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Q:仕事に行かなくなった夫(59才)に、
どのように接していったらよいのかわかりません。

3年ほど前から、心身の不調を理由に休職、
心療内科ではうつの診断をもらいましたが、

私からみると、庭木の手入れや、電気設備のメンテ、
親戚への対応などは何事もないようにこなすので、
仕事にいけないほどには見えないのですが…。

傷病手当金も期間終了し、
預貯金が底をつくのも時間の問題なので、
いつまでも呑気にしておれず、内心不安と焦りで
こちらも自律神経をやられそうなのですが、
私はどのような態度・言葉がけで
接したらよいのでしょうか。

【ナツ・50代・パート主婦】

———————————–

A:FROM 川畑のぶこ

夫の心身の不調で、生活がままならなくなってしまう
ことが不安なのですね。
貯金が底をつくのも時間の問題とあれば当然のことと思います。

また、ナツさんから見て、
ご主人はうつ病という割には、活動的なので、
ご主人の態度に疑問を持たれているようで、
どう接したら良いかわからないのですね。

まず、ナツさんのご主人のように、
うつ病の診断が下っていて、
精神的な負担や身体症状が出てしまうために
職場には行けないけれど、職場以外では通常どおり
生活できる人というのは世の中に多く存在します。

うつ病というとこれまでは「大うつ病(だいうつびょう)」
のことを指し、職場だろうが家庭だろうが、
一日中憂鬱な気分でベッドから起き上がれなかったり、

歯を磨いたり着替えたりすることすらままならない、
食欲もなく、不眠というような状態の人のことをいいました。

おそらくナツさんもこの大うつ病をイメージしているので、
ご主人の病状に疑問を抱いているのではないでしょうか。

ところが、近年では、職場のストレスで職場に適応できなくなり、
心身の状態を崩す人というのが増えています。

そのような、職場での不適応をきたした人などは
急性ストレス障害や適応障害と診断されることがあり、
その状態が長引いたり深刻化したりしてうつ病となることがあります。

ただし、職場では調子が悪いけれど、
職場以外では活動的な場合は
これまでのうつ病とは異なる、非定型うつ病と呼ばれます。

昨今メディアなどでは「新型うつ病」などと呼ばれたりもします。

このような非定型うつ病だと、周囲からは
本当に病気なのか、甘えているとかわがままなだけでは
ないかと理解されないことも多く、
患者さんは孤立感を高めてしまうこともあります。

大うつ病の場合は、無理な活動は控え、
休息をとることが大切ですし、
場合によっては入院する必要性もありますが、

非定型方うつ病の場合は、
ストレッサー(ストレスの源となる場所や状況)から離れさえすれば、
通常通り活動できるという特徴があり、
生活リズムを整えるためにも、
できる限り活動に従事した方が良いとされています。

ですので、ご主人が家の周りのことをしたり、
家族とコミュニケーションがとれていたりすることは
むしろ好ましいことです。

ご主人が、職場復帰を考えると状態が悪くなるのであれば、
それほどに職場でストレスフルな状況がある
ということだと受け止めてください。

ご主人のような症状では、薬物療法以外にも、
認知行動療法などの心理療法が効果的とされていますので、
もし、ご主人が心理療法を受けていないのであれば、
医師に相談するなどして受けられるところを
紹介してもらうと良いと思います。

ストレスの大小は、その人の出来事に対する
受け止め方によっても変わってくるので、
受け止め方を健全に変えることで
ダメージを受けなくなったり、
より効果的に対処できるようになったりもします。

今後のご主人の就労や経済面に関しては、
精神障害者保健福祉手帳の申請をすることを
検討されると良いと思います。

これは職場に通達されることはありません。

精神障害者保健福祉手帳は
1級、2級、3級とありますが、
3級は一人での外出やある程度の活動ができる人です。

この手帳があることで、さまざまな優遇や支援が受けられます。

経済面では、税金や年金の税控除が受けられたり、
公共交通機関の割引や無料の優遇があったりします。

また、就労に関しても、
デイケア、自立訓練、就労支援、就労維持支援など
さまざまな支援が受けられますし、

今の職場への復帰が困難なら、昨今は企業も
精神障害者への配慮から障害者枠を設けているので、
そのような精神障害者へ配慮ある障害者枠で
企業就職も可能となります。

長年うつ病を患っている人は、
このように精神障害者保健福祉手帳を得ることで、
さまざまなメリットがあります。

自分たちの力だけで解決しようとせず、
ぜひ、このような支援のリソースを活用してみてください。

まずは、お近くの福祉事業窓口に相談してみてください。
   
    
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