり感じている人
に生じるとは限りません。

パーソナリティーに関していえば、物事の本質に真摯に向かい
合ったり、深く洞察したりする人、また、高い志や強い信念を
持っている人などの傾向としても生じることが
臨床心理学的な研究からも詳らかにされています。

ガンジーやマザーテレサを見てみてください。彼らの深い眉間
のシワを見ても、決して怖いとは思わないのではないでしょうか。

実際のところ、眉間のシワそのものよりも、それを怖いと捉えて
しまうご自身の心理背景に何がしかの大切な課題が存在するの
ではないかと思います。

たとえば、幼少期に、自分のことよりも親の顔色を伺って過ごし
て来た人、すなわち「いい子」を演じてきた人は
「相手の気分を害してはいけない」と過剰反応する傾向が
強くなります。

また、「自分のせいでこうなった」とか「自分さえ我慢すれば」
とかといった自責の念や抑圧的な感情を抱きがちです。

これはどこから来るのかというと、相手(親)の機嫌をとることで、
自分を愛してもらうとか、認めてもらうとかといった気持ちからです。
そのことに成功しなければ、自分は愛されず、認められず、
無価値な人間になってしまう、それは受け入れ難いので努力せねば
という心理が私たちを駆り立てていきます。

私たちはこの課題がクリアできなかった場合に、自分のパートナー
や近しい人間を親に置き換えてその課題に再チャレンジすることが
あります。

過去に充分に満たされた感覚が得られなかったり、自己受容が
うまくできていないと、己の価値を確かめるべく、
さらなる努力をしてそれを達成しようとするのです。
実に健気ですね。

ところが、相手に合わせる努力をすればするほど緊張感の多い日々
となってしまい、いつか疲れて精神的に破綻してしまうことも
ありますし、良くしようと思っていた相手に対して
逆に恨みの気持ちすら抱いてしまうこともあります。

相手のシワがそうさせているのではなく、「いい子でいなければ」
と決めてしまった姿勢によることが多いのです。

父親がよく眉間にシワをつくって自分のことを怒っていて、
認めてくれることは少なかった、というようなケースでは、
自分にとっては“眉間ジワ=怒り”のサインとなるので、
そこに敏感になりそのサインを取り除きたくなるでしょう。

「あれ?気のせいか、最近眉間のシワがなんだか濃くなった気
がするけど、ストレスとか抱えてない?」と気楽に
コミュニケーション出来ないのは、相手の心を読みすぎて、
過剰に合わせようとしてしまっているからではないでしょうか。

そうであれば、相手は必ずしも怒っているわけではないし、
たとえ怒っていたとしてもそれが私のせいというわけでもない。

感情はものごとの捉え方から生じるが故に、
相手の感情の責任は相手にしかとれないことを知って、
気楽にコミュニケーションしてみてはどうでしょうか。

物理的に整形などで眉間のシワをとることは可能でしょうが、
対症療法にすぎず、根本的な課題をのりこえていなければ
いずれは眉間ジワに替わる別なサインに目が向くようになるでしょう。

相手が怒らないことに注意を向けるより、相手と共に心軽やかに
日々をすごせるにはどうしたらよいか、眉間のシワが自然と伸びる
ような状況や場にするにはどうしたらよいかを振り返り、
行動にちがいを起こすことはとても大切です。

また、それを実行するにあたって、相手の状態に振り回されること
なくしなやかに日々を過ごすのに、自分をどのように満たして
いったら良いかということはさらに重要な課題となる でしょう。

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【Q】兄へのトラウマ

仕事も子育ても楽しんでいます。
というのは外から見た私。
確かにがんばってキャリアも積んで自営です。
勉強も大好きで川畑のぶこさんのセミナーも有意義でした。

しかしながら、悩みがあります。
実生活で兄弟のこと。
暴力もあったし不登校などもあり家族とうまく行かず
結局のところ家を出ています。

生活保護状態で、絶縁したと本人は言うものの
ふらっと帰ってきたわけです。

昔から本当にいろいろありすぎ、よく両親も自分も対処
してきたと思います。しかしながら今は離れた地域に
出て行ってしまい、正直いないと楽です。

が、先日ふらりと帰ってきてその時、仕事で出て行く私
に電話がありました。声を聞くとトラウマのせいか、
手が震えてきて運転も怖いほどでした。

滅多なことはできないとは思いつつも、それほど自分が
「キライ、怖い」と感じているのだと再確認しました。

人やカウンセリングやセラピストとしての自分。
なのに、結局そういう勉強やTTをする時にもいちばん
治療的自我を向上させていたのは自分自身かもしれません。

もちろんセミナーの時にもすごく感じるところは大きく
気持ちも少し楽にはなりました。でも、久しぶりの電話の声
におびえる自分をどうして行くかアドバイスをくださいますか?

