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Q:いつも川畑先生のアドバイスに、
何度となく助けられてきました。
 
私には夫、長女17歳、長男16歳の家族がおります。
 
長女は真面目で優等生タイプ、
長男は大雑把でゲーム好きで
勉強も自らするタイプではありません。
高校も長女は県でも上位の進学校へ、
長男はスポーツ推薦で私立の特進コースへ進みました。
 
悩みは長男の方で、
担任の先生からは勉強できないやらない、
話すのも何するのも自己管理もできない、
とにかく駄目なレッテルを貼られています。
 
スポーツの方は今のところ順調ですが、
勉強の成績の方が右肩下がりで
このままでは進学できるかどうか心配です。
 
そのことを先生に相談しても、
○○君はこちらがいくらこれしといてねと渡しても、
はいとは答えるけどその後がない、
自分から聞いてきたり行動できない、
もう高校生なんだから自己責任で自己管理しないと、
と取り合ってもらえません。
 
今もコロナで登校できない中、
頼みの綱のスポーツの方も自習練習と言われていますが
全く何もしようとせず、
そろそろした方がいいんじゃない?
と声かけしても聞きません。時には怒ります。
勉強も得意なスポーツすらもしようとしません。
 
本当に私は焦るばかりですが、
当の本人は何を思っているのやら、、
  
小さい時からできるお姉ちゃんのとなりで、
褒められるのは姉、自分は怒られてばかりと
言っていた時もあり、幼少期からの積み重ねで
こういう風なやる気のでない体質に
なってしまったのかと思い悩みます。
 
もう私のどんな言葉も、うるさい!
そうやってお母さんは自分が正しいと言って
僕を否定ばかりする。お前の言うことなんか
聞きたくない!と聞く耳はありません。
 
先生に対してもどうでもいいとなげやりです。
 
こんな長男に、私はどのように対処したらいいのか、
先生、どうか教えてください!
 
【悩める仔羊・50代・主婦】
 
―――――――――――――――――
 
A:FROM 川畑のぶこ
 
悩める仔羊さんのお子さんへの愛が感じられるご相談です。
 
息子さんは彼のお姉さんと違って、
いわゆる優等生でないのですね。
 
でも、親はわが子が優等生になることを望んでいる。
 
なぜでしょうか?
 
それは、彼に幸せになってほしいからですよね。
 
優等生でなければ幸せになれないと、
私たち親は焦りを感じてしまいがちです。
 
そして、その焦りが子どもを追い込み、
ますます幸せから遠ざけてしまう。
 
私たちはなんとも不器用な生きものです。
 
残念ながら、勉強に興味のない子どもに
勉強しろと言い続けても、
勉強好きの優等生にはなりません。
 
親にガミガミ言われるからやる(罰から逃れる)という
ネガティブな動機づけがあったとしても、
それは自然に持続するものではありません。

勉強をすることに喜びや楽しさを感じている、
すなわち勉強への前向きな動機づけがある子は、
ある程度環境が整っていれば
放っておいても自ら学ぶでしょう。
 
ただし、もともと勉強に関心がなかったり
自分が得たいものを得るために
勉強が必要とは思えていない子は、
率先して勉強をすることは難しいでしょう。
 
そのような意味でも、教育は
知識を提供するだけでなく動機づけを与えることも
含まれていることが理想的です。
 
息子さんはスポーツが得意ということですから、
将来、必ずしも本人がプレイヤーでなくとも、
スポーツと関係のある仕事につくことができれば
喜びや充足感を感じられることも考えられます。
  
そのために必要なことが何かを考るようになり、
そのときに勉強が必要となれば、
それがやる気を起こすときかもしれません。
 
もちろん、必要性を感じられなければ、
それは彼の人生においては
不要なことなのかもしれませんし、
もっと他に身につけることがあるのでしょう。
 
ティーンエイジャーというのは
まだ自分が誰かというアイデンティティーが
確立されていないときです。
 
彼の良いところを伸ばし、
必要であればそれが動機づけとなって
勉強するようになることもあります。
 
たとえば、青年期なら、異性にモテたいという動機づけ
で何かを頑張ることだってあるかもしれませんし、
それは悪いことではありません。
 
いずれにせよ、動機づけなく
「あれをしろ、これをするな」と言われると、
人格否定をされているように受け止められかねないですし、
さらにやる気が失せてしまうこともあるので注意が必要です。
 
本人が困っていない限り(ニーズを実感していない限り)、
そして勉強が苦しみである限り、変化は起きにくいでしょう。
 
裏を返せば、本人がそのことで困ったときに
変化が起きる可能性はあります。
 
もし、彼が困っていて、できることならきちんとしたいし、
彼なりに努力をしているにもかかわらず、
勉強やものごとに集中できなかったり、
身の回りのことがきちんと管理できない、
そのことで周囲と不調和を起こして
支障をきたしているというようなことが日常的であれば
発達障害の可能性もありますから、
専門家に相談することをお勧めします。
 
障害が原因なのに、周囲の理解なく、
本人のやる気のなさや性格が問題なのだと
受け止めて対応しつづけると、
本人も周囲も辛い人生となってしまいます。
 
もちろん、だらしない子がすべて発達障害というわけ
ではありませんから、そこは拙速に判断せず、
心配であれば専門家を受診することをお勧めします。
 
いずれにせよ、息子さんは、彼の人生を切り開き、
困難を乗り越える力を備えていることも
信頼してあげてください。
 
彼が親の好みの人生は送らないかもしれないけれど、
彼なりの人生を送る事はできる。
 
彼がなりたいものになるための応援をしてあげてください。
 
お母さんには、自分と異なる価値観や多様性を
受け入れるレッスンなのかもしれませんね。
 
          
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川畑のぶこがお答えします。

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