断捨離/掃除・整理・整頓

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【Q】62歳の主婦です。
60歳を過ぎてから、
心身の不調に悩んでいます。

50代の頃は軽いホットフラッシュがあった
程度で、いわゆる更年期は「こんなものか」
とやり過ごしてきたのですが、
60代に入ってそれがひどくなりました。

健康状態も50代までは比較的良好で、
自分では「まだ動ける」「私は大丈夫」
と思っていたのですが、

ちょうど60になったくらいの頃、
ある日突然眠れなくなり、
そのまま気持ちが落ち込み、
軽い鬱と診断され、びっくりしました。

ひどい時は朝ベッドから起き上がれず、
「こんなはずじゃなかった」
と情けなくなりました。

心療内科に通い始めてもうすぐ1年半。
薬のおかげもあり、今はだいぶ回復しています。

けれど、「いつまで薬に頼るのだろう」
「本当に元の自分に戻れるのだろう」
と不安になることがよくあります。

50代の更年期の話はよく聞きますが、
60代になってからメンタル不調を経験する人
はあまり語られない気がして、
どこか取り残されたような思いもあります。

これまで家族のために動くことが当たり前で
「弱音を吐かない私」でやってきました。

もしかしたら、そうした生き方そのものに
無理があったのでしょうか。

ここ数年は、高齢の親の介護や実家の問題
なども重なり、気づけば常に気を張っている
状態でしたので、それも関係しているのかも、
とも思います。

断捨離では「今の自分に必要かどうかを問う」
と言いますが、役割や責任感、そして
“まだ頑張れるはず”という思い込みも、
手放す対象になるのでしょうか。

自分では思ってもみなかった60代のスタートに、
この先どうなるのだろうかと不安が拭えません。

こんな自分にこれからどのように向き合えば
よいのか、アドバイスをいただけたら幸いです。

【ミケ・62代・女性】

【A】ミケさん、ご相談ありがとうございます。

60代になって心身の不調が現れることは、
決して珍しいことではありません。

むしろ、これまで大きな問題なく頑張って
こられたミケさんのような方ほど、
人生の節目で「心と体の調整期間」
のような時期が訪れることがあります。

一般的に更年期は閉経前後の約10年
(45〜55歳頃)と言われますが、
実際には、その影響が60代まで尾を引く
ことも少なくありません。

理由はいくつかありますが、
まず、ホルモンの変化の余波です。

エストロゲンの急激な減少は、
睡眠・気分・自律神経に影響し、
これが数年遅れて不調として表面化
することがあります。

次に、人生の役割の変化があり、
60歳前後は、親の介護、子どもの独立、
夫婦関係の変化、体力の変化など、
人生構造が大きく変わる時期です。

そして3つめに、長年の緊張がほどける
時期であることです。

「家族のために頑張る」ことが当たり前
だった方ほど、その役割が一段落したとき、
心身が一気に疲れを出すことがあります。

いまの状態は、長い間がんばってきた
ミケさんの体と心が、
休息を求めているサインでしょう。

治療に取り組みながら、
休むこともときに人生の大切な仕事と
割り切って休んでください。

薬に関しては「依存するもの」と思うと
不安になりますが、回復のための補助と
受け止めてみてください。

足を痛めたとき
松葉杖を使うのは自然なことですが、
回復すれば、いずれ手放せます。

今すでに回復してきているとのことですが、
焦って薬をやめる必要はなく、
主治医と相談しながら、自然なタイミング
で減らしていくよう心がけてください。

また、「まだ頑張れるはず」という思い込み
はミケさんのように長年責任感を持って
生きてきた方ほど持ちやすい信念です。

若い頃は頑張ること、役に立つこと、
責任を果たすことなどを大切にした
価値観で生きてきたかもしれません。

けれど60代は、人生の第2章の書き換え
が始まる時期でもあります。

この先は、味わうこと、大切なものを
選びぬくこと、自分のペースで生きる
ことを大切な価値観へとシフトすること
が大切です。

「役割の断捨離」という視点も
大切にしてください。

断捨離は、物だけではありません。

「弱音を吐いてはいけない私」
「家族を支え続けなければならない私」
「まだ頑張れるはずの私」

それらの信念は、これまでの人生で
役立ってきた大切なものかもしれませんが、
これからの人生に必ずしも必要とは
限らないのです。

役目を終えた信念にも、
「ありがとう」と言って手放す段階かも
しれませんね。

過去の自分が最適解とは限りませんし、
過去への執着はときに私たちの心蝕みます。

人生は、無常です。

元に戻るものではなく、
常に新しい自分へ移行していくものです。

60代は体力は少し落ちますが
感受性はむしろ深くなり、人生の意味を
見つめ直す成熟の時期でもあります。

今起きている揺らぎは、
決して人生が崩れているのではなく、
再編成されている途中なのだと
信じてください。

ミケさんは、介護や実家の問題、
家族のサポートを担いながら、
長い間気を張って生きてこられました。

今は、体と心が発している
「少し休ませてほしい」というメッセージ
に耳を傾けてあげてください。

60代を、衰えを感じる時期としてでなく、
「生き方を軽くしていく時期」として
向き合ってみてください。

「もう頑張らなくてもいい部分は
 どこだろう?」と、
ご自身に問いかけてみてください。

それは、人生の荷物を減らしながら
よりミケさんらしく生きる準備です。

ミケさんのこれからの人生が、
「頑張る人生」から
「味わう人生」へと
やさしく移行していくこと
心から願っています。

ー川畑のぶこ

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【Q】50代の女性です。
両親はともに80代後半。

私は未婚で子どももおらず、
一人っ子なので、将来的には
実家を畳む立場にあります。

実家は古くから続く旧家で、
広い母屋のほかに蔵もいくつかあります。

母はもともと物を捨てられない性格で、
先祖が残したた家財道具も
「もったいない」と
積極的に引き受けてきたため、
ものすごい量の物があります。

中には価値のある骨董品もあり、
これを、両親がいなくなってから
私一人で処分するのかと思うと、
今からその重圧に押しつぶされそうに
なり、気が遠くなります。

折に触れ、「もう使わないかなと思う
ものから少しずつ片づけていこうか。
価値のあるものは、誰か使ってくれる人
にゆずって有効に使ってもらう方法も
あるよ」と切り出してみるものの、

母は「今はまだいいから、私が死んだら
捨てて」と言い、私が片づけを促そうと
すると激しく抵抗します。

父は穏やかな性格で、日頃、家の中の
ことにはあまり口は挟まない人なのですが、
片づけの話になると、「まだ使える」
「母さんがそのままでいいと言ってるん
だからそのままでいい」と言い張ります。

後に両親がいなくなった際、業者に頼めば
物理的にはスムーズに終わるのでしょう。

でも、先祖や両親の人生が詰まった家財を
私一人で「判断」し「処分」することが、
今の私にはイメージできません。イメージ
したくないだけかもしれませんが…。

両親が存命中に、物理的にも心理的にも
少しでも軽くしたい、軽くなりたい、と
願っている私は、親不孝なのでしょうか。

それとも、これは私が背負わなくても
よい重さなのでしょうか。

自分以外の人が残した大量の物と向き合う
ことが、こんなにも苦しく、
親子関係にまで響くものだとは、
若い頃は知りませんでした。

断捨離の視点から、そして心の在り方として
どこからどう進めていけばよいのか、
ご助言をいただければ幸いです。

【すもも・50代・女性】

【A】すももさんの抱えていらっしゃる
問題は、単なる片づけではありません。

家族史、死生観、責任、愛情、
そして、境界線が複雑に絡む、
非常に心理的負荷の高いテーマです。

まずお伝えしたいのは、すももさんは
決して親不孝ではないということです。

親の人生を尊重しながら自分の人生も
守ろうとしている、誠実で現実的で、
愛ある責任感の持ち主です。

本当に重い問題に、立派に向き合って
いらっしゃいます。

いま起きている問題の重さも、
すももさんが全部ひとりで背負おうと
しているがゆえ、

「まだ起きていない未来」を
すでに一人で背負おうとしているから
ではないでしょうか。

旧家や蔵の品々は、
物理的にはモノですが、心理的には
「家の歴史」「親のアイデンティティ」
「生きてきた証」「死への不安の防波堤」
でもあります。

特に、物質的に恵まれていなかった時代
を経験している80代後半の世代にとって、
モノを手放すこと=
自分の価値観や人生を手放すこと、と
無意識に感じやすいはずです。

