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【Q】娘と喧嘩してしまいます

気持ちをおさえられずに、喧嘩してしまいます

海外に在住していて、心疾患の娘がいます。
娘はいたって元気なのですが、私の思い通りにならないと
私がすぐきれて大喧嘩になります。

改善しようと思うのですが、数週間たつと同じスパイラル
にはいってしまいます。

6年半付き合った彼がいました。
今年五月に同居を試みたのですがうまくいかず、
喧嘩ばかり。

4月には6年ぶりに一時帰国、5月には引越し、
7月には2週間旅行、10月には娘のカテーテル検査。

あまりに予定が多すぎたのでしょうか。
彼のことを理解することもできなくなり
毎日コントロールしてしまいました。

彼には18歳離れた母と、その元で暮らしている24の
彼の娘がいます。彼らは私たちに気を使ってくれていた
と思うのですが、夜帰ってくると呼び出されたり、
何かと手伝いに行くことがありました。
(そんなに頻繁にではありませんが)

娘の入院の前に、私が情緒不安定になり
そばにいてくれるよう頼んだのですが、
前日も彼の娘の車の高速道路走行の練習をすると、
2時間ほど家を空けました。

大喧嘩の当日は彼の母と話し合いの日だったのですが、
その前に、私の娘、彼とけんかになり、
話し合いには行かないといいました。
すると母があがりこんできて怒鳴りあいのけんかになりました。

いつも別れては後悔して元に戻るのですが、
また堂々巡りをします。自分の気持ちをコントロールしたい
のですがなかなかうまくいきません。

今回の別れは、私が家を飛び出したので、
元のような関係に戻ることはないと思います。
非常に残念ですが、、、、。

自分の娘との衝突、思い通りにいかないといらいらしてしまう
自分を何とかする方法はないでしょうか。
更年期が過ぎるのを待つしかないのでしょうか。

【40代 通訳 きぬび様】

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FROM 川畑のぶこ
A:
愛する娘が病気を抱えている。
母親であれば心配なのは当然でしょう。
その安全が確認できなければイライラすることもあるでしょう。

それらのイライラ、怒り、それは全て愛からきているのですよね。
病気があるにも関わらず、ここまでよくやってきている
まずは娘さんに宿る叡智と、きぬびさんご自身のこれまでの
献身的(物理的にも精神的にも)なケアを称えてあげてください。

さて、相手への心配、イライラ、怒り、これらは全て愛からくる、
では、愛しているからという理由であれば、何でも許されるのか?
というと、決してそうではないことは、きぬびさんご自身気づいて
いらっしゃることと思います。

それが相手にとって絶対良いはずだからと、相手が私の理想通りに
なることで自分が安心したい、これは利己的な愛。

自分の思い通りではないけれど、相手なりに必要なプロセスを経て
人生を切り開いて成長していく―決して年齢は関係なくー
そのことを見守る。これは利他的な愛。

どちらも本質的に私たちに備わっている愛の形ではありますが、
そのバランスが崩れると、人間関係は一気に崩れて行くと思います。

相手のことを蔑ろにして自分ばかりを満たそうとすれば
不調和をきたします。
逆に、自分のことを蔑ろにして、相手のことばかり満たそうとしても
やはり不調和を来します。

結果的に自分を満たすことも相手を満たすことも不可分ではありますが、
それを「どのよう」に行うかということは大切なポイントとなります。

健全な愛情関係は相手をコントロールする執着の上にではなく、
相手を自由にする、信頼の上になりたつということを覚えておくと
良いかもしれません。

信頼とは決して「相手が自分の思い通りになる」と信じることでは
ありません。たとえ、自分の理想通りではなくても、相手なりに
その時点でのベストを尽くして相手なりに人生を切り開いて行く。
私がそうであったように、また今もそうであるように。

たとえ相手の思い通りのかたちやタイミングではないかもしれない
けれど、そして、自分の理想通りの自分ではないかもしれないけれど、
自分なりにその時点でのベストをつくしてここまで一生懸命やってきた。
前進したり後退したりしながら…それを認め信じてあげること。

そしてこれからも今できるベストを尽くして前進していく。
必要なかたちやタイミングで。

これが信頼ベースの人間関係です。

まずきぬびさんご自身が、自分の人生に対して信頼を置いていること
は相手との健全な人間関係に置いて必要不可欠なことです。
自分が自分を信頼していると、相手を信頼しやすくなります。
相手を信頼していない人というのは、そもそも自分自身を信頼して
いないことが多いものです。