【50代 女性 ヨーガセラピスト サリア様】

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【A】FROM 川畑のぶこ

身内からの電話に怯えてしまい、平気でいたいのにいられない。
もう平気だと思っていたのにやっぱりダメだった。
いったいこれから、どれくらいこの怯えが続くのだろう…

サリアさんにとっては未来に暗雲が立ち込めるような気持
ちなのではと察します。

過去にどんなに辛い思いをしたとしても、絶縁状態であったと
しても、「身内」というのは思いを込めやすいものです。

嫌いで憎んでいても、心の隅っこでほんの少し変化への
期待や希望もある。

何とかならないものか、コントロールできないものかと
悩んでしまうからこそ、辛さは増すのではないでしょうか。

どうしたらよいか…
サリアさんご自身の気持ちに素直になるのが
最善の解決策でしょう。

兄がキライで怖い、という気持ちを素直に認めることです。
「私は兄がキライなのだ。過去も、今も。」
それでOKなのです。
未来は知りません。

ところが、お兄さんからの電話一本が、今のサリアさんにとっては、
否定的な身体反応が生じさせ、日常生活に支障をきたすほどの
ストレッサーとなっている場合は…
ひとまずは物理的にも精神的にも距離を取ることが大切かと思います。

どうか頑張って耐えないようにしてみてください。

家族でも適度な距離感というのは必要です。そのためには、たとえ
家族であっても距離をとって良いという信念が必要となるでしょう。

身体症状は心の底のメッセージでもあるので、その声にきちんと
耳を傾けてあげてください。

お兄さんが生活保護状態で経済的に困難があるのなら、
そこは冷静に、自営でそれなりに経済状況も安定しているサリアさん
がご自身が一人暮らしをされてみてはいかがでしょうか?

お兄さんのことを考えなくて良い、あるいは関わらなくてよい環境を
ご自身に提供してあげてください。

ご両親のことが心配かもしれませんが、それぞれがそれぞれの人生の
課題を持っていることを信頼する姿勢も大切です。

同じ家族メンバーであっても、それぞれの距離感は異なることが多い
ものです。サリアさんとお兄さんの距離感とお母様とお兄さんとの
距離感は異なるものだと思います。

私は私の課題に取り組む。
母は母の課題に取り組む。
父は父の課題に取り組む。
兄は兄の課題に取り組む。

信頼感をもって、このような姿勢を育んで見てください。
家族も人生もなかなか私の思い通りにはならない。
けれども、それぞれに必要な課題が与えられていて、
それらに真摯に取り組むことで人生の道が開けてくると。

時として課題は、相手や状況をコントロールしようという思いを
手放すことでもあります。

家族である前に一人の人間として向かい合うなら、どのような対応が
健全なのか、いまいちど振り返ってみてください。

ご自身への優しさを大切に。
これは結果的に相手への優しさに繋がり、セラピストのBeingにも
大切な姿勢です。

人間だもの、弱い部分はあってよい。
それを受け入れることが真の強さにつながるはずです。

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【Q】義弟妻への嫉妬心

義弟夫婦が来るたびに、嫉妬してしまい、
そんな自分が嫌になります。

私はでき婚で、結婚式を挙げていません。
1年前までアパートで核家族で暮らしていましたが、
諸事情で義両親と同居になりました。

義弟夫婦はつい先日結婚式を挙げ、ハネムーンに行きました。
そのビデオをうちで見せてくれたのですが、
うらやましくてとても凹みました。

義父は「義弟妻が一番きれいだ」と何度も口にします。
義弟妻は、いわゆる女子力が高いタイプで、
外見に気を使っているし料理や裁縫が得意な人ですが、

私はというと趣味はパソコン、アニメオタク、家事全般が苦手
というキャラで、一般的には女子力は低いタイプです。
そこにも劣等感を感じます。

1年前くらいまでは、「他人と比べるなんてナンセンスだ。
自分が世界で一番幸せ」と本気で思っていたのですが、
最近他人と比べて、自分の不幸な部分を探すようになってきました。

自分磨き本も読むのですが、自分をプラスの方向へ持っていく
気力がない感じで、凹む方にエネルギーを使ってしまいます。
毎日イライラばかりしています。

イライラの原因は同居にもあります。
頭では、自分に起こることはすべて自分の責任と考えているの
ですが、心が、他人や環境のせいにしたがります。

唯一の救いは、そんな私の文句を、主人が黙って聞いてくれる
ことです。

いつまでもぐちぐち言っている自分が嫌になるのですが、
凹んでいる状態でいたいような行動をとってしまいます。

本心は、主人に積極的に結婚式のことを考えてもらいたい、
行動を起こしてもらいたい、という感じだと思うのですが、
そのことを話しても主人はなかなか動いてくれません。