お母様の「私が死んだら捨てて」という
言葉は、 「生きている間は私の人生を
否定しないで」というメッセージでも
あるかもしれません。

抵抗は意地ではなく、防衛反応です。

とはいえ、一人っ子に責任が集中する
現実は確かに重い。相続や供養、
家を閉じる責任まで想像すれば、
圧迫感が生じるのは当然です。

断捨離の本質は、
モノを減らすことにとどまらず、
心の整理や関係性の整理も含みます。

すももさんにとっての本丸は、
関係性の整理。

すなわち、親の価値観と自分の人生の
境界線を引くことが大きな課題になる
かと思います。

いま必要なのは、
親を説得することではなく、
すももさん自身の不安を軽くする仕組み
をつくることです。

現実的なアプローチのひとつに、
情報を整理するということがあると
思います。

たとえば「可視化」です。
蔵ごとに写真を撮る、価値がありそうな
ものを記録するなど、大まかな把握をする。

これは処分ではなく情報整理ですから、
親の抵抗も生まれにくいでしょう。

次に、「もしもの準備」という枠組みに
移行していきます。

親世代は「片づけ」には抵抗を示すものの
「終活」は受け入れやすい傾向があります。

「片づけよう」ではなく、
「私が一人になったとき困らないように、
何がどこにあるかだけ教えてほしい」
と伝える。

これは相手を責めるのではなく、
安心を求める姿勢になります。

そして何より大切なのは、
「今、全部決めなくていい」という視点です。

未来の作業を、今の心で引き受けようと
するから苦しくなります。
未来の自分には、未来の力があります。

いま最初に手放すべきは、
「未来の重圧の先取り」かもしれません。

「後始末は私のやり方でさせてもらいます」
と心の中で許可を出し、
いまは現状維持を目標にする。

あえて後回しにすることも、
立派な戦略です。

皮肉なことですが、ご両親が存命のうちに
物理的な解決(片づけ)を急ごうとすれば
するほど、ご両親は抵抗し、
すももさんの心の負担は増してしまいます。

タイミングが訪れたところで、
さらにすももさんが恐れているのは、
処分作業そのものよりも、一点一点に対して
「これは価値があるか?」
「捨ててバチが当たらないか?」と
判断を迫られるプロセスかと思います。

もし、捨てる時が来たなら、
プロの力を借りることも賢明です。

断捨離トレーナーや遺品整理の専門業者、
骨董品買い取りのプロに依頼することは、
決して手抜きではありません。

専門家の客観的な目が入ることで、
すももさんの情緒的な葛藤は
劇的に軽減されます。

「判断」の責任をプロと分かち合うと
今から決めておくだけで、
視界が少し明るくなります。
自分一人で背負わないことです。

最後に、ご先祖やご両親は、
すももさんがモノに押しつぶされて
不幸になることを望んでいるでしょうか。

真の継承とは、物量を守ることではなく、
すももさんが身軽に幸せに生きること
ではないでしょうか。

いまは無理に動かそうとせず、
「これ以上増やさない」をゴールにしながら、
ご両親との穏やかな時間を優先する。

それが結果として、後悔の少ない
「見送り」につながるはずです。

そして、どうかご自身のセルフケアを
忘れずに。すももさんが軽やかでいること
こそが、いちばん大切なのです。

ご自身に喜びや安らぎを与えてくれる
ヒト・モノ・コトに囲まれるよう
意識してみてください。

ー川畑のぶこ

       
        

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【Q】若い頃から手芸や裁縫が好きで、
時間があるとよく何かを作っていました。

結婚や子育てで忙しくなってからは
まとまった時間がなかなか取れず、
「いつか時間ができたらまたやろう」
と思いながら、今に至ります。

今は子育てもほぼ終わり、
以前より時間のやりくりはしやすく
なったはずなのに、
仕事から帰ると疲れてしまって
ついダラダラ過ごしてしまいます。

実際にはほとんど何も作っていません。

それなのに、
手芸店に行くと不思議なもので、
「これも作れそう」「今度こそやるかも」
と気持ちばかりが盛り上がり、
布や材料をあれこれ買い込んでしまいます。

ところが家に帰ると、
そのやる気はどこへやら。

材料は押し入れや納戸にしまわれ、
数日もすると買ったことすら
忘れてしまいます。

そんな材料のあれこれを
たまに引っ張り出して眺めて、
完成した姿を妄想する時間は楽しいのですが、
ミシンを出して本格的に作り始める
ところまでは至りません。

使わない材料が増えていくことに、
強い罪悪感があるわけではありませんが、
押し入れや納戸を開けるたびに
「また増えてるな」と苦笑いしてしまいます。

先日も、家族から「使わないのに、
また買ってきたの?」と指摘され、
図星で返す言葉がありませんでした(汗)。

作る時間がないのは分かってるんですけどね、
それでも買う瞬間が楽しくて、
つい繰り返してしまいます。

このまま増やし続けるのも違う気がするし、
かといって今すぐに、
無理に捨てるのも抵抗があります。

とりあえずもう買わないようにする? 
徐々に減らす?

自分で考えるだけでは
何も解決しなさそうで、、、

川畑さんなら何かアドバイスをくださる
のではないかと思い、
こちらに送らせてもらいました。

意志が弱いだけでしょうかね。
しょうもない相談ですみません。。。

【りんごあめ・50代・女性・
       パート勤務・宮城県】

【A】りんごあめさん、
ご相談ありがとうございます。

私も過去に実家の断捨離をした際、
母と妹の裁縫(手芸)関係のモノたちで
埋め尽くされた棚によって、
2階のトイレのドアをフルに開けられ
なかったという経験があります。

私が2人に許可をとって断捨離をした結果、
棚ごと捨てて、トイレのドアは無事
開けられるようになりましたが。

何かを創作するプロセスは心がときめくのと、
手芸用品はブランド品とはちがい
お手軽に買えてしまいますから、
気がつけばこんなに!?なんてことは、
ものづくりLoverあるあるだと思います。

まず、りんごあめさんにお伝えしたいのは、
買ってばかりで作らないのは、
決してりんごあめさんの意志の弱さに
よるものではないということです。

とても人間らしくて、むしろ感性の豊かさ
がある方に多いことだと感じます。

また、覚えておいていただきたいのは、
りんごあめさんは決してそれらのものを
無駄遣いはしていないということです。

というのは、りんごあめさんは、
モノそのものを入手しているようでいて、
実はモノ自体を持つことが目的ではなく
「創造の可能性=心のときめき」を
手に入れているのです。

りんごあめさんが手芸店で
材料を手に取るとき、

実用的な布やパーツそのものより、
これにより何かを生み出せるという期待感や
好きな時間を楽しんでいる未来の私などを
脳内で想像して、

ご自身の可能性や未来の物語を
味わっていることと思います。

この想像のプロセス自体に
大きな価値があるのです。

脳は実際に起きていなくても、
そのイメージをしているときに
似たような活動をします。

好きな人のことをイメージしているとき、
あるいは嫌いな人をイメージしているとき、
実際にその相手が目の前にいなくても、
あたかもいるような感覚が訪れるのでは
ないでしょうか。

りんごあめさんご自身も、
材料を眺めて妄想する時間は楽しいと
書いていらっしゃいますから、

そうであれば、その時点ですでに
材料はしっかりお役目を果たしています。

最終形の実用的な形になってはいないかも
しれませんが、だからといって
無駄なわけでも、ダメな私でもないのです。

りんごあめさんは
過去に作成したものを手にしたとき、
今でもそれらを買って作成するまでの
ときめきは感じられますか?