自分も相手も今、必要なプロセスにいると。
人間は失敗を免れないけれども、そこから学ぶと。

今は学びの意味が分からず、天に悪態つきたくなるかもしれないけれど、
それでも、ある時点でハッとそれに気づくことがくると。
今はしがみついていても、やがて「あのとき起きたことの意味」が
分かるときが訪れると。

そんなプロセスの中にいてくれた、自分からすれば悪役を担って
くれた相手に、感謝すらする日が訪れるかもしれないと。

そう信頼してみてください。

母なる宇宙は、そのような私(たち)のいびつなプロセスを、
気長に、あたたかに、見守ってくれていることも信頼してみてください。

きぬびさんも、娘さんも、彼氏も、私たちもみな、
人生の学徒なのですね。

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【Q】避けたい人と同じ学校に…

近所に住む方とギクシャクしてしまい、会わない様に
生活をしています。
どうしたら普通のご近所さん的な関係になれるでしょうか?

引っ越してはじめは子どもが同級生という事もあり
仲良くしていたのですが、その方の言動が私には合わず
少しずつ避ける様になりました。
会えば挨拶っぽい事はしますが、話はしません。

とうとう来年から子どもが同じ学校に通うときが
来てしまいました。仲良くならなくてもいいから、
避けたい人でなくなるにはどうしたら良いのでしょうか??

そのためには会うしかないと思っても、会わない様に
出かけたりしてしまいます。

人見知りで、仲のいい人には会いたいけど、他の人には
なるべく会いたくないと思うので
それも変えられたらな、と思います。

【40代 主婦 匿名希望】

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FROM 川畑のぶこ
A:
避けたい人が近所にいて普通の関係になりたいとのこと。

匿名さんにおすすめしたいのは、
『とりあえず立場をとる』ということです。

「私はこの人と健全な関係になりたいんだ。
 だからそのための努力をする」と。

できるかできないかは結果論なので未来におまかせします。
まずは、今できることとして、とりあえず自分自身に
宣言をして立場取りをしてみてください。
(注意:これを他人に対してする必要はありませんし、
 むしろ控えるのが賢明です)

私たちが混乱するときは、相手の行動によってではなく、
自分が自分の姿勢や立場を決められていないことによる
のが多いものです。

極論、「金輪際、相手とは関わらない」というのも
ひとつの立場の取り方です。

無論、その時点ではそう決めたけど、時間の経過と共に
変わってくる関係もあるでしょう。
それはその時に対処を考えれば良いでしょう。

その時点でのベストで、自分なりの立場を取るというのが
ミソとなります。

やっかいなのは、関わりたくないけど関わった方が良い気
がするので関わろうか…でも、相手はこうだし、ああだし…
といったグルグル状態です。

一時的であれば、さして問題はありませんし、むしろ
人間らしいのではないでしょうか。

ところが、それが慢性化すると苦しみを伴いますね。
過度に相手を悪者化してみたり、自分を正当化してみたり、
時として反省を超えて自分を悪者化してみたりと。

そのことが好ましい気分や結果をもたらすなら良いのですが、
恐らくはその反対でしょう。

相手と健全な関係になりたいからその努力をすると決めたのなら、
その努力のひとつとして、
「避けたい人を避けないようにする」ために時間やエネルギー
を使うよりも、いったんそれはそれで横においておいて、
「一緒にいたい人と一緒にいる」ために時間やエネルギーを
意識的に使うようにすることもおすすめです。

注意を向ける対象を変えるということですね。

気にしないように努力すればするほど、
相手が気になるのではないでしょうか。

「オオカミのことを考えない…オオカミのことを考えない」と
努力すればするほど頭の中はオオカミでいっぱいになるでしょう。
そのかわりに「ヒツジのことを考える」ようにしてみるのです。

そのようにして、エネルギーが高まってきたのなら、
自分を取り巻く世界に多少オオカミがいても、
日常に支障をきたすほど気にもならなくなるでしょう。

世の中に自分にとって好ましくない人が多少いようとも、
私の人生それなりに機能するというゆとりも出てくる
のではないでしょうか。

逆説的ですが、そのようなとらわれない状態になり、
ゆとりが訪れたときに、無理なく
「たとえ私の好みの通りでなくとも、相手は相手なりの
 ベストをつくしているんだなあ。ま、いっか」と、
真に相手を受け入れることができるようになることと思います。

まず自分の立場どりからはじめてみてください。

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【Q】子どもが時間にルーズです

我が家は6歳と1歳の男の子がいます。

悩みは長男です。いつも時間にルーズです。

しかもそれだけでなく、時間が迫ってくると、
もう間に合わない、何で教えてくれなかった
(実際は時間を適宜伝えて催促している)などと
言い始めて泣きながら暴れるなど
パニックになることが度々あります。