動いてくれないことが不満で、凹んだ状態をキープしたがってる
のかな?と自分で分析しています。

だからといって、他人を変えることはできないので、
自分が変わるしかないのですが・・・

結婚するまえに子供ができたことを口では二人の責任といいながら、
気持ちは主人のせいにしているからかな?とも考えました。

付き合っているときは「嫌」が言えず、せっかくがんばって
「嫌」と言っても、何となくかわされ、流された結果なので、
「私は努力したのに、その努力をくみ取ってくれなかったせいだ!」
と言いたいのかな?と思います。

それにしたって自分のせいなのですが・・・。

主人は、「自分の責任だ」と言います。
責任を感じているというのですが、行動が伴わない感じです。
私は、そこに不満を感じていると思われます。

いろいろ自己分析してみるのですが、
「では、どうしたら気分が浮上する?」と考える段階になると、
どうしたらよいかわからないのです。

【29歳 女性 医療職 匿名希望】

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【A】FROM 川畑のぶこ

自分と義弟さんの妻とご自身を比較をしてしまい
苦しくなっているとのこと。
身の回りに起きていることを観察して比較すること自体は
自然なことであり、日常で役立つ側面が多々あります。

比較すること自体は決して悪いことではありません。
ただし、比較した結果、そこにどのような意味をつけるか
によって、私たちは一喜一憂しますね。

「私はあの人に比べて背が高い。」という比較があったとします。
ここでは、ただ事実としての比較だけが存在します。
ここに「高いところに取る必要のあるものがある」という状況が
加味されたとします。

するとどうでしょうか、「あの人に比べて私は背が高いから、
高いところいあるものは私が取ってあげよう。私の身長は
なかなか役に立つなぁ。」と思いやりの念から淡々と行動すること
もできますし、「あの人に比べて私は背が高いから、高いところに
あるものを取ってあげなければならず手間が増える。私の身長は
損だなぁ。」と不公平感からしぶしぶ行動することもできます。

事実は私は相手より身長が高いということだけで、本来、
ここには良い意味も悪い意味もついていません。
無論、意味をつけることが悪いわけでもありません。

人間は人生に意味を求めるものです。
そのことが悪いのではなく、問題は、それに気づかないまま、
いたずらに流されてしまい、日々の質が損なわれることです。

まず、周囲と比較をして落ち込んでいる自分に気づいたなら、
「自分はいまこの状況に対して、どんな意味づけをしているのだろう?」
と観察してみてください。
そして「こういう意味づけをしているから苦しいのだなぁ」
と、洞察してみてください。

「私は結婚する前に子どもができて、式はしていない」という事実が
あります。そして比較対象の義弟妻のケースに
「彼女は式をして子どもはいない」という事実があります。

起こっていることはこれだけです。
このこと自体にはなんの意味もついていません。

そこに、「私は早くに子どもに恵まれて、祝福されているな。」
と意味づけをして幸福感に浸る人もいれば、「順番が逆で非常識だ」
と意味づけをして自他を裁くこともできるでしょう。
「でき婚で式も出来ずみじめだ」と意味づけをして落ち込むことも
できるでしょう。

大切なのは、自分がどんな意味づけを採択し、その結果どんな感情に
なっているのかに気づいてあげることです。

「義父が彼女はいちばん綺麗だ」と結婚式の写真を見て繰り返した。
「彼女は外見に気を使う人で、家事が得意だ」という状況を
どう受け止めたのでしょうか。

「だから自分は女性として価値がない」
「だから私が愛されるわけがない」でしょうか、それとも
「私は自然体だ」「そんな私を好きな人もいる」でしょうか。

また、そもそも匿名さんは誰に愛されたいのでしょうか。
関わる人(関わることになった人)みんなからでしょうか。

そうであればそれは諦めるが吉です。
みんなから愛されるというのは不自然であり不可能なことだからです。

事実は、「この世の中には私を愛する者もいればそうでない人もいる」
ということでしょう。

まずは、相手に愛を求める前に、自分に最も近い自分自身が、
相手にして欲しいように自分に接しているのか、
もういちど振り返ってみてください。

難しい課題を避けたいから他人任せにしてしまっていないかを省みつつ、
ぜひ、「もうひとつの視点」と戯れてみるということから
はじめてみてください。

「私は世界で一番幸せ」というポジティブ思考よりも、
「私は私なりに幸せ」という健全思考を身につけることができたなら、
人生はより軽やかなものになるのではないでしょうか。

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【Q】50代でも自分を好きに

いつも断捨離メルマガを拝見しております。
理屈では分かるのですが、なかなか。
自分の思いを手放したいのにどんよりしてしまいます。

今、一番重い気持ちになるのは、他人軸である私。
それなりに友達もいるし、明るいし、活動的なほうですが…
友達が多い人、思いやりのある人、自然と人が集まるような人、
自分軸の人を見るとそれだけですごく引け目を感じ、
憂鬱になります。