あるいは、今手元にある材料を手にした
ときに、それを買ったときのワクワク感
はありますか?

それとも、とうに旬は過ぎていますか?

いまだにワクワクするなら
まだ生きた関係かもしれませんが、
もしすでに旬は過ぎて
罪悪感しか湧かないのなら、

「使ってあげられなくて申し訳ない」
という気持ちの代わりに、
「あのときの、クリエイティブでときめく
時間をありがとう!」と、感謝の気持ちに
変えて手放してあげてみてください。

形として残ることだけが
モノの果たす役割ではありません。

疲れている私に、実際に手を動かすまでは
いかなくとも、想像だけで喜ばせてくれる、
素晴らしいエネルギーチャージの時間が
確かに与えられたのですから。

仕事から帰ってダラダラしてしまう自分を
責める必要はなく、50代なら
長年の蓄積疲労もあるかもしれませんし、

脳や体が「今はアウトプット(制作)するより
インプット(休息・空想)が必要だよ」と
サインを出しているだけかもしれません。

ぜひ、「材料は作るためのもの」という
前提を手放して、

「眺めて楽しむもの」
「触って癒されるもの」

材料に触れる時間そのものの価値を
再確認してみてください。

「作る力」よりも「思い描く力」で
心を回復させている私なのだと。

これも立派なモノとの関わり方なのです。

それでもやはり作りたい気持ちが
あるのなら、優先順位を決め、
その中から今でも心ときめく作品に
材料を絞って作成にとりかかることを
おすすめします。

これまで作るところまで行かない理由には、
ある種の完璧主義が働いていないかも
振り返ってみてください。

たとえば、「作り始めるからには、
途中で止めることなく、失敗せず、
最後まで完全なものを作り切ること!」

などと、それを破ったところで誰も困らない、
無意識な自分との約束で
自分自身を苦しめているかもしれません。

また、買っていい枠を決めるのも大事です。

「もう買わない」という全か無か思考は
反動が来やすいですし、無理は続きません。

制限を設けて、例えば、
この箱に入る分まで、
この引き出し1段まで、
今ある量とおなじ分だけ、など
決めてみるのは有効です。

これで楽しみを奪わず、増えすぎも防げます。

「作らない前提」でひとつだけ
触ってみるのもおすすめです。

作業をする意図ではなく、
あくまでも接触の意図です。

ミシンを出さなくていいし、
完成させなくていいです。

これを許すと、不思議と
「もう少しやってみようかな」という
気持ちが自然に湧き起こることがあります。

「もし作りたくなってしまったら、
作っても構わない」と、あくまでも
オプションとして関わってみてください。

宝石をつけないけれども
ジュエリーボックスを眺めているだけで
満足している人は世の中たくさんいます。

これからもぜひ、
りんごあめさんにとっての宝石と
関わる時間を大切にしてください。

ー川畑のぶこ

       
        
ーーー

 
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【Q】55歳・会社員、
1つ歳上の夫と二人暮らしです。
子どもはいません。

最近ずっと悩んでいるのがお節料理です。

結婚してからの20年間、
毎年欠かさずお節を作り、
車で1時間の夫の実家へ大晦日に届ける
のが慣わしになっています。

義実家は旧家で季節行事に厳しく、
夫は一人っ子。優しい性格ゆえ、
両親の希望には極力応えようとします。

ただ、私はフルタイム勤務。
年末の貴重な休みが、
お節作りでほぼ消えてしまうことに
年々ストレスを感じるようになりました。

本当は、年末年始くらい
自分たちのペースで過ごしたい。

旅行に行ったり、おいしいものを食べたり、
家でのんびりしたり、、、
そんな選択肢も持ちたい、
と強く思う年齢になりました。

何年か前に愚痴をこぼすと、
夫も「確かにそうだね」とは言ってくれ
ましたが、かといって、義両親へ話を
切り出してくれるような気配はなく、、、。

やはり反対されるのが嫌なのか、
どこかで「親の期待を裏切れない」
という思いが強いのだと思います。

一方、私の実家は車で反対方向に1時間。

最初の何年かは持っていっていましたが、
ある時母から「大変だからもういいよ。
正月は手ぶらでおいで」と言われ、
それ以来持参しなくなりました。

だから今や「義実家のためだけに
作っている」状態です。

そろそろ、この“お節のしがらみ”を
断捨離したいです。

でも、どんなふうにアプローチしたら
いいのか分かりません。

まずは夫を味方につけることだとは思う
のですが、両親思いの夫にどこまで
理解してもらえるのか、自信がないです。

義実家との関係に角を立てず、
私自身の年末年始の自由も尊重できるような
良い方法はあるのでしょうか。

どうかお知恵を貸してください。

【昆布巻き・50代・女性・会社員・茨城県】

【A】昆布巻きさん、
ご相談ありがとうございます。

20年という長い年月、フルタイムのお仕事
を続けながら義実家のお節を担ってこられた
こと、心から敬意を表します。

昆布巻きさんの悩みは、
夫や義家族を大切に思うが故のものである
こともよく伝わってきます。

そうであるからこそ、罪悪感や申し訳なさが
湧いてしまうかもしれませんが、

このような状況下で「疲れてしまった」
「もう別の年末年始を選びたい」と感じる
のは、わがままでも冷たさでもありません。

これは、昆布巻きさんにとって、
人生の自然な、そして大切な節目だと
いうことです。

まず、今回の問題の本質は、
お節料理そのものだけではなく、

昆布巻きさんが、
義両親の価値観や期待にどう応えるか、
夫の立場、また、嫁としての役割を
どのように果たせるかということにあると
思います。

ですので、義両親に角を立てずに、
昆布巻きさんご自身が、これからの
人生の時間とエネルギーをご自身のために
使うにはどうしたらよいかという、
とても大切な問いです。

20年間、昆布巻きさんは義実家の文化、
夫の立場、嫁としての役割を
十分すぎるほど尊重してきましたし、

そのような努力の過程を経たからこそ、
「次の段階」に進みたいという感覚が
生まれているのでしょう。

まずこのことに関しては、
夫がキーパーソンとなるので、
昆布巻きさんの心情を彼と共有する姿勢を
取ってみてください。

その際、批判や説得モードではなくて、
あくまでも分かち合う姿勢を
大切にしてみてください。

義両親や夫を否定したり責めたりすること
なく、あくまでも昆布巻きさんご自身の
問題として伝えます。

お義父さんお義母さんのことを大切にしたい
気持ちは、昆布巻きさんも同じであること、
ただし正直、ここ数年、年末が近づくと
心も体もかなりしんどくなっていること。

「もう20年やってきた」という気持ちと、
これからの年末年始は
「もう少し自分たちの時間も大事にしたい」
という気持ち、の両方がご自身の中にあること
を優しく丁寧に伝えてみてください。

すぐに結論を出す必要はなく、まずは
「私は今、こう感じている」という
昆布巻きさんのフィーリングを
知ってもらいます。

また、結果も全か無かで極端に考えず、
一気にゼロにする前に「緩める」という
選択肢も大事にしてください。

長年続いた慣習ほど、急に切るのは難しく、
段階的に緩める方が効果的で
角が立ちにくいでしょう。

緩め方の例では、
以下のようなものがあります。

• 手作りをやめて
 一部または全部を購入品にする

• 品数を減らす
(義両親に喜ばれるアイテムのみ残すなど)