その様子から1歳の次男までが泣き出すほどです。

余裕をもって声掛けしていても
時間があると自分で認識しているからか、
支度を始めずに本をめくったりおもちゃで遊んだりと
寄り道ばかりします。
そして時間が迫るとパニックになるのです。

習い事も本人は楽しいといいましたが、行くまでの問題
が多くてやめさせました。
(本当に楽しいのならぐずぐずしないで時間に出かける
 ことができる、また自分から行きたいと強く願うまでは
 いかなくてよいと私は思ったから。
 しかしこれでよかったのかも悩みです。)

優しく、知っていることをみんなに伝えたいなど
社交的な性格の子供にいつもは見えますが、
時間に関して情緒不安定で気になります。

子どもの良さを伸ばしつつ、時間を意識して
パニックにならない対応を教えてください。

【40代 主婦 うさぎ様】

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FROM 川畑のぶこ

子どもが時間にルーズで毎日のようにイライラする日々が続く。
子を持つ母であれば誰しもいちどは経験することでは
ないでしょうか。

子どもが何度注意を促しても聞き入れず、変化が無い場合は
いくつかの理由が考えられますが、まず何より親として出来る
こととして、伝え方がどうであるかということを
振り返っていただきたいと思います。

たいてい私たちは気がかりなことを、その気がかりなことが
起こっている真っ最中にコミュニケーションしようとします。

たとえば、子どもが遅刻しそうなときにガミガミと叱るのです。

もちろん、それで効果があるときも多いでしょうが、
うさぎさんの息子さんのように効果が出ない場合は、
そのガミガミは聞きなれたノイズくらいにしか捉えて
いないかもしれません。

痛みを伴いたくないからという動機で学習させる意図で
ガミガミするわけですが、そもそもガミガミが耳触りは
良くないけれど、痛みにもなっていないという状態ですね。

そうであれば、ガミガミし続けるのは不毛です。
その代わりに、いちど「フォーマル」な話し合いをしてください。
6歳なら可能です。

そして、これをイライラしている真っ最中ではなく、
全く関係の無い、うさぎさん自身の機嫌のよい時間帯、
また息子さんの機嫌も良い時間帯に行ってみてください。

「○○くん、大切なお話があるからここに座ってくれる?」と
にこやかに向かい合います。
そして、気がかりなことを伝え、どうしたら良いかを
二人で考えてください。

このときに、「こうしなさい」と命令しないことです。
「どうしたら良いと思う?」と尋ねて、本人に答えさせます。
そして、同意がとれたら、それでは今からはそのようにしようと、
前向きに清々しく話を打ち切ることです。

無論、いちどで改善するとは限りませんから、ここは気長に
構える必要があります。

ドナルド・スーパという心理学者による発達理論では、
子どもは15歳くらいまでは成長段階にいると言われています。
6歳はまだまだ未熟な時期で、自分が何者であるか、
自己発見の途中です。

よって、うさぎさんの息子さんの現状は妥当な成長過程とも
言えるわけです。
ですので、もう少しおおらかな気持ちで見守ってみましょう。

子どもが成長して、時間にルーズであることで友人との調和が
とれないというような辛い体験をし、そこではじめて変化が
起きることも十分に考えられるのです。

好きな女性が出来て、時間や約束にルーズであることが原因で
別れるような体験をもって初めて変化を起こすこともあるかも
しれません。

その子なりの学びのプロセスを信じることです。

尚、子どものだらしなさが障害によることもあります。
自閉症や多動性などの発達障害によってそのような状況が
おこることも考えられます。

性格上「のんびりしている」というような粋を極端に超え、
パニックを起こすことが頻繁であるならば、そういったことも
可能性として考慮し、一度専門家を訪ねることもおすすめです。

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【Q】娘が保健室登校になりました

小中学生時代に成績も良くリーダー的な存在だった娘が、
念願の高校に入って2学期頃から保健室登校になり、
最近では不登校になってしまいました。

原因は、些細な友達関係や小さい中学校から大きな高校
へ入りプレッシャーを感じている事の様に思います。

学校の先生方も色々気にかけて対応してくれていますが、
本人は勉強もあまりしなくなり、学校にも行かずの状態です。
学校に行くように促したり、じっとしていないて
何かを始める様に言うのですが聞く耳をもちません。