比べない、自分を好きになる、許すということは理解して
いるんですがそれがなかなかうまくいかない。

その理由が、自分と深く向きあって、自分の継母との関係
が大きな原因かなと思うようになりました。

母は我が強く、きつく私に当たり、他人と比べ、
愛情はほとんど感じませんでした。
母は、完璧に家事をこなし、洋裁もでき、センスもあり、
家もいつもすばらしく整っていました。

私が小学5年のときに我が家に来た母と、24歳で結婚するまで、
気を遣い、顔色を見ながら暮らし、私がこんなんだから好かれ
ないんだ、自分に落ち度があるんだ、と思って過ごしてきました。

父にはそんなことは言えずに、一人で自分が、もっとさっぱり
とした性格で、しっかりしてる人間になりますようにと
毎日お祈りしていました。

大人になるとそれなりに表面上はうまく付き合っていました。

父が亡くなるときに一緒に在宅介護で看取り、その時初めて
母は私を認めてくれました。
あんたのおかげで最後まで大変なこともあったけど、
介護できたと。。。

父が亡くなってしばらくすると、元の気丈な母に戻り、
80代でリューマチでも離れて一人で暮ししています。

父は亡くなったんだから、もう義理は果たしたから
もういいでしょう、と言われてまた落ち込んだのですが
それでも全部をそのまま受け入れようと思い、
私が今あるのは、お母さんのおかげだ、お母さんのしたいよう
にしてくれていいから、困ったときはいつでも言ってね。
たまにこうやって電話するけどいいかな。と伝えました。

それから電話口の母は楽しそうに話してくれるので、
この状態でいいと思っていましたが
私の今まで、なにかもやもやしているもの、自信がないことや、
必要以上に、人に気に入られないことを恐れること、
自分のせいにしてしまうこと、表面的に頑張って本心に
向きあわないことなど、母との関係が大きいのではないか
と思うようになりました。

小さいときの自分を抱きしめるとか、好きになるとか、
いろいろやってみてもすっきりしません。

こういうことも断捨離で克服できますか?

50代になっても、好きな自分になりたい、
こころを自由にしたいと思いメールしました。
よろしくお願いします。

【50代 女性 自由業 C.C様】

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【A】FROM 川畑のぶこ

人は愛に満たされ、愛に傷つくものですね。
子どもとしての私たちにとって、
母親の愛は生存に関わるものです。

自分はちゃんと愛されているか、愛に値する人間か、
その疑いを晴らす為に、私達は色々な試みをするのだと思います。
また、その確証が得られるまで苦しみは続くのだと思います。

C.Cさんは、あるがままの自分では母は私を認めてくれないし、
愛してくれなかったという思いに縛られてしまって苦しかった
(あるいは今も苦しい)というのが文章から伝わりました。

自分は母のように完璧でないし、しっかりもしていない、
母も私にきつくあたり、他人と比べる、またそもそも
血も繋がっていないなどと言う理由から、
「愛してくれているわけがない」というような思いが
生じたのかもしれませんね。

断捨離とは観念の入れ替えですが、C.Cさんにはぜひ
これらの考え方を入れ替える努力をしていただきたいと思います。

文章を読みながら私がイメージしたのは、C.Cさんと同様に、
あるいはC.Cさん以上に、お母さんもまた

「自分は母失格ではないか?」
「妻失格ではないか?」
「ちゃんと子どもを育てられているか?」
「遜色なく家庭を切り盛りできているか?」

と他者と自分を比較しながら必死になっている姿です。

比較にはご主人の前妻(C.Cさんの生みのお母様)
も含まれているのかもしれません。

お母さんもまた愛を確かめたかったし、自分の価値を疑いながら、
必死にOKな自分になろうと努力しているのではないでしょうか。
だから「全て完璧にやらねばいけない」と頑張っていたのでは
ないでしょうか。

完璧主義の人物というのは、ストレス下に陥ると、他人に対して
優しくなるのは難しいものです。これも、自分軸でなく、世間の
評価を気にする他人軸の傾向です。

そうであれば、お母様はC.Cさんを愛していなかったのではなく、
さまざまなプレッシャーから、健全に愛や優しさを表現するゆとりが
なかったのかもしれません。

本当は我が子に甘えたくても、自分を母として自ら選んだわけではない。
自分と夫との男女の関係で、行きがかり上、自分が母親になった娘に
「迷惑をかけてはいけない」とか「お荷物になってはいけない」
「甘えてはいけない」という思いの方が強いということが考えられます。

それは決してC.Cさんを愛していないからではなく、
お母さんなりの一生懸命な、そして不器用な、愛の表現だと思うのです。
実際は、「母は私が愛して欲しいように愛してくれなかったけれど、
母なりに愛している」のではないでしょうか。