• 毎年ではなく「隔年」にする

• 「今年は体調・仕事の都合で
簡単な形にさせてください」と理由を添える

このように、持続可能な関係に切り替える
工夫をしてみます。

義両親世代にとって、お節は
嫁の労力に留まることなく、
家の伝統行事が守られていることによる
家庭の安定感や安心感ではないでしょうか。

そうであれば、「もうできません」よりも
「形を変えて続けさせてください」の方が
すんなりと受け入れられやすい場合が
あります。

たとえば、

「20年作らせていただき、召し上がって
 くださってありがとうございます。
 本当に嬉しかったです。

 年齢的にも仕事的にも、これまでと同じ
 形が難しくなってきたので、これからは
 無理のない形で関わらせてもらえたら
 嬉しいです」

などと伝えると角は立ちにくく、
誠実さが伝わるでしょう。

そして、
ご自身が直接言うより、ご主人様が

「妻が長年頑張ってくれたが、
 最近体力が落ちてきて心配だ」

と心配する体で伝えるほうが
角が立ちにくいです。

「実は妻が最近年末に疲れが溜まりやすくて。
 20年も作ってくれただけでも感謝している
 けど、これ以上無理をさせて倒れたら
 大変だから…」
と。

「妻の意思」ではなく「夫婦の決定」として
伝えるのは効果的です。

「妻がやめたいと言っている」ではなく、
「夫婦で話し合った結果、
 今年は老舗のおせちを頼んで、
 ゆっくり過ごすことにした」
などと、
二人で決めたこととして話します。

これは拒否ではなく、
関係性の継続の新しいかたちです。

昆布巻きさんは、義実家に誠実で
夫を思いやりお仕事も続けてきた、
十分すぎるほど「やってきた人」です。

これまでは誰かを大切にするために
自分を後回しにしていたかもしれませんが、
これからは自分を大切にするからこそ、
関係も穏やかに続くというフェーズに入る
時期です。

この一歩が、きっとより良い変化に
つながっていくことでしょう!
応援しています!

ー川畑のぶこ

       
        
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【Q】40代独身です。10年前に離婚し、
その後ひとり暮らしを続けていますが、

数年前から部屋が洋服や雑貨であふれ返り、
今では足の踏み場もない状態に
なってしまいました。

最近はホコリも増え、
ついに喘息を発症してしまいました。

「このままではいけない、
 捨てよう、片づけよう」と決意したのに、
いざ向き合うと手が止まり、
結局また山積みの服の中で寝ています。

もともと私は片づけが得意ではなく、
むしろストレスがかかると
買い物に走ってしまうタイプです。

30代でうつを患ったときに買い物依存になり、
その頃から服が雪だるま式に増えました。

離婚後、収入も不安定になり
今は無職なので、本当はまず
生活を立て直さなければならない。

それも分かっているのに、部屋に戻ると
現実から目をそらしてしまいます。

「捨てたい」「変わりたい」と思う
気持ちは本当にあるのに、
どうしても途中で諦めてしまう。

緊急事態だと頭ではわかっているのに、
体がついていきません。

私は何から、どこから
手をつければいいのでしょうか。

また、すぐ挫折してしまう自分と
どう向き合えばいいのでしょうか。

この部屋だけでなく、自分自身の人生
も少しずつ立て直していきたい、、、
そんな思いがあります。

どうかアドバイスをいただけたら嬉しいです。

【ミントティー・40代・女性・無職・静岡県】

【A】ミントティーさん
ご相談くださりありがとうございます。

文章の端々から、今のお部屋の状態が
単なるモノの散らかりではなく、

ミントティーさんの「心の疲れ」や
「傷つき」、そして長い年月の蓄積が
形になったものなのだということが
伝わってきました。

同時に、「なんとかしたい」
「このままでは終わりたくない」という
静かな希望も、しっかり感じています。

大丈夫です。なんとかなりますし、
ミントティーさんは、
このままでは終わりません。

どうか今は、
「できていない自分を責める時間」ではなく
「これから自分と一緒に優しく再スタート
を切るための時間」だと思ってみてください。

ミントティーさんは、
部屋が片づかないのは自分の「意志の弱さ」
だと感じておられるかもしれません。

でも、ここまでの経過をうかがうと、
決してそうではありません。

30代でうつを経験され、その後、
離婚前の夫婦関係の困難、離婚後の孤独、
収入の不安定さなど、さまざまなストレス
が重なってきたのだと思います。

そうした体験が、心の中の「安全地帯」
を小さくしてしまい、その不安や孤独を
埋めるための「買い物」や「モノの山」
という形になっている可能性があります。

決して、ミントティーさんが怠けている
わけでも、ダメなわけでもありません。

過去のつらさと不安が、「服の山」として
目に見える形になっている状態だと
考えてみてください。

まずは、「よくここまで生き抜いてきたね」
と、ご自身に優しい言葉をかけてあげて
ほしいのです。

人は、不安や孤独を抱えると、
モノを手に入れることで、心にあいた穴を
埋めようとしてしまうことがあります。

買い物をしてモノを得る瞬間は、
「自分の力で何かをコントロールできている」
「パワーを取り戻している」という感覚が
得られ、一瞬、心のぽっかりが埋まった
ように感じられます。

ただ、その感覚は長く続かないので、
「まだ満たされない」と感じ、
再び買い物をしてしまう——
その循環が起きやすくなります。

これは、日常の不安や混乱から目をそらす
ための心の自然な防衛反応であり、

「つらい時期をなんとか生き抜くための
ミントティーさんのサバイバル」でも
ありました。

そして今、ミントティーさんは、
そのサバイバルのやり方から
「再生」の段階へ移ろうとしておられます。

だからこそ「もうこのやり方ではつらい」
「変わりたい」と感じ、このように
相談をしてくださったのだと思います。

これは、心が回復のフェーズに入りつつ
ある証拠です。その芽生えを、
どうか大切にしてあげてくださいね。

「何から始めればいいのか」という点ですが、
一度に「部屋全体をなんとかしよう」
とすると、

脳はそれを「脅威」とみなして
シャットダウンし、
動けなくなってしまいがちです。

そこでおすすめしたいのは
「スモールステップ」での片づけです。

「部屋全体」ではなく
「一箇所」に絞ること。

たとえば、今日はベッド(や布団)の上だけ、
テーブルの上だけ、廊下の一角だけ…など。

そして、10〜20分以内で終わる
「小さなエリア」に限定すること。

「全部片づける」ではなく、
「ここだけならやってもいいかも」と
脳が思えるレベルにします。

また、判断にエネルギーを使う
「要る・要らない」の選別よりも、

まずは明らかにゴミ、見てすぐに
「汚れていてもう使わない」とわかるもの
といった「迷わずに捨てられるもの」から
始めると負担が少なくて済みます。

1日10分の片づけでも、3日続けば、
それはもう「新しい習慣の芽」です。

「たった10分しかできなかった」
と責めるのではなく、

「今日も10分、前に進んだ」
「今の自分にできる範囲で、よくやっている」
と、自分を認めてあげてください。

片づけの目的を、
「部屋を完璧にすること」よりも
「片づけとの関係性を優しいものに
 育てること」としてみると、
心がぐっとラクになります。

途中で挫折しそうになったとき、
「またダメだった」と
自分を責めてしまうかもしれません。

でもそれは、「休憩が必要だよ」という
心からのサインでもあります。

これまでの人生で、ミントティーさんは
たくさん踏ん張ってこられたと思います。

力を出し尽くした心が、
「今は少し休ませて」と
言っているだけかもしれません。

挫折したからといって、
努力がゼロに戻るわけではありません。

昨日まで10分ずつ積み重ねていた分は
ちゃんとミントティーさんの中に
残っています。

挫折は「もう一度自分のペースを整え
直すための時間」と捉えてみてください。

これは決して「甘やかし」ではなく、
自己効力感を育てるための
立派な心理的セルフケアです。

寂しさや孤独感を埋めるために、
私たちは買い物だけでなく、食べすぎ、
SNS、過度な仕事など、さまざまなもので
心をまぎらわせようとします。

ミントティーさんの場合は、それが特に
「服」という形を取っていたのだと思います。

それも、心がなんとかバランスを取ろうと
した「生きるための工夫」でした。

ただ、本当の意味で心の穴を満たしてくれる
のは、モノではなく「人とのつながり」です。

ここでいう「つながり」は、
必ずしも異性や恋愛ではなく、

話を聞いてくれる友人や自分を気にかけて
くれる家族、専門家(カウンセラーや支援者)
や同じような悩みを持つ仲間といった、
ささやかでも温かい人間関係です。

そうしたつながりが少しずつ増えることで、
心の穴が本来の温度で満たされ始め、
モノで埋めようとする衝動が
やわらいでいくことがあります。

その意味でも、ミントティーさんには、
片づけを孤独な作業にしないことを
おすすめします。

今のミントティーさんに必要なのは
「もっと頑張ること」ではなく
「支えを借りること」です。

・信頼できる友人・親族に声をかける
・行政の生活支援や相談窓口を利用する
・片づけの専門家(断捨離トレーナーなど)に
伴走してもらう
・心のケアのために
 カウンセリングを活用する