学校の先生は
【家では本人が寛げる環境と、必要な時の手助けを】
と言われているのですが、何かを言わずにいられません。

子供にどう対応してよいのか、アドバイスをお願い致します。

【40代 主婦 あみまー様】

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FROM 川畑のぶこ

不登校の原因は様々ですが、あみまーさんの娘さんの場合、
きっと色々なことを頑張って背負い込みすぎて、
限界が来たのかもしれませんね。

成績も良く、リーダーシップもある優等生だった娘さん。
きっかけが何であれ、もうこれ以上頑張れないと、
張りつめた糸がプツンと切れたのでしょう。

お母さんが何か言わずにいられない気持ちは十分理解します。
ですので、何も言うなとは言いません。

ただし、言う言葉は変えてみてください。
「もう頑張らなくていいよ。」と。
「頑張ろうが頑張るまいが、
 あなたは私にとって大切な存在だよ。」と。

「いまは休むことが仕事だから、
 ゆっくり存分に休みなさい。」と。
「なんにもしなくていいよ。」と。

信頼してください、
彼女はその気になれば頑張って優等生でいることができます。
そのような能力はあるのです。

但し、それが彼女の幸せに結びつくとは限りません。
いま、娘さんは
頑張りが報われない=自分が得たいものをもたらさない
ことに落胆しているのではないでしょうか。

もしそうであれば、さらに頑張ることを促すのは的外れな
サポートとなりますし、状況を悪化させることもあります。

無理をしない自分でも、愛する者たちが自分を受け入れて
くれることがわかれば、そして娘さん本人が頑張らない自分
を受け入れることができるようになれば、
癒しは促進されることでしょう。

今は学校とのコミュニケーションを密にとりつつも、
彼女は必要なプロセスの中にいて、彼女なりのペースやタイミング
で前進することを信頼して見守ってあげてください。

娘さんがこの世に生まれてきてくれた日を覚えていますか?

なんにも出来なくても、彼女が生まれてきてくれたこと、
ただそのことが祝福だったはず。
そんな気持ちをぜひ思い出してみてください。

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Young beautiful woman in poppy flowers

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【Q】母に会いたくない…

突然、母に会うのが苦しくなりました。

私は、ずっと、母親から、愛されて、
幸せだと思っていました。

ただ、いつからかわからないのですが、
母親に、違和感を感じるようになりました。

40代前半に、母親に会う前日に、
初めての、なんとも言えない苦しさに襲われ、
体調不良と言って短時間で帰りました。

たまたま、通院していた病院の先生に
なぜか、この話をしてしまい、
相談にのっていただきました。

すると、一気に限界がきたのか、
あふれ出したのか、情緒不安定になり、
家族に暴言を吐いたり、集中力がなくなったり・・・
など、家族に迷惑をかけました。

しかし、見守ってもらえ、今は、
自分の生活は、ほとんど、大丈夫になりました。

しかし、実家の母親とは、それ以来、
距離をとったままです。
電話の声だけで、自分が正常心を失ってしまいます。
会うのが、話すのが、とても怖く、ずっと逃げています。

でも、どこかで、親不孝のまま、終わってしまっていいのか
とも思いますが、どうしても、1歩が踏み出せません。
とにかく、怖いのです。

こんな気持ちで、ずっと、ぐらぐらしています。
どうしたいのか、どう整理したいのか、わかりません。

【40代 女性 匿名希望様】

―――――――――――――――――
FROM 川畑のぶこ

40代はホルモンの大きな変化などもあり、
身体的にも精神的にも不安定になりやすい時期です。

怒りやすい、イライラする、憂鬱になったりくよくよ
したりするといった症状は更年期障害の可能性もあり、
婦人科など受診し、適切な治療を行うことで、
改善するケースも多くあります。

辛いようでしたら、一度受診されることをお勧めします。

このような変化の時期は、今まではなんとかがんばって
抱え込んでこれたものが、抱えきれなくなり、
一気にせきを切ったように溢れ出てしまうこともあるでしょう。

匿名さんも、母娘の関係に関して、これまで表面上
うまくやってきてはいたけれど、心の奥底の微細なレベル
で感じていた何か、抑圧してきた何かが、
この機に浮上してきたのかもしれませんね。

親とある程度距離を取ることを「親不孝」と思う人も多い
ですが、必ずしもそうではありません。
適度な距離感があった方が親子関係含め、人間関係や
社会生活が円滑にいくこともあるのです。

これまで親子が(物理面のみならず精神面も含めて)
近すぎた場合には、違和感があって当然で、
特に青年期に反抗期がなかったような
いわゆる「いい子」などは、30-40代になって、
無骨な親離れをするケースも少なくありません。