そうであれば、その思いを大切にしながらお母さんと向き合って
みてください。面と向かって伝えることが難しければ、
思いを筆にしたためてみるのも良いかもしれません。

そう、もうすぐ母の日ですからね。

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【Q】主人との関係と年下の男

川畑先生 こんにちは。

結婚20年目の主婦です。
結婚10年目ぐらいに主人の浮気が発覚して、
私はこんなショックなことがあるのか・・と言うほど傷つき、
二年間はだれにも言わず一人で陰で毎日泣き、
子供や主人の前では笑って明るく過ごしてきました。
帰ってきて欲しかったからです。

そんな風にしていると主人は私にきつく当りだして、
今度は言葉でも傷つけるようなことを言いだし、
私も我慢ができず、浮気をしている事を知っていたと、
言いますと、はっきりと認めました。

それでも謝ることはせず、私にも向き合ってくれず。
今は別居中。
私の感では、彼女の影は今はないようです。

そんな中、私に一回りも下の好きな人が出来、毎日毎日、
ときめき、こんな懐かしい気持ちを思い出させてくれた人。

彼の何を知っているわけではありませんが、パート先に
毎日3分程出入りする営業マンでバリバリと働く姿や誠実な態度
と空気感が好きで好きでどうしようもないこの気持ち。

私は今まで白黒はっきりとして生きてきました。私が今、
私の立場もわきまえず、こんな風に人を好きになってしまうなんて・・
思いもしませんでした。

人の気持ちはわからないものですね。
この人とどうこうとは思いませんが、仲良く話し相手になって
欲しいな・・とは思っています。

それよりも主人との事をきっちりとしたいと思っています。

今の私を保てているのは、今の好きな彼の存在。
これも依存?

その彼とは何通かのメールのやりとりはあり、
私のご飯の誘いは今の所忙しいとやんわり断ってきました。
メールの返事も来なくなりました。

でも毎日顔を合わすのでお互い何もなかったようにしています。
お互いに何も知らない仲です。
これからは爽やかに友達として付き合っていきたい人です。

私は罪なことをしていますか?

彼を思えばやる気が出るし笑っていられる・・心の励み。
彼と出会えた事と、彼の存在と、私が彼を思う気持ちは
大切にしていきたいと思っています。

【40代 女性 パート 匿名希望】

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【A】FROM 川畑のぶこ

永遠の愛を誓った相手の浮気を知るというのは
とても苦しい出来事ですね。
その後の努力も虚しく、夫の言葉の暴力を受けることになる。

なぜ私がこのような対偶を受けなければいけないのかと
叫びたい思いではないでしょうか。

私たちは人生で時として大きな試練を体験します。
病気であったり、事故やけがであったり、信頼していた相手
からの裏切りであったり…誠実に生きることが馬鹿らしく
思えてくるような出来事と遭遇することがあるものです。

ただし、このようなとき、覚えておいていただきたいのは、
「自分の器以上の問題は入ってこない」という姿勢を持ってみる
ということです。

そして、起きていることをただ罵るのではなく、
その問題や課題にきちんと向かい合い、取り組むことで、
私たちのたましいがより成長する機会が与えられているという
視点をもってみることをおすすめします。

信頼という問題に関しては、「相手が自分の理想通りに生きる」
とか、「予め計画や約束していた通りに誠実に生きる」と信頼
するのではなく、「私の理想通りではないかもしれないけれど、
相手の人生で必要な課題に直面しながら、相手なりの人生を生きる」
と信頼してみると、狼狽することは減るかもしれません。

残念ながら、約束やルールというものは、常に裏切られる可能性
を秘めているものです。そうでなければ、そもそも契約やルール
をつくる必要がありません。

浮気や言葉の暴力というのはとてもショッキングですし、
注意が偏りがちな出来事ですが、もしかしたらそれらの事象は
あくまでも表面的なものに過ぎず、既に互いの中で何か大切な
バランスが崩れていたことの象徴に過ぎないかもしれません。

無論、中には最初から病的で不誠実な人もいるでしょうが、
稀なケースです。

もちろん、相手がもともと病的で不誠実な人だったのであれば、
そのような相手を選んだこと自体が間違いであったでしょうし、
離婚の検討は健全でしょう。

ショッキングな出来事に先立って、夫婦関係で違和感を覚えて
いたけれど、目をつむってきたことは無かったでしょうか。

意識的に、肯定的に大切な課題に直面する事を回避してきたので
あれば…内なる賢者とも言える、私たちの潜在意識やたましいが、
無意識的に否定的になってまでも、今回のような出来事を通じて、
それらに向かい合わざるを得ない状況を作り出していることも
考えられます。