誰かと一緒に取り組むだけで
決断の負担が軽くなり、
「自分ひとりで抱え込まなくていいんだ」
と感じられるようになります。

その経験が自己肯定感や自己効力感を育て、
社会復帰や生活の立て直しへの
大事な一歩にもつながっていきます。

ミントティーさんの今の大きなテーマは、
「ひとりで頑張る」から
「支えを受け取りながら進む」へ
シフトすることかもしれません。

ミントティーさん、今回こうして
言葉にして相談してくださったこと自体が
すでに大きな一歩です。

片づけは「心の回復」と
「人生の再スタート」の土台づくり
でもあります。

どうか、結果を急がずに、
1日10分の小さな片づけ、
誰かの力を素直に借りてみること、

「今日もよくやっているね」と
自分にかける優しいひと言から
始めてみてください。

その小さな一歩が
ミントティーさんの心と生活に少しずつ
あたたかい風を吹き込んでくれるでしょう。

応援しています!

ー川畑のぶこ

       
        
ーーー

 
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【Q】はじめまして。
「片づけない夫」のことで
相談させてください。

夫が5年間の単身赴任を終えて
戻ってきました。

もともと買い物が好きな人で、
赴任前の同居時代も夫の持ち物が
リビングや寝室にあふれていました。

赴任時にだいぶ整理したものの、
この5年の間に向こうでまた洋服や雑貨、
健康器具などをたくさん買い込み、
何も捨てずに全部持ち帰ってきました。

最初の1〜2か月は仕方ないと思い、
口を出さずに見守っていましたが、
半年以上たった今もダンボールが
廊下や寝室に積まれたままです。

寒くなってきたので衣替えのついでに
片づけるかと思いきや、
箱から1枚ずつ引っ張り出して着ています。

「荷物どうする? 
手伝えることがあれば一緒にやるよ」
と声をかけても、

「自分でやるから、開けないで」
と言うだけで、少しも進みません。

そんな状況なのに、休日はソファでテレビ。

夫専用の部屋があるわけではないので、
リビングや寝室、納戸にまで荷物が
分散していて、家の中が落ち着きません。

私としては、夫の赴任中に
コツコツ片づけて整えてきた空間が
また乱れていくのを見るのがつらく、
ついイライラしてしまいます。

とはいえ、あまり強く言えば
喧嘩になるのもわかっています。

夫は何を思ってモノを手放せないのか、
片づけない(片づけられない?)のか、
私はどんな声がけをして、
どう関わるのがよいのでしょうか。

アドバイスをいただけたら助かります。

【まーこ・50代・女性・専業主婦・埼玉県】

【A】まーこさん、
ご相談ありがとうございます。

ご相談を読んで、まず強く感じたのは、
まーこさんが、この5年間、
お一人で家を整え、生活空間を丁寧に
守ってこられたのだなぁということ。

そこに夫さんの大量の荷物が
一気に戻ってきて、
生活リズムも空間感覚も
乱されてしまったのですね。

自分のペースで整えてきた場所が
荒れていくのを見る切なさは
とても自然な反応ですし、
イライラするのは悪いことではなく、
それほど家を大事にしてきた証拠かと
思います。

一方で、ご主人の側にも
片づけられない理由がありそうです。

まーこさんの夫が
それらのモノを手放せない背景には、
いくつかの心理が働いているように見えます。

単身赴任の5年間で自分を支えるモノが
当然増えたことと思いますが、
これらのモノは、多くの男性にとって
「がんばった証」や「心の支え」として
心理的な機能を果たしている可能性が
あります。

服・雑貨・健康器具…
これらのモノも、もしかしたら
孤独や不安を解消するための
セルフケアの代用品である可能性もあります。

帰宅後にそれらを一気に手放すのは
まるで5年間の自分の歴史(=生きた証)
を否定するようでつらいという
心理が働くことも多いのです。

箱を開けると、赴任中の思い出、
孤独だったあのとき、
やりたかったけどできなかったこと、
老いへの不安…等々があふれ出し、

それに向き合うのが億劫になって、
箱を開けること自体に無意識な抵抗が
はたらいている場合もあります。

また、片づけ=管理能力というイメージから、
はたして自分が有能か無能か
能力を試されているように感じて、
負担となっているかもしれません。

それがきちんとできないことに
「ダメ出し」されるような気がして、
避けているかもしれません。

「自分でやるから開けないで」というのは
過剰な防衛からかもしれませんね。

では、どのように
はたらきかけたらよいのでしょうか?

まーこさんにはまず、
夫の持っている「モノ」や「空間」ではなく、
彼の抱いている「気持ち」に寄り添う姿勢
を育んでいただきたいと思います。

たとえば、
「早く片づけてよ」「どうするの?」
と言う代わりに、

「あなたのペースでいいのだけれど、
 私はこの家が心落ち着く場所だと嬉しいと
 思っているの。だから一緒に気持ちよく
 暮らせる方法を一緒に考えられたら
 助かるな」

などと伝えてみるのは効果的かもしれません。

「片づけろ」
という指示的なメッセージではなく、
「私はこう感じている」という“I”メッセージ
に変えると、相手の防衛が下がります。

・責めない
・人格を否定しない
・感情の爆発で伝えない

というポイントを大事にしてください。

また、片づけのプロセスも、
一気に全部片づけることを目指すのではなく、
小さく限定された具体的な対象から始める
のは効果的です。

人はあいまいなタスクには手がつきません。

たとえば、

「この段ボール1箱だけ見直す日を
 決めようか?」

「休日の午前中だけ
 15分一緒にやってみようか?」

「残す/捨てるじゃなく、
 分類だけしてみようか?」

片づけではなく、分類とすることで、
ハードルが一気に下がり、
その流れから自然と
片づけに進むことがあります。

また、夫の気持ちに寄り添うのに、
捨てる前に一緒に思い出したり
振り返る時間をつくることも有効です。

ご主人の荷物には、
単身赴任の5年間の物語があります。

箱を開けて、
すぐに捨てようとすると心が拒否します。

まずは、
「これは、赴任のどんな時期のもの?」
「これ、どんな気持ちで買ったの?」と
優しくモノの背景にある物語に耳を傾け、
受け取るだけでも、
相手は手放しやすくなります。

モノは「気持ちの結晶」なので、
言語化されると役目を終えやすいのです。

スペースの使い方に関しては、
二人で話し合いながら、
本人の領域と共有スペースを
明確に分けることも大事です。

たとえば、ご主人専用の小さな棚や
スペースをまず1か所だけ確保して、
「ここはあなたの自由ゾーン」
とするのも非常に有効です。

その上で、

・共有スペースに置けるのは○個まで
・溢れたら自由ゾーンに戻す
・自由ゾーンに入らないものは相談する

などといったルールを
二人で決めてみてください。

「奪われた」という感覚がなくなると、
人は片づけに協力しやすくなります。

まーこさんが
半年以上見守ってこられたことは、
十分すぎるほどの忍耐です。

これ以上ひとり我慢を続ける必要は
ありません。

以上のことを実践しながら、
「私はこの家を大切にしたい」という
自分の価値観を丁寧に主張してください。

片づけの問題は、
単なるモノの問題ではなく、
人生の変化に適応するためのプロセスです。

ご主人は、単身赴任を終え、
「夫」としての役割に戻る移行期の
まっただ中で、荷物が片づかないのは、
心がまだ家に着地しきれていないサイン
でもあります。

だからこそ、
まーこさんの温かい寄り添いと言葉が、
とても力になります。

どうかまーこさん自身の心地よさも
同じだけ大切にしながら、
少しずつ二人の新しい暮らしを
整えていけますように。

応援しています!