たとえそれが少々いびつなかたちで現れたとしても、
必要なプロセスが起きているということを
信頼してみてください。

私たちにはみな巣立ちが必要です。
物理的にだけではなく、精神的な巣立ちが必要です。

今この時期は、遅い巣立ちの時期かもしれないと受け止めて、
あまりご自身を責めることなく、周囲のサポートに感謝
しながら前進されてみてはいかがでしょうか。

自分自身に優しくなることが、結果的にお母様や周囲に
対しても優しさをもって接することに繋がることと思います。

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Purple Lavender and Yellow Flowers

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【Q】非協力的な夫に限界です

夫・娘二人の四人家族です。
娘たちはそれぞれ精神疾患を抱えています。

夫は子育ては全て私任せで
不登校になったときも、学校はおろか、
カウンセリングに一緒に行ったこともありません。

自分の親のためなら会社を休んでも、
私が大怪我をしたときも、娘たちが大変だったときも、
一回も会社を休みませんでした。

今も、病院に同行するのも家族に会に行くのも
病気の勉強会に行くのも私だけです。

何の話だったのか聞きもしません。
むしろ聞きたくないと言われました。
自分は自分で勉強しているそうです。

一緒にいても孤独感しか感じません。
いっそのこと何もかも投げ出したくなります。

最近は、昔に言われた嫌なことを次から次に思い出し、
怒りで爆発することもしばしばです。

娘たちの病気のために悪いことは分かっているのですが、
夫を許せないと思う気持ちが続きます。
我ながらしつこいなと思います。

夫は私より忍耐強く子どもには接しています。
それは以前より変わってきたと思います。

夫が変わるよう働きかけるのにはもう疲れました。
私が変わるしかないのでしょうか・・・。

でもどうすればよいでしょうか?

川畑先生 よろしくお願い致します。

【60代 パート 匿名希望】

―――――――――――――――――
FROM 川畑のぶこ

【A】結婚観の摺合せのないまま結婚し、
その後数十年共に暮らす。

その間お互いに、あるいは片方がずっと忍耐を続け、
ある時点でその忍耐も限界に達してすべてを投げ出し
たくなるというのは珍しいケースではありません。

とくに、大きな病気や怪我、また事件や事故などの、
人生でも比較的大きな出来事において、
このような問題は浮き彫りになりやすいですね。

このようなときに、夫婦が直面することを避けること
なく、意を決してフォーマルな話し合いの場を持ったり、
夫婦カウンセリングをするなどして、価値観の摺合せ
をしてみると、それはお互いの勘違いや理解不足で
起こっていると気づくことも多いものです。

妻の思い通りのかたちで、夫は家族のことを理解したり
協力したりしていないにせよ、
夫なりに(時として妻の好まない形で)家族のことを
理解していたり、協力していたりすることがあります。

それでも、「彼なりに思いはあったんだ」ということ
が確認できると、安心感につながるものです。

男性は女性に比べ、問題を解決するときに、
人に頼らずに自分自身で解決に挑むという人が多く、
相手が問題を抱えているときにも、自分がして欲しいように、
すなわち、自己解決するのに任せる、という姿勢をもつ人
が多いものです。

それはある種、尊重の姿勢でもあるのです。

一方、女性は率先して周囲と相談したり助け合ったり
しながら問題解決することを好む人が多く、
相手にとってもそれが良いと思っていることが多いため、
相手の「任せている」姿勢を「放棄」ととらえてしまう
ことがあります。

それぞれの問題解決のパターンや、コミュニケーション
スタイルの好みを把握しておくことは、
すれ違いを減らしたり無くしたりするために大切な
プロセスとなってきます。

まずは、頭にきた時の流れからではなく、普段の冷静な
とき、またできれば比較的互いの機嫌が良い時に
フォーマルな話し合いの時間を設定することをおすすめします。

できれば、話し合いの時間もあまり長すぎず、
20-30分の時間で設定し、話し合いの要点をまとめておく
ことをおすすめします。

もちろん、本当に相手が家族関係や夫婦関係を放棄している
場合もあるでしょうし、そうであれば、見過せる問題では
ありませんので、夫婦関係を継続するのか否かを含めて
検討していくことが大切になってくるかと思います。

相手が「いかなる状況下においても」話し合い自体をしたく
ない、という姿勢を決めているときは、夫婦関係そのもの
について考え直す機会でもあるかもしれません。

ただし、まずは、自分自身のエネルギーを整えたうえで、
機嫌よく話し合いの提案や、話し合いそのものをすること
を心掛けてみてください。

自分のエネルギーを高めるためのポイントとしては、
夫と別居や離婚となったなら、
どのように自分自身を満たしていけるか?
という問いに対する答えを、今日から始めることです。