大切な課題には、表面的なことや形式的なことよりも、
より本質的なものを大切にする心を持つことや、己に素直に正直に
なることの大切さも含まれるかもしれません。

ぜひ、これらの流れから何が学べたか、どのような姿勢を持てば
未来を豊かに生きることが出来るのか、俯瞰的視野からの今回の
出来事の意味を振り返り、探求されてみてください。

年下の彼に関しても、とても象徴的な出来事のように思います。
実際に彼との恋愛関係がどうこうということがポイントではなく、
純粋に「人間の心というのは移ろうもの」であり、どのような条件下
に置かれようが、「人というのは素敵な人に出会うと魅了されるもの」
ということを教えてくれているのではないでしょうか。

また、約束や契約で相手を繋ぎとめることよりも、
その人そのものがイキイキと輝きを放っていることで
人間関係は好ましいものになるということを学ぶ象徴でもある
のではないかと思います。

そうであれば、イキイキとした相手を繋ぎとめることで幸福感を
得ようと努めるよりも、自分自身がイキイキと輝いて生きるには
どうしたらよいかということに専念することが肝要となってくる
かと思います。

人の内面から放たれる輝きというものは、どんな契約よりも
強い力をもって、良好な人間関係を形成させることでしょう。

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【Q】実母との軋轢

実母との関係に悩んでいます。
母は70台後半で、ひとり暮らしですが、
家の中は完璧に片付けられており整然としています。

それが母の自慢です。
いつでも誰でも呼べる家です。

幼い頃から男女で育て方に差をつける人でした。
兄は2浪の末、大学院まで進学を許し、
わたしは県外の4年制大学を希望しましたが、
結局、地元の短大しか許されませんでした。

兄には学生の頃から留学を許し、車を買い与え
という感じでしたが、わたしは成人式の振り袖を
借りることもしませんでした。

生き生きと自分のつきたい職業で活躍する兄が
うらやましいです。

私は母の近くで母の雑用をこなす係。
正月にもお盆にも帰省しない兄を、
母はまるで憧れの人のように話します。

雑用係で便利な娘の私は結婚して家庭に入りましたが、
家の中は雑然として、ごちゃごちゃです。

そんな私をなにをやってもダメ娘、と言って
母は掃除をしたがります。何度拒否しても無断で
自宅までやってきて、一人で黙々と掃除をして、
母の好みの家にして帰ります。

先日とうとう大喧嘩をしてしまい、私は
お願いだから帰ってほしいと何度も懇願しましたが、
聞き入れられず、
とうとう実の親の頭からお水をかけて追い返しました。

それから罪の意識でよく眠れません。
母からは連日私を責める電話がきます。

これからどうしたらいいのか、わかりません。

【40代 女性 専業主婦 匿名希望】

――――――――――――――――――――
FROM 川畑のぶこ
A:
母は我が子から必要とされる(=散らかった家を片づける)
ことで己の価値を見出したい。

娘は母に愛されたいけれども、母の好みの通りでなくても
(=たとえ部屋が散らかっていても)そのままで愛してくれる、
価値ある存在であることを確認したい。

そんな母と娘の愛争奪戦を垣間見る気がします。

私たちは、互いに過度の依存関係に陥ることなく、己を愛し、
自立することが大切であり自らの発達に必要なことです。

その重要な自立が阻まれると本質的に不快感を得るものです。

今回の出来事は、子どものころに適切に反抗できなかった娘
と親の間に、ようやく母子分離が行われ始めようとしている
サインだと思います。

これは健全なことです。

人間は自己愛や自立など、真に大切なニーズ(心理的欲求)が
意識的かつ肯定的に満たされない場合、
そのニーズを取り下げるのではなく、無意識的にかつ否定的に
なってまでも満たそうとします。

自分で自分を愛することが出来なければ、
誰かから―多くの場合身近な人間から―愛されることで
そのニーズを満たそうとします。

お母様は時代的な背景も手伝ってのことと思いますが、
「女性とはかくあるべき」あるいは、「男性とはかくあるべき」
という価値観を大事に守ることで幸せになれると信じていたと
思います。

私たちは社会的な動物ですから、そのことで社会的バランスが
保たれることもあったのでしょう。そのことで、人からも
認められ、そのことで自己称賛もできるはずだった。

ところが、人生のいたずらとも言いましょうか、時代のずれが
生じたため、それがままならなかった。

新しい時代の価値観に適応できる人もいれば困難な人もいる。
残念ながらお母様には適応が難しかった。

せっかくこんなに頑張ってきたのに…
まさか自分の努力は必要はなかったとは言わせないと、
否を認めたくないので、相手をコントロールしてまでも
認めてもらいたかったのでしょう。