ー川畑のぶこ

       
        
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【Q】はじめまして。
50代の女性です。
実家の庭のことで悩んでいます。

実家には80代の母が
一人で暮らしています。
父は2年前に他界しました。

父は生前、庭をとても大切にしていて、
季節ごとに業者を呼び、
植栽や剪定などを欠かさない人でした。

母はその頃から庭に特別な関心はなく、
父が亡くなってからは
手入れがほとんどされていません。

私は今、実家から車で2時間ほど離れた
所に自分の家族と住んでいます。

日帰りで様子を見に行こうと思えば
行けますが、毎週というわけにもいかず、
季節によっては、行った時には
雑草が伸び放題になっているというのが
現実です。

実家の地域のシルバー人材センターに
依頼したこともありますが、
草取りをしても、しばらくすれば元通り。
いたちごっこです。

「もういっそ、庭をなくして
 コンクリートで固めてしまうのはどう?」
と母に提案したこともあります。

ですが母は、
「お父さんが大事にしていた庭だから…」
と乗り気ではありません。

たしかに父の思い出が詰まった場所
ではありますが、

今の母の気力・体力を考えると、
維持管理は容易ではなく、
かといって放置しておくのも気になります。

結局、私が行くたびに、できる範囲での
草取りや片づけをするのですが、
帰る頃にはぐったり。

母の「ありがとう。お父さんが喜ぶから」
という言葉を聞くたび、
どこかモヤモヤした気持ちになります。

「庭=父の思い出」として
母が手放せない気持ちも分かりますし、
「放っておけない」と
動いてしまう自分もいます。

草取りや剪定だけでも定期的に業者に頼む
という方法が現実的なのかもしれませんが、
それなりに費用がかかりますし、

母が元気なうちはそれで良くても、
将来的には子どもたちである私や兄弟に
管理が任されることになるわけで、、、

それならば、
母がさほど庭にこだわらないのであれば、
早めに手を打った方がいいのでは、
と思ってしまうのも正直なところです。

父の思い出を大切にしつつ、
今の暮らしに合った形で庭を手放す、
あるいは変えていくにはどう考えたり、
動いたりしたらよいでしょうか。

何かヒントをいただけたらうれしいです。

兄が一人いますが、
遠くに住んでいるうえに年中多忙のため、
この話はまだしていません。

【もみじ・50代・女性・パート・群馬県】

【A】ご相談くださりありがとうございます。

お父様が大切にされていたお庭、
それを守りたいお母様の気持ちと、
現実的な維持の大変さとの間で揺れる
もみじさんの複雑なお気持ちが
よく伝わってきます。

お母様にとって庭は、
単なる物理的な空間ではなく、
お父様とともに過ごした時間そのものを
象徴する、大切な思い出の場所になって
いることと思います。

お母様の「お父さんが喜ぶから」という
言葉には、お父様が大切にしてきたもの
を保存することで、いまもなお、
お父様とつながりを保ちたい願いが
込められているのではないでしょうか。

庭は絆の象徴なのかもしれませんね。

ただし、同時に
管理しきれない現実があり、それを
娘であるもみじさんが背負っている…

この構図は、象徴的な遺産を
次世代がどう受け継ぐかという
普遍的なテーマでもあると思います。

まず、実際に庭をどうするかの前に、
お母様にとって、庭にどのような思いが
込められているのかを、
優しく丁寧に対話しながら聴く時間を
持ってみてください。

たとえば、
お父さんが大切にしていた庭の、
どんなところが一番好きか、

または、もしお父さんが今ここにいたら、
どんな庭にしてほしいと思うかなど、
尋ねてみるのも良いかもしれません。

お母様が形よりも気持ちを守りたいのか、
あるいは風景を保ちたいのかによって、
対応の仕方も変わってきます。

今、もみじさんの選択肢は、
庭をこれまでどおり維持するのか、
それともコンクリート化して庭をなくすか
という全か無かの二者択一状態かと
思います。

ここで、もうひとつオプションを
つくってみてください。

それは、
庭を縮小するというやり方です。

お父様が中でも大切にしていた木や
お母様が気に入っている草花など、
象徴的な“一軍”の植物を絞り込んで
維持する方法です。

たとえば、
お気に入りのツツジや松を数本残し、
その周囲を砂利にしたり、季節の草花は
花壇やプランターに移して楽しむことも
できるのではないでしょうか。

お父様の思い出の庭のエッセンスを残す
ことで、お母様も思い出を楽しむことは
できるでしょう。

メンテナンスも、庭の規模を縮小したこと
でお母様ご本人が楽しめるようになるかも
しれませんし、

もみじさんや業者がサポートするにしても
負担が軽減され楽にサポートできるように
なるでしょう。

外注との併用もよいですし、たとえば、
定期的な草刈りを人材センターに、
年2回の剪定だけ業者にお願いするなどの
方法もよいのではないでしょうか。

お父様の思い出が大切であれば、
庭以外にも「お父さんの思い出コーナー」
をお母様が触れられるところに
設置するのも良いかもしれません。

季節ごとの庭の写真や石や樹を
少しだけ記念に残すことで、
お父様の写真を飾ることで、
お父様の息遣いを感じられるでしょう。

庭を残さなくても
思いを残すことはできます。

お父様へのリスペクトを形にできるので、
お母様も納得しやすく、もみじさんの
モヤモヤも軽くなるのではないでしょうか。

また、遠方にお住まいのお兄さんが
サポートをするのは
手軽ではないかもしれませんが、
状態を共有しておくことは大切です。

お兄さんに、お母様の今の様子や
庭の現状、そしてもみじさんの負担感を
率直に伝え、

お母様の気持ちを尊重しつつ、
現実的な方向を探りたいという意図を
共有してみてはいかがでしょうか。

お兄さんはすぐに物理的なサポートは
できないかもしれませんが、
年に1度でも帰省した際に
庭の管理がタスクに入るかもしれません。

また、もみじさんの気持ちを彼なりに
受け止め、互いにアイデアを出し合う
などすることで、もみじさんも
「一人でがんばらなくてよい」と
プレッシャーが緩和されるかもしれません。

このように、子どもたちが親のことに
思いやりや優しさをもって耳を傾け、
提案したり行動することによって、
お母様の心も自然に次の段階へと整う
可能性もあります。

また、もみじさんも、ご自身の思いを
伝えて受け止めてもらえたことによって、
より能動的にお父様の思い出を
大切にする気持ちが生じてくるかも
しれません。

ぜひ、ご自身の気持ちを抑圧することなく、
ご家族と思いをシェアしてください。

そして、積極的に助けを求めてください。

ー川畑のぶこ

       
        
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【Q】80代後半の母と実家で
約30年ぶりに同居を始めて、
2年半ほどが経ちます。

