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Q:川畑先生こんにちは。
いつもメルマガや、講座で深い気付きをもらっています。

今回は、医療関係の職場の後輩(男性)で
精神疾患のある人への接し方についての相談です。

その人は、正社員ではないのですが、
この数年で、強迫障害を発症し、仕事に支障が来ている状態です。
通院、薬物治療はしています。

病気や、性格もあると思いますが、心からの「すみません」が言えない人で、
仕事で待たせたことや、時間に遅れたことへの謝罪がありません。

周りの職員は、その人がいるだけで、
不安になったり、ミスを誘発したりすることがあります。

1週間休職をしたことはありますが、
主治医が、長期で休まなくていいと言ったようで、休もうとしません。

態度に関しての注意も、病状が悪化したらと思うと、何も言えなくなります。

今まで、彼の存在が一因で精神不安になった職員も数名いました。

つらそうなので手助けしたいとも思いますが、
上から目線で傲慢な態度にイラついてしまいます。

上司には相談しています。

周りの対応はどうしたらいいのでしょうか。

【かな・40代.薬剤師】

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A:FROM:川畑のぶこ

病気を持つ後輩を思いやるあまり、
なかなか厳しい指導ができないというご相談ですね。

それが優しさや思いやりなのか、それとも甘やかしなのかは、
全体の結果として何がおきているかをみていくとよいと思います。

まず、仕事(医療)は誰のためにあるのでしょうか?

それを問い直してみることをおすすめします。

職員のケアや治療のために
患者が置き去りになってしまっては本末転倒です。

患者に適切で最善の医療を提供するということを軸に考えたとき、
彼の存在はどのような影響を与えるかと考えてみます。

これは、病気を持つ人間への差別ではなく、職能の有無の区別です。
病人を差別しないことを理由に職能のない人がその職につくことは不健全です。

その人に相応の能力があり、職場が機能しているにもかかわらず、
病気だからという理由で仕事が与えられなかったり、
クビになったりするのであればそれは差別です。

彼の存在は患者に最善の医療が提供されるために、ふさわしいでしょうか。
職場のチームとして、健全に機能しているでしょうか。
強迫性障害であれば、
職場での不適切な行動を指摘してはいけないのでしょうか。
そのことで本当に病気を悪化させるのでしょうか。

彼を守ることを軸ではなく、純粋な職能、すなわち、
患者への健全な医療の提供を軸に考えてみてください。

病気だからといって彼の人格を否定することはゆるされません。
ただし、行動は正すべき時には正す必要があります。

その辺を混同せずに冷静に対応することをおすすめします。

周囲が彼に対して腫れ物にさわるように接すれば接するほど、
彼は加害者でい続けなければならないかもしれません。

組織がそのことを指摘せず放置しておくことで、
彼が職場で求められているものが何か一向に学べないならば、
彼もまた被害者なのかもしれません。

それは差別なのか、それとも区別なのかを
もういちど振り返ってみることをお勧めします。

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