夫が居ても居なくても、自分自身のニーズを満たせることが
わかると、問題解決も楽になってくるはずです。
中には忍耐や無理をやめて、自分を満たす生き方をしはじめたら、
離婚する必要すら無くなったというケースも多々あります。

相手そのものの問題ではなく、相手に対する期待や依存心が
強いことがストレスの原因のこともあるのです。

まずは、相手が思い通りになることで満たされるという姿勢
を手放し、相手がどうであれ、自分を満たすための時間や場
を出来る限り確保することから始めてみてください。

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【Q】反抗期の息子に困っています

中1の息子をもつ母親です。
最近、息子がカードゲームやパズドラにはまり、
勉強をしないことにいつもイライラしてしまいます。

やることをやってるのなら、ゲームも息抜きにいいとは
思いますが、やってると言いながら全く行動が伴わず、
言い訳ばかりです。

反抗期突入で、そっと見守る位がいいことは
充分頭ではわかっているのですが、
どうしても息子のやることなすことが気になり、
ついつい口出ししてしまい、いい合いになってしまいます。

どうすれば、息子と良い関係が築けるでしょうか?

【40代 サービス業 はぴはぴ様】

―――――――――――――――――
【A】FROM 川畑のぶこ

勉強もせずにゲームばかりしている息子にイライラする。
はぴはぴさんのお悩みは
ティーンエイジャーの子を持つ母ならではですし、
多くの人々の共感を呼ぶのではないでしょうか。

まず、それがゲームであれスポーツであれ、
遊びに関しては、息抜きには良いという考え方がある一方で、
遊びで充電されたからこそ勉強や仕事など取り組むべきことに
集中できるという考え方もあります。

パーソナリティーによっては、やることをやってからでないと
遊ぶのが気持ち悪い人もいれば、遊んでからやるべきことに
取り組むことで効率よくなる人もいるのです。

過去に私がカウンセリングした10代の子どもと親のケースには、
「塾や家庭教師をつけてびっちり勉強の時間をとっているのに
なぜなのか」と、学年で最下位に近い子どもの学業成績を嘆く
親のものがありました。

一向に成績は上がらないどころか、集中力がなく、
じっとしていられないと言います。

確かに、カウンセリングの最中も、その子は
診察室をあちこち見まわし、手に届くものを片っぱしから
触りながら、ソワソワしています。

母親抜きでカウンセリングをすると、
「週末くらいは思いっきり遊びたい」と吐露しました。
聞くと、1週間のうち6日間、塾やら家庭教師やらが
入っているそうです。

母親に勉強の時間を減らすようにすすめると、青ざめて抵抗
しました。そんなことをしたらもっと学力が低下すると。

ところが、これまでの状況が機能していないのも、
これ以上勉強の時間を増やせないのも承知です。
泣く泣く、週に2回の家庭教師以外は、特に勉強を強要せず、
好きに遊ばせるようにしました。

するとどうでしょう、子どもはあれよあれよという間に、
学年でトップ10に入る成績になったのです。

勉強と遊びのバランスに関しては、まず子どもの
パーソナリティーを見極めて関わり合うということを
大切にされてみてはいかがでしょうか。

また、十代に反抗期が訪れるのは至極健全なことで、
彼が大人になるために必要なプロセスです。

良い関係とは決して波風の立たない関係のことではないのです。
たとえ波風が立つことがあったとしても、深いところで
信頼関係があり繋がっているからこそ、起こっているものも
あります。それは良い関係です。

十代で親に従順な息子という方がよほど不健全で、
将来が心配です。

よって、起こる必要のあることが起こっていると
抵抗せず受け容れてみる姿勢は肝要でしょう。

ガミガミ言うことが機能するなら良いですが、
恐らくNOではないでしょうか。

親が「ガミガミ言わなければやらない」という姿勢を貫くのなら、
子どもは「ガミガミ言われるまでやる」という姿勢を貫くでしょう。

「見守るしかないと分かっているとのことですが、
どうか、見守るのではなく「子離れする」ことを意識されて
みてください。

子どもの健全な巣立ちを促すのに、親があえて子どもから
離れるのです。

言いたい気持ちはあっても、あえて口を出さない。
そのためには、執着を捨てる心構えが必要となるかと思います。

息子さんは、はぴはぴさんの思い通りの人生を送らないかも
しれません。それでも、子どもなりに人生を切り開いていく
ということを信じてみてください。

失敗をするかもしれませんが、そこから身をもって何かを学ぶ
かもしれません。

親は子どもから失敗する権利を奪ってはいけないのです。
勉強をしなかった結末をきちんと自分で体験させ、
責任をとらせるのです。

取り返しがつかないことになる訳ではないでしょう。

思春期以降の子どもの親に出来ることは、子どもが今後
どんなに失敗をしても、どんなに人生の苦難に直面しようとも、
それを深い愛情で受け容れ包み込む存在でいるということ
ではないでしょうか。