もともとは、
普通に仲の良い親子関係でした。

母は、身の回りのことや
慣れた料理はできるので助かりますが、
物を溜め込んでキッチンやダイニング、
そしてリビングが狭く乱雑になったり、

母が買い込んで持て余した食材で
冷蔵庫が満杯状態になることに、
私は毎日イライラしています。

共に暮らす私の夫や娘の物を収納したくて
棚や納戸を整理しようとすると、
親が処分を先送りにした物が
後から後から出てきて、
怒りが込み上げてきます。

つい母に嫌味を言ったり、
「自分が手に入れたものは、
自分で責任を持って片付けて」と
強く言ってしまいます。

そして後悔します。
片付け自体がストレスになります。

年齢なりに身体が動きづらいのも
当然ですが、
腰が痛いと漏らすのを聞いても、
最近はあまり親身になれません。

同居前のように気軽なお喋りをする気に
なれず、素っ気ない態度になっています。

休日も家にいるのが気詰まりで、
私が外出しています。

一緒に暮らせるのはあと数年と思いつつ、
穏やかな気持ちや笑顔で過ごせない自分
が情けなく、悲しいです。

何かアドバイスいただけると
とてもありがたいです。

【えだまめ・50代・女性・団体職員・東京都】

【A】ご相談くださりありがとうございます。

えだまめさんのお悩みは、
お母さんとご自身とご家族の暮らしを
大切にしたいからこそ、
きちんと向き合おうとしているからこそ
のお悩みですね。

まず、えだまめさんのご相談を伺って
感じたことは、

お母さんへの苛立ちは、もしかしたら、
えだまめさんが「母の家に戻ってきた」
のでどこかに遠慮があって、
素直に思いを伝えられていないことに
あるのでは?と思いました。

たとえ同居の経済的・介護的理由が
あっても、無意識のうちに
「自分たちはお客さん」
「母の領域に入り込んでいる」という
遠慮や抑圧がないでしょうか?

つまり、自分の居場所なのに
自分の家でない感覚が
ストレスを生んでいないでしょうか?

その結果、言いたいことを飲み込み、
溜め込み、イライラという形で
噴き出している可能性があるのでは
と感じました。

まず、お母さまに「空間の主導権」を
譲ってもらう提案をすることを
お勧めします。

その際、お母さんへの思いやりが伝わる
伝え方を心がけます。

たとえば、

「お母さん、この家の空間をもう少し
 私たち3人も使いやすく整えたいと
 思っているんだけど、私たちに
 譲ってもらってもいいかな?

 お母さんが使いたい場所や必要な場所
 はもちろん、お母さんが使って、
 私たち3人が使って良い場所は自由に
 できたらとても助かるんだけど。」

と、依頼をしてみます。

そのことで、お母さんは自分の領域を
勝手に支配されるのではなく、
ご自身が優先的な選択権を持っている
という安心感を得られると思います。

もし許可が出たなら、
えだまめさん自身も遠慮から解放され、
行動に主体性を取り戻せるでしょう。

同時に、お母さんのモノの整理の手伝い
をオファーしてみてください。

85歳で腰痛があり、特にモノを溜め込む
傾向のある方に「自分で考えて捨てて」
と言っても、現実的には難しいです。

体力のみならず、
脳の処理スピードや執着の構造が、
若いときとはまったく違うからです。

どう手をつけていいか
わからないでしょうし、
助けてほしいけど、恥ずかしかったり
不安だったりするかもしれません。

ですので、えだまめさんから率先して
お母さんが安全で動きやすいように
整理のお手伝いをしたいことを伝え、

「お母さんの好きなものや
 大事なものは残して、
 使わないものだけ一緒に見直そう」
と提案してみてください。

決して怒りからではなく、
思いやりからのアプローチにすることで
空気が和らぎますし、

お母さんも自分が否定されているわけ
ではなく、大切にされていることを
感じられることでしょう。

まずは、
「ここまではお母さんゾーン、
 ここからは私たちのゾーン」
とスペースの区切り方を一緒に決めて、
お互いの安心と自由を確保します。

次に、お母さんのモノを一旦テーブルなど
平面に出して棚卸しをします

これだけあるんだと、量をお母さん自身が
しっかりと視覚で認識することが第一歩です。

そして、一緒に選びます。

「これはまだ使う?」
「これは〇〇さんにあげてもいい?」など、
えだまめさんが決めるというより
相談の姿勢で進めてください。

「捨てる」という言葉に抵抗があるかも
しれないので、不要なものは「卒業する」
と伝えるのも効果的かもしれません。

その際、「今までありがとうね」と
感謝を声に出して処分するのも感情の整理
を促す儀式的プロセスになります。

「片づけ=関係のリセット」でもあります。

お母さんのモノとの関係が
リセットされるのと同時に、
えだまめさんとお母さんの関係も、
思いやりあるモノの片づけ方によって、
良好な関係に整えることができるでしょう。

親子の間に張り詰めた空気が生まれたときは、
モノの整理を通じて関係を整理するチャンス
と捉えてみてください。

「これ、若い頃どうやって使ってたの?」

という声かけから、
お母さんの知らない素敵な過去や、
お母さんが心の中で大切にしているものが
見えてくるかもしれません。

そうであれば、片づけを通して
優しいやり取りを再開する
きっかけになるかもしれません。

関係修復は
空間整理と同時進行できることを
ぜひ覚えておいてください。

ー川畑のぶこ

       
        
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【Q】15歳と13歳の息子がいる、
45歳のシングルマザーです。

5年前に離婚し、それまでの家を出て、
今は2DKのアパートで3人で生活しています。

正社員で働いており、家計は私ひとりの収入
でなんとかやりくりしていますが、
仕事と家事・育児の両立で精一杯の毎日です。

成長期の息子たちはどんどん体も大きくなり、
部活や趣味の道具も増えて、手狭な間取りは
ますます片づかなくなっています。

もともと私自身も物が多く散らかりやすい
タイプでしたが、断捨離の本を読み、
「他人のモノに手を出してはいけない」
という言葉にドキッとしました。

というのも、
離婚前に夫婦仲が悪化していた頃、
夫の持ち物を勝手に処分してしまったことが
あり、今では深く反省しているからです。

その思いもあって、息子たちが散らかし放題
でも手を出せず、見て見ぬふりをしています。

ただ、息子たちの部屋は、衣類やわけの
わからないもので床が見えないほど散乱。
「しつけの問題」と言われても
仕方ない状態です。

思春期のせいか、片づけ以外でも口を出すと
反抗的な態度を取るので、ここ1〜2年は
生活態度や勉強のことも含めて
一切口を出さないようにしています。

するとますます散らかりはエスカレートし、
私は自分のエリアだけを断捨離して
整える日々です。

「自分がやっていれば家族もそのうち
やり始める」と聞きますが、今のところ
その気配はまったくありません。

仕事で疲れて帰ってきて、
さらに家の散らかりを目にすると、
心底げんなりしてしまいます。

これは思春期・反抗期と割り切るべき
でしょうか。
それとも、息子たちを傷つけず、
効果的に片づけへ促す方法はあるでしょうか。

アドバイスをいただけたら嬉しいです。

【悩めるシンママ・
    40代・女性・会社員・千葉県】

【A】悩めるシンママさん、
正直に、そして丁寧にご自身の状況を
共有してくださりありがとうございます。

お話から、
仕事も家事も子育ても背負いながら、
さらに断捨離を通してご自身の内面とも
向き合っていらっしゃる姿が伝わって
きました。

まずは、
その頑張りと誠実さに敬意を表したいです。

15歳と13歳という思春期の男の子にとって、
自分の部屋や持ち物は
「自分の城」であり「自己表現の場」です。

つまり、
縄張り意識が強く働き始める時期ですね。

ですので、多少散らかっているのも、
自己主張や親からの独立の表れでもあります。

このような時期は、親が一方的に片づけを
押しつけたり片づけ出したりすると、
ますます反発したくなってしまいます。

これは「片づけの問題」というより
「自立のプロセスの問題」と捉えてみると、
少し気持ちが楽になるかもしれません。

思春期や反抗期は嵐のようなものですから、
嵐のときは抵抗せずにひたすら過ぎるのを
待つというのも大事な対策となります。

また、断捨離の原則の一つは
自分の持ち物に責任を持つことです。
人のモノに勝手に手を出してはいけません。
(人のモノを勝手に捨てるのは暴力行為です)