無論、必ずしも彼女に否があったわけではなく、過去の時代には
正しい姿勢であり、必要な価値観でもあったのでしょう。

子どもはそんな親の苦悩や心理ドラマは知らないので、
無条件で自分を受け入れてくれない親を怨み責める。

この問題は、どちらの価値観が正しくどちらが悪いと裁く話
ではなく、違う価値観を持たざるを得ない、違う時代に生まれた
人間の間にずれが生じたという事実を、第三者の目を持って、
冷静に認識することから取り組む必要があるかと思います。

違う国に生まれたので違う価値観を持たざるを得なかったのと
一緒ですね。日本では「いいこいいこ」と親が子どもの頭を
なでることが褒める行為であるけれども、異国においては
不敬にあたるというような差ではないでしょうか。

お母様は不器用な彼女なりのベストを尽くしたのだと思います。
これらを理解し、踏まえた上で、互いの摺合せをしたいのか
したくないのかという次のステップに入ります。

無論、彼女のベストだったからと言って、現在の姿勢の全てを
受け入れるというのは母と娘両者の自立を阻むことになります
から不健全です。

血のつながった親子であっても、適度な距離感というものは
必要です。
その距離は時と場合によっても変化するものでしょう。
適切な距離があることで、相手に敬意を払えたり、
愛情が湧いてきたりすることも多いのです。

今は相手を理解しつつも、「親離れ・子離れ」を意識して
心理的な巣立ちをしてみてください。

今この時点においては、毎日かかってくる電話に応える必要も
ないでしょう。

不器用な巣立ち方であることも、「いたし方ないこと」と
受け入れてみてください。

好みのかたちではないにせよ、互いにとって必要なプロセスが
起きていることを信頼して、まずはご自身が親への
コントロールを手放してみてください。

親が思い通りにならなくても、あなたは愛に値する存在で、
唯一無二の個性をそなえた魅力的で価値ある存在なのですから。
自分に最も近いご自身がそれを受け入れてあげてください。

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【Q】悪循環から脱げ出すには?

支払いがあるので朝晩働いています。
睡眠時間3-4時間で、家にいる時は「寝なければ」と考え、
家事もたまっているのに寝てしまいます。

散らかり放題になってしまい、片づけないと…と考えながら
眠るので、遅刻する夢、部屋を見られる夢をみたりします。

心の余裕がない、時間がない、でも支払いがあるから
仕事は減らせない。
悪循環になっていて何からしたらいいのか。

無理をしてでも仕事を減らして時間をつくるしか
ないのでしょうか。

【40歳 女性 派遣社員 匿名希望】

――――――――――――――――――――
FROM 川畑のぶこ
A:
支払いのために睡眠時間を削って働くというのは、
身体的にも精神的にもさぞ消耗する日々かと察します。

生理的欲求は優先的に満たされる必要のあるもので、
睡眠を後回しにすると、後々健康や生命につけが
まわってくることになるでしょう。

結果、仕事もままならなくなってしまい、支払いもさらに
苦しくなるという悪循環に陥いることもあるため、
注意が必要です。

現状では、帰宅して家事など出来ずにそのままベッドに
倒れこむのは当然のことだと思います。

今は、「仕事も片づけも睡眠も」と、あれもこれもぜんぶ
こなすにはという姿勢ではなく、まず最も優先されるべき
睡眠をとるために何を削ったら良いかを考えてみてください。

実際的な解決方法として、家の整理の前に、
まず債務整理が出来ないか
法律家など専門家に相談してみることをおすすめします。

借金を多く、あるいは複数抱えて、寝る暇もないような人
たちの場合、金利などの過払いなども考えられます。
その場合、手続きを踏むことで、支払いをしなくてよい
ケースや、複数の債務を統合することで支払額を減額出来る
ケースなどもあります。

お金のことで困った時は、お金に関する専門的な知識を
有する人に相談をし、個人ですべてを抱え込まないように
してみてください。

きちんとした情報を得ることで、適切な対応ができたなら、
それは安心に繋がるはずです。

働く時間を減らし、睡眠時間を増やすことが出来るかもしれ
ませんし、安心感が得られたなら睡眠の質も高まるでしょう。

エネルギーが充電されれば片づける気力も湧いてくるかも
しれません。

するとまた少し心がスッキリして、明日も仕事を頑張ろうと
思えるかもしれません。

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【Q】支えになってくれない夫

現在難治病で通院中2年目です。ただ、私の悩みは
病気のことというよりは、夫との夫婦関係です。
病気も夫婦関係のストレスで生じたと思っています。

夫は私が困っているときに支えになってくれない人間です。
これまで、育児のことや姑との問題など、私が辛いことを
吐露しても、そんなの大したことないとか、放っておけ
といって取り合ってくれません。

