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Q:結婚して13年目になります。
小3の息子と年長の娘を育てながらフルタイムで働いています。
 
出産後から私の夫に対する不満がたくさんあり、
さまざまな形で伝えてきたのですが、
いつしか何か私が言うと、そのことで子どもに暴力をふるい、
私のせいにするようになりました。
 
3年前に、家族で出かける前に私が気が乗らない発言をしたら
「死ね!」と子供の前で言われ、その日以来
「うるせーだまれ、バカアホ」など暴言が増えました。
 
しかし、夫はそのことを覚えていない、むしろ私が悪い、
という認識なので夫婦関係は修復不能です。
 
また、上の子が勉強したがらないことを心配し、
無理矢理暴力を行使して勉強させようとしたり
叱責したりして毎日見ているのが辛いです。
 
夫は家族が大事、別れるなんてとんでもない、
子どもにも悪影響と考えていて、離婚する気がありません。
 
私は夫と分かれるのは躊躇ありませんが、
夫が離婚の危機に直面して暴言がエスカレート
するかもしれないという恐れがあり、
仕事をしながら乗り切れる自信がありません。
 
また、子どもたちが慣れ親しんだ学校や保育園などの
人間関係が変わることへの影響も
自分自身が受け止められるか不安です。
 
もし、私が子どもを育てるとしても、
夜の会議出席や仕事の成果を十分に出せないことで
新卒以来続けてきた私の仕事をやめなければ
いけなくなるかもしれない、
安定した収入を失う可能性などが頭をよぎります。
  
地域での人間関係も含め、今まで築き上げてきた
色んなことを手放さないといけないと思うと、
足がすくんでしまいます。

【朝のミルクティー・40代・団体職員】
 
 
―――――――――――――――――
 
A:FROM 川畑のぶこ
  
ご主人の暴力に悩んでいるとのことで、
これまでのミルクティーさんの大変な苦労がうかがわれます。
 
日本では、7人に1人の女性が配偶者から度重なる暴力
を受け、またそのうちの7人に1人が命の危険を感じた
と言うデータがあります。
 
暴力とは、殴る蹴るなどの身体的な暴力のみならず、
人格を否定されたり、罵声を浴びさせられたり、
脅されたり、といった心理的なものもあれば、
生活費を渡さないなど経済的な暴力もあります。
 
このことからも、暴力は身近で起こり得ることがわかると思います。
  
今回、ミルクティーさんの言葉で気になるのは、
離婚の話を切り出すと、ご主人の暴力がひどくなる
のではと恐れて切り出せないということです。
 
これでは暴力に屈することになってしまいます。
 
そのような脅し以外にも、
「私にも非があった」とか、「私さえ我慢すれば」とか、
「子どものために」とかと考えるかもしれません。
 
しかし、暴力はいかなる理由であれ、
許されるものではありません。
 
また、ミルクティーさんが我慢さえすれば
問題が解決するものでもありません。
  
暴力は、長引くほどに心の傷を深めていきます。
  
ミルクティーさんだけでなく、
暴力を見たり受けたりしているお子さんも、
成長過程の発達に問題が出たり、
PTSD (心的外傷後ストレス障害)などを引き起こす
可能性もあります。
 
これは経済的ストレスよりも深刻な問題になり得ます。
  
暴力をやりすごしたり我慢したりせず、
暴力は許さないと言う毅然とした態度を育むことは、
ミルクティーさんがご自身やお子さんたちを
大切にするという誓いを立てることです。
 
ぜひ、勇気を持ってその誓いを立ててください。
 

とはいえ、このような問題に取り組む事は、
とても大きなエネルギーを使うことですね。
 
とりわけ、ひとりでこの問題に対処しようとしている
のであればエネルギーの消耗も激しいことと思います。
 
ひとりで問題に取り組もうとせずに、
有効なリソースをどんどん活用することです。
 
ここに相談してくれたことは大きな一歩だったと思います。
 
同時に、このことをぜひ身近な相談窓口にも相談してください。
  
配偶者暴力防止支援センター
http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/pdf/center.pdf
は、そのひとつです。
 
同じような問題を抱えている人には、
カウンセリングや自立支援、また保護などの支援を行なっています。
 
また、同じケースを扱う法律家に相談するのもひとつです。
 
このように、第三者へ相談するとなると、
大事(おおごと)にしたくないという気持ちが働く
かもしれませんが、冷静にならなくてはいけないのは、
事はすでに大きいということです。
 
多くのDV被害者が、起こっていることを過小評価してしまうことで、
問題に適切な対処がされず、苦しみ続けています。
  
相談所や専門家はプライバシーを守ってくれますし、
現場で多くのケースの解決に取り組んでいるので、
情報や知恵も豊富です。
  
また、ミルクティーさんのような人の力になりたいと待っています。
 
このようなリソース、差し伸べられている助けの手を取り、
どんどん役立ててください。
  
最後に、離婚というと、敗北のイメージが付き纏うかもしれませんが、
暴力による離婚は敗北ではありません。それは善処です。
  
よりよいミルクティーさんとお子さんの人生のためにも、
ぜひ勇気ある一歩を前進されますように。
     
       
          
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毎週月曜の「ココロの学校」メルマガで、
川畑のぶこがお答えします。

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