【Q】50代の女性です。
再婚し、その後離婚した元パートナーと
関係だけは切れずに6年が経ちました。
彼は感情の起伏が激しく、
怒りが爆発して
暴言を吐くことが何度もありました。
そのたびに心が壊れそうになり
距離を取ろうとするのですが、
しばらくすると謝罪と優しさを見せられ、
結局また元に戻ってしまう、、、
その繰り返しでした。
最近になって、ようやくこの関係が
精神的DV、いわゆるモラハラだった
のだと気づきました。
頭では理解できていますし、
「今は自分を大切にすることを
優先する時だ」とも言われています。
それでも、長く続いた関係の影響なのか
完全に離れる決断がなかなかできません。
彼の機嫌に振り回されていた自分、
傷つきながらも期待してしまう自分、
そして迷い続けている自分が、
今も心の中にいます。
自分を守るために距離を取る必要がある
と分かっているのに、不安や罪悪感が
湧いてきて前に進めずにいます。
苦しいです。
このような関係から抜け出そうとして
いるとき、どんな心の持ち方が
助けになるのでしょうか。
「自分を大切にする」とは
具体的にどういうことなのか、
ヒントをいただけたらと思い、
ご相談しました。
【みーゆー・50代・女性】
【A】みーゆーさん、これまで
本当によく耐えてこられましたね。
50代という人生の折り返し地点で
出口の見えないトンネルの中にいるような
感じとでも言いましょうか、
孤独感や不安を抱えながら
過ごしてこられたことと思います。
でも、トンネルの出口も
見えてきているようです。
みーゆーさんが、
「モラハラだったのだと気づいた」
というのは、苦しくも、
とても大きな一歩だと思います。
いままでのみーゆーさんは、
「自分が至らないから」
「私が我慢すればうまくいく」と、
自分を責めることで何とか
心の均衡を保ってこられたと思います。
自分が変わることに努力を惜しまない、
健気なみーゆーさんだったのですね。
ところがここにきて、
問題は私にではなく
相手にあることを知ってしまった。
そして、相手の領域のことなので
自分になす術がないという現実に直面し、
均衡を崩してしまったのでしょう。
頭では分かっているのに離れられない
というのは、決してみーゆーさんの
努力不足でも意志の弱さでもありません
ので、どうかご自身を責めないでください。
感情の爆発や暴言で深く傷つけられた
あと、謝罪や優しさが戻ってくる。
このような関係は、心理学的に
「間欠強化(かんけつきょうか)」
と呼ばれる状態を生みます。
間欠強化とは、毎回ではなく、
たまに・不規則に報酬(強化)が与えられる
ことで、行動がとても続きやすくなる
という心の原理です。
「たまにご褒美が来るほうが、
やめられなくなる」状態ですね。
ギャンブルもゲームもは、毎回ではなく
たまに当たるので、「次こそは」と
刺激を追って続けてしまい、
依存状態になることがあります。
人間関係も、ふだん冷たい人や
振り向いてくれない人が
たまに優しいことで、
強く惹きつけられてしまうことが
あるのです。
いつ報酬が来るかわからないので
脳が「期待」と「予測」をやめられない。
うまくいって報酬が得られると
脳内に快楽物質のドーパミンが放出されて、
その行動をやめられなくなってしまうのです。
ゲームも、毎回勝てるゲームは
つまらなくなって価値を感じなくなりますね。
ギャンブルやゲームのみならず、
恋愛や承認欲求を満たすためにも
依存は生まれ、DVやモラハラ関係でも
同じ機序がはたらいていることが
考えられます。
このような意味で、みーゆーさんは
簡単には自分にOKを出さない
チャレンジャーともいえます。
努力なく自分を愛してくれる優しい人には
物足りなさを感じてしまい、
情念も湧かないので、それは愛ではない、と、
本物の愛はもっと苦労して手に入れる
レアなもののはずだと勘違いしてしまって、
ネガティヴに希少性を求めてしまったかも
しれません。
依存関係から抜け出せないのは
決して意志が弱いからではなく、
脳の仕組みによるものだということを
理解してください。
もし、また彼が優しさを見せたときに
緊張感が一気に解けて、
「やっぱり彼は優しい良い人。
私が我慢や努力さえすれば
いつか変わるはず。頑張ろう」
という快楽モードに入ったなら、
一呼吸おいて、
「あ、また脳がバグってるな」と
責めることなく
穏やかに気づいてあげてください。
そして、静かに思い出してください。
愛ある関係とは、
嵐の中に一時的な避難所のように
見出さなくてはいけないものではなく、
一貫した安心がある関係や場であることを。
わざわざ激しい試練を乗り越えることで
愛を確かめる必要はないのです。
このように、期待と現実を
切り分ける作業をしてみてください。
現実は、
「たしかに彼は優しいモードのとき
もあるが、私が離婚を決意したほど、
感情をコントロールできずに
言葉で私を傷つけてきた相手だ」
ということを思い出してください。
罪悪感が湧いてきたら、もしかしたら
相手はみーゆーさんの罪悪感を刺激する
ことでコントロールしているかもしれない
ことも覚えておいてください。
彼のひとときの優しさに揺れたときは、
「現実に戻るための訓練のとき」
と受け止めてみてください。
「自分を大切にする」ことに関しては、
他人軸から自分軸に戻るのに
まず自分はどう感じるのかに
注意を向けてあげてください。
そして、「刺激」よりも「平穏」という
快適さに価値をおいて
敏感になってあげてください。
また、もしも、今みーゆーさんに
起きていることと同じことが
みーゆーさんの大切な人
(たとえば大事な家族や親友など)に
起きていたら、
どんなふうに声をかけてあげたいか、
また相手にどんな変化を起こしてほしいと
思うかを考えてみて、それを
自分自身に当てはめてあげてください。
相手への優しさとは、
なんでも相手の思い通りにしてあげたり、
なんでも許すことではありません。
ときには毅然とした態度でNOを伝え、
相手がその痛みを味わいながらも、
自身の課題に向き合う
(これまでの依存的なパターンから脱して
より健全な振る舞いを身につけていく)
ことを離れて見守ることも
優しさであり強さです。
私たちは、失敗して痛みを伴わないと
学ばないこともあります。
それは建設的な失敗であり痛みです。
みーゆーさんに課題があるように、
相手にも自分で取り組むべき課題が
あります。
その機会を奪わないようにしてあげて
ください。
みーゆーさんは
これまで十分に相手を気づかい、
尽くしてきました。
もうその役割を卒業して、
次のステージに進んで良いと
許可を与えてください。
これまで相手に向けてきた優しさを、
長い間傷ついてきたご自身に
向けてあげてください。
応援しています。
ー川畑のぶこ
ーーー
=====!開催決定!=======
よく生きるための
断捨離式®︎エンディングノート
スペシャルワークショップ
==================
日程:3/20(金祝)、4/23(木)、5/31(日)
講師:川畑のぶこ(心理療法家)
原田千里(断捨離トレーナー)
★あなたが今抱えている『悩み』をお聞かせください。
毎週2件をピックアップし、
月曜日(YouTube版)・水曜日(テキスト版)に
配信のメルマガで、
川畑のぶこが直接お答えします。
ご相談はこちらから