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flowering tree lilac as symbol spring awakening nature

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【Q】どうやって生きていこう…

どうやって生きていきたいかが、わかりません。

私は28歳の独身です。
誰もが通る道だと思いますが、これからどのように
生きていきたいのかに悩んでいます。

20代の前半までは声優に憧れていました。
声優の学校を探し体験入学もしてみて
入るつもりでいました。

しかし、なかなか仕事の休みが取れず、
仕事を変えてみました。

しかし、また、希望休日が取れなかった、
お給料も下がったので行けないでいました。

そんな悩みに付け込まれて、マルチ商法に誘われました。
借金を作る前に辞められましたが、貯金はなくなりました。

20代も後半になり、周りはどんどん家庭を築いていくので
結婚願望が芽生え、夢は諦めました。

すると、なんで今の医療事務の仕事をしているのか
わからなくなりました。

自分がどうやっていきていきたいのかという答えは、
どうしたら見つけていけるのでしょうか?

【28歳 女性 まるこ様】

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FROM 川畑のぶこ

人生の目的は幸福を体験すること。

これは私の師である、
カール・サイモントンの言葉です。

長い人生の道のりで、私たちは時として
方向性を見失うことがあります。

そのような時に、道しるべとなるのが
喜びセンサーです。

「いったい私は何に喜びや深い充足感を得ること
ができるのか」ということに向かい合い、
取り組むということです。

さて、いったいまるこさんは日常生活の中で、
どのような時に喜びや幸せを感じるでしょうか?

声優になれれば人生は開けたはず、
休みさえあればその道を歩めたはず、
お金さえあれば時間がとれたはず、

みんなのように結婚して家庭さえ築ければ
幸せになれるはず。

でも、それをしたら夢をあきらめなければいけない…

まるこさんの幸せに対する姿勢には
ある一定のパターンがあることにお気づきでしょうか?

そのパターンとは、
「幸せは『何か』が手に入れば得られる」
というものです。

憧れの職業を手に入れば、
時間が手に入れば、
お金が手に入れば、
結婚ができれば、
家庭が持てれば、、、etc.

外的な条件が整ったなら、自分は満たされる。
あるいは、幸せは、それらの『何か』が足りないから
得られない、というものです。

幸せは外的な条件に依存するというものですね。

さて、それでは本当にそれらが得られたのなら、
幸せな人生は訪れるでしょうか?
それは明らかに事実でしょうか?

経験上、このような思考のクセがある人には
たとえ、外的な条件が整ったとしても、
一時的な達成感や充足感は得られるかもしれませんが、
それらが長く続くことはありません。

すぐにその環境の中に「何か」足りないものを見つけ出す
という傾向があるように思います。

その他の「何か」さえあれば幸せになるはずなのに。
と、持っているものや、やっていることは
以前と変わったように見えても、それらとの関わり方、
すなわち、あり方が変わっていないのです。

逆に幸せに人生を切り開いている人の特徴というのは、
どんな条件の下にいても、
その中に満ち足りる要素を見つけ出し、
それを堪能し、讃える力を備えています。

何をもつかとか何をするか(DOING)ではなく、
どのようにそれらと関わるか(BEING)の部分を
大切にしているのですね。

決して自分の思い通りではないけれど、
人生に無駄なものはなく、
どのような場からも、何かを学ぶことができ、
それを次のステップに生かすことができるという姿勢で
ものごとと向かい合う姿勢です。

まるこさんにはぜひ、今身の回りに起こっていることで、
ありがたいと思えることや喜ばしいことに目を向けること
を意識する習慣を身につけていただきたいと思います。

また、条件が手に入るという結果に幸せを求めすぎず、
それを目標にしつつも、純粋に心がときめくからという
理由で物事のプロセス自体を楽しむことを
意識してみてください。

喜びは喜びを生み出すことにも気づかれることでしょう。

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【Q】潔癖性の人の心理とは?

まわりで潔癖症だったり、掃除の妥協が一切できず
毎日しんどいと言っている方がいます。

片づけをせず物を持ちすぎることが
断捨離ではよくとりあげられていますが、
こちらのケースはどんな心理状態なのでしょうか?