私が病気になっても、さほど心配している様子はなく、
大丈夫だとか気力のせいだなどと言って
目を背けようとします。

私は家族としてサポートして欲しいと思い、そう伝えても、
通じません。

家事などをする頻度は増えたものの、常に仕事優先で、
帰宅する時間も毎日遅いです。

最近はこんな夫婦関係に終止符を打ちたいと考えることも
増えてきました。

私はいったいどうすればよいのでしょうか。

【女性・40代・S子さん】

――――――――――――――――――――
FROM 川畑のぶこ
A:
S子さんのようなお悩みはカウンセリングルームでは
頻繁に受けます。

始めは病気のことに対する悩みの相談をしていても、
話しているうちに夫婦関係などの人間関係に行きつくこと
がほとんどです。

臨床経験から、悩みの9割以上は人間関係という感があります。
(これは自分自身との関係を含みます)

「病気のことでなくてすみません」と詫びを入れて話をする
人もいますが、病気は心理的ストレスと密接であるため、
そのストレッサー(ストレスをつくりだすもの)を解消する
ことはとても大切な過程となります。

さて、S子さんはご主人がご自身のことを親身になって考えず、
サポートをしてくれないことに落胆していらっしゃるようですね。

辛いときに必要なサポートが得られないというのはとても辛い
経験だと思います。

人間は楽しいことや嬉しいことが共有できないことよりも、
辛いことが共有できないことにより苦しみを覚えると思います。
とくに、健康や命に関わる、人生でもとりわけ重要な課題において、
そのことが共有できないというのはさぞお辛いことと思います。

ただ一つ、少し一呼吸おいて観察していただきたいのは、
もしかしたらご主人は、S子さんの望む形ではないかもしれない
けれども、彼なりに心配していたり、サポートしていたりしないか、
ということです。

これも臨床経験からの傾向ですが、S子さんのような問題に直面
している夫婦(男女)には、「サポート」のとらえ方に差異が
あることが多いのです。

女性はサポートと言えば、情緒的なサポートを意味することが
多いのに対して、男性は物理的なサポートを意味することが
多いです。

女性はフィーリングに重きを置きますが、
男性は合理性に重きを置く傾向があります。

「体調が悪い」と訴えた際、女性は、背中を撫でて大丈夫かいと
眉をひそめて心配して欲しいと望み、それを真のサポートと
とらえることに対して、

男性は「病院へ行ったか?薬は飲んだのか?」といった合理的で
物理的な解決策を見つけようとします。

女性側は、これは「愛していない証拠」と鬼の首を取ったように
訴えるのですが、実は「合理的な解決法」は愛情表現であり
サポートなのです。

額に汗して仕事をして稼ぎ、家族が経済的に困ることなく生活や
医療サービスを受けられるようにするというのも、
合理的・物理的で立派なサポートです。

要するに、彼は愛していないのでも、サポートしてくれないの
でもなく、「彼なりに」愛しているし、サポートしている
ということです。

残念ながら、それが妻の求める愛し方やサポートの仕方でない
ということです。

問題解決法も、女性の多くは誰かと気持ちをシェアすることで
解消しようとするかもしれませんが、男性は独りでじっと考え、
自分のことは自分で解決しようとする傾向があります。

ですので、夫は妻が問題に直面しているのを見て
「何もしない」のではなく、自分がそうして欲しいように
「そっと、自己解決することを見守っている」のかもしれません。

どうでしょう、ご主人は何か問題があったときに、
あなたに解決策を求めるでしょうか?

求めない場合、それはあなたを信頼していないからではなく、
自分で解決することこそ能力と思っているからかもしれないのです。

私達はそれぞれに「自分のやり方」があります。
ところが「自分のやり方」にあまりにも固執することによって、
知らずして人間関係を損なってしまうことが少なくありません。

もし、やり方に問題があり、それを改善したいのであれば、
「私は物理的なサポートよりも、情緒的なサポートを求めている」
ということを明確に伝えることが大切となります。

そしてその際には具体的な例も提示することです。
たとえば、先述の「体調が悪い」と訴えたときのケースなど、
実際に背をさすりこのように声掛けをしてほしいなどを伝えるのです。

そんなこと、言わなければわからないのかと憤りを感じる女性も
多いですが、そこはぜひ、「言いさえすればわかる」という風に
切り替えてみてください。

多くの女性にとって「以心伝心」は生得的かもしれませんが、
多くの男性にとっては「どこの道場へ行けば学べるのだ?」
という感覚かもしれません。

私たちはみな完璧ではありませんから、学ぼうとする姿勢を称える
ことが大切であり、思いやりではないでしょうか。

これは単純に差異だと認識してみることをおすすめします。
無論、本当に愛情や思いやりがなく、非人間的な扱いを受けている
ケースであるならば、対応はこのような流れに限りませんが、

ぜひ、もういちど、一呼吸おいて、本当に関心や愛情がないから
生じている言動なのか、それとも単なる認識の差なのかを
観察してみてください。

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