そのときに大切にしていただきたいのは
「共有スペース」と「個人スペース」を
区別することです。

リビングや玄関、キッチンなど共有する
空間は、みんなが快適に過ごせるよう
最低限のルールをつくってみてください。

たとえば、
危機管理からも床にモノは置かない、
通路は確保するなどです。

ただし、個室や子ども自身の収納は
個人スペースですから彼らに任せ、
散らかっていても原則ノータッチとする。

共有スペースに関しては
「私が疲れて帰ってきたときにここだけは
片づいていてほしい」と正直に伝えるのは、
しつけではなく「共に暮らす人間としての
お願い」になります。

片づけを「やりなさい」と指示すると
反発されますが、

「私は散らかっていると
 疲れが倍増してしまう」
「整っていると安心できる」と、

自分のフィーリングをシェアする形で
伝えると、

子どもたちも
「母さんのために少し協力するか」と
思える余地が生まれるかもしれません。

モノの整理を「対話のきっかけ」にする
ことも、この時期の
しなやかなコミュニケーションに
つながるかもしれません。

部活や趣味の道具は、彼らにとっては
「夢」や「未来」とつながる大切なモノです。

もし片づけを促すとしたら、

「今のあなたにとって大事なモノって何?」
「これはこれからも使う?
 それとも卒業した?」

と問いかけ、モノを通して自分を振り返る
時間にしてあげると、
ただの片づけが「自己確認の作業」になる
のではないでしょうか。

また、母親は自分と自分のモノに敬意がある
ことが伝わります。

この時期は「散らかし放題」も一つの通過点
と受け止め鷹揚に構えてみてください。

息子さんたちも社会に出れば、
いやでも整理や管理が必要になります。

そのときに「お母さんが自分のエリアを
整えて生きていた」姿が、
必ず彼らの潜在意識に残っています。

今は表に出なくても、数年後に
ふっと芽を出すこともあります。

このように、思春期の息子たちと向き合う
際には、割り切りと信頼が必要です。

ティーンエイジャーの男子2人の成長と
ともに家が狭く感じるなら、
カフェや図書館なども自分の家の
「離れ」と思って活用してください。

悩めるシンママさんがくつろげる時間や場所
は、必ずしもご自身が所有している必要は
ありません。

賃貸住宅が月極の支払いなら、
カフェは飲食を提供してくれるだけでなく、
時間単位で自分のスペースを提供してくれて
いると考えればよいのです。

住む街全体もシンママさんの拡張自己として
意識を広げてみてください。

このように、
ご自身の空間を整えて背中を見せつつ、

• 共有スペースには最低限のルールを
• 指示ではなくフィーリングを伝える
• モノを通じて対話する
• ご自身のパーソナルスペースを確保する

この4つを意識しながら、
「たとえ散らかっていても彼らの成長の一部」
と割り切ることが、母としての心の平穏にも
つながることと思います。

悩めるシンママさん、
どうかご自身の安らぎを最優先に。

ご自身が整っていれば、きっと息子さんたち
にもそのエネルギーは伝わっていくことを
信じて前進してください。

応援しています!

ー川畑のぶこ

       
        
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【Q】片づけしたい気持ちはあるのですが、
どこから手をつけたら良いか
迷うばかりで、行動に繋がりません。

(実は、片づけだけじゃなく、
行動の全てに焦りや迷いがあります)

そこには、過去に執着して
捨てきれない洋服を全部捨てたら、
いま着る服がない。

すると、
着ていく服がないから出不精になって、
ますます自分を構わなくなっていく。

悪循環を断ち切りたいけど、
部屋を見回すと萎える。

部屋が古いからとか、
掃除ができてないからとか、
自分がやってないのが原因なのに
前向きに気持ちを切り替えることが
できていません。

落ち着ける空間作りをしたいです。
行動する自分に変わりたいです。
自分にストップをかける物を
取り除きたいです。

できていた時もあったのに、
パタリとしなくなった自分になって
もどかしいのです。

親を見送るタイミングが来ているのに、
悲しい現状を変えていきたいです。

【ミライ・アラ還・主婦・東京都】

【A】ご相談くださりありがとうございます。

片づけしたいのに動けず、
過去に執着してしまう――
ミライさんのもどかしさや焦りが
よく伝わってきました。

まずお伝えしたいのは、
できない自分をどうか責めないで
いただきたいということです。

片づけや整理は、単なる作業ではなく、
心の整理と深くつながっています。

親御さんを見送る時期が近づくという
大きなライフイベントもあり、
心の中にはさまざまな思いが
渦巻いているでしょうから、

すぐに動けないことがあっても
自然な反応でもあります。

人は変化が怖いものです。

ただ、ミライさんの場合、
不要にハードルを上げてしまっている
可能性がありそうです。

すなわち、
「全部捨てたら今着る服がない」と、
やるとなったら「全て」と
思い込んでいるようですが、
その必要はありません。

断捨離はあくまでも
「不要・不適・不快」なモノを取り除き、
「要・適・快」なモノを選びぬくため
のプロセスです。

今の自分が着ない服は手放しましょう
という提案であり、
今着る服は捨ててはいけません。

捨てる行為はあくまでも手段であり、
すべてを捨てることが目的ではありません。

「今着る服がなくなる」なら、
それは断捨離ではないのです。

また、ミライさんは捨てることで
今着る服がなくなり出不精になり、
さらにご自身を構わなくなるという
悪循環に陥ることを
恐れていらっしゃるとのことですが…

はたして、まだそれらのモノを
捨てていない現在、
ミライさんは今着る服とともに
生き生きと外出されているのでしょうか?

もし、今も出不精なら、それは
モノを捨ててしまったせいではなく、
逆に、居住空間がモノで詰まってしまって
いるので、着たい服が見つけ出せないせいか、

あるいは、そもそも今のミライさんが
着たい服がそこにはもうないから
ではないでしょうか?

過去にはそれを着てウキウキしながら
外出した服も、いまは旬も過ぎて、
心ときめかないため
「着られる」けれど「着ない」服に
成り下がってしまってはいないでしょうか?

そうであれば、今のミライさんに
ふさわしい服を発掘するか、
そのような服がないのなら、
今のミライさんの心を躍動させ
輝かせてくれる服を新調する、

新しい服を迎え入れるためにも
旬が終わった服たちは
手放してみてはいかがでしょうか?

すると新しい服とともに
みずみずしいエネルギーが
ミライさんに舞い込んでくることでしょう。

「着る服がなくなるから捨てない」
から
「お気に入りの服をみつけ出すために捨てる」
というふうに
意識を切り替えてみてください。

また、部屋が古いとか
掃除ができていないのが原因と
ありますが、それは逆です。

モノが多いから掃除もしたくなくなりますし、
古びた部分の修繕にも
意識が向かなくなるのです。

何もない体育館のフロアに
ホコリが堆積していたら
自然とモップをかけたくなりませんか?

では体育館の物置はどうでしょう?
モノが多いと掃除する意欲も
削がれるのではないでしょうか?

立ちはだかるものがない白い壁が
煤けていたり壁紙が剥がれたりしていたら
塗り直したり貼り直したりしたく
なりませんか?

ところが壁の前に
モノが立ちはだかっていたらどうでしょう?
「そのうちやればいい」と
先延ばしになりませんか?

露出している平面の面積が多いほど
ホコリや汚れも目立ち、
簡単に掃除ができるので、
心理的に誘われるように
掃除がしたくなりますが、

モノが多くて立体面が増えると、
ホコリも汚れも目立たなくなり
掃除も面倒になります。

掃除のモチベーションを高め、
掃除を機能させるためにも
まずはモノを減らすことが必須です。

親御さんをお見送りされる
大切なタイミングとのこと、
ぜひご自身とご家族のためにも
清々しい生活の場を整えるべく、

不要・不適・不快なモノを手放して
要・適・快なモノに囲まれますように!

ー川畑のぶこ

       
        
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