【はなまる様 40代 主婦】

―――――――――――――――――
【A】FROM 川畑のぶこ

「モノを持ちすぎる」ことを断捨離は問題視していますが、
どの文節を強調するかで、意味合いが全く逆になってきますね。

「持つ」ことを問題視しているのか、
「すぎる」ことを問題視しているのか。

断捨離は、「過剰を取り除く」というのが基本コンセプト。
「全てを取り除く」と勘違いしている例が散見しますが、
これは誤った解釈です。

過ぎたるは及ばざるがごとし
持ち過ぎも、持たな過ぎも問題を起こします。

溢れすぎて困っているのなら減らしましょう。
足りなくて困っているのなら増やしましょう。
これは調和的人生を送る上での基本姿勢でしょう。

モノに関しては、現代は溢れかえって困っている人が多い
ので、減らすことの重要性が説かれているわけです。

さて、潔癖症の心理状態に関しては、それが健全なのか
病的なのかということがポイントとなると思います。

単純には、そのことでその人が困っているか困っていないか
ということに二分されます。

健全なケースは単なる綺麗好きです。
丁寧に片づけをしたり掃除をしたりする。
また、几帳面で、ものごとを細やかにきちんと行う
という人です。

これ自体は全く問題の無いことで、その人の
パーソナリティーです。「したい」からやっていることで
あって、このことで日常生活に支障が出ることはありません。
むしろ、周囲から好感を抱かれることも多いでしょう。

では、病的なものはどのようなものかというと、
そのことで日常生活に支障が出てくるものです。
また、好きだからそうしているのではなく、不安や恐怖から
それらを回避しようとして行動が駆り立てられます。

ばい菌などで汚れるから、他人を自分の部屋に入れないようにする、
そのことで健全な人間関係が損なわれてしまうケースとか、

他に優先順位が高いことがあるのに、清潔にするために
(たとえば何度も手を洗うなど)時間がかかってしまって
他の大切なことも後回しになってしまうとかといった状態です。

「したい」わけではないのに
(むしろこんなこと「したくない」のに)
「せねば」と思っている状態ですね。

専門的には潔癖症とはいわず、「強迫性障害」というものが
病的な潔癖症の人に使われる診断名となるかと思います。

清潔にしようとすることにとらわれてしまい
わかっちゃいるのにやめられないと、本人も疲れを感じています。

強迫的に清潔にするのとは反対に、強迫的に溜め込んでしまう人
もいます。

人からみれば全く役に立たないモノであったり、価値が無いモノ
に固執して、それらを大量に集めて捨てることが出来ないのです。
部屋がガラクタで埋め尽くされ、そのことで苦痛を感じたり、
周囲との関係に害が及びます。

「とらわれている」ことで苦しみがあることに、両者に変わりは
なく、根は一緒です。

このような病的な状態に陥ってしまった場合には、
「観念」を捨てることが大切になってきます。
「ねば」とか「べき」とかという思いにとらわれてしまっている
のなら、ひと呼吸おき、「ま、そうでなくても人生は機能する」
とゆとりをもって構えてみることです。

実際に、過去を振り返ってみると、不潔であったが故に人生が
損なわれたことよりも、清潔にこだわりすぎたから人生を損な
っていることが多いことを確認してみます。

溜め込んで困っている人なら、それらが無くて困ったことよりも
溢れて困っていることが多いことをきちんと確認します。

「こだわり」や「とらわれ」を捨てる練習をしてみてください。
実際にそれらにこだわらずとも、大丈夫だったという
体験を重ねていくことは勇気に繋がると思います。

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【Q】夫ががんになりました

心の持ち方について質問です。

私は小さな事でくよくよするタイプです。
そして全ての原因は自分ができが悪いから
と思って生きてきました。

こんな私でも2度の結婚を経験し、
現在娘2人の母親で去年孫まで授かりました。
(上の娘は前の夫との子)

現在の夫とは20年連れ添ってます。
20年もの間、子育てや姑問題、
夫婦の問題に悩みはつきませんでした。

本当に毎日いっぱいいっぱいで楽しむ事も知らず
自分の気持ちを何処に持って行けばいいか
わかりませんでした。

そんな私の環境が変わりはじめたのは
断捨離を実践しはじめてからです。
(本当の意味もわからず、
何とか今の状況を変えたくて捨てまくりました)

一番驚いたのが、
元気な姑が娘の所へ勝手に出て行った事です。

主人は男1人で長い間母親と2人で暮らしており、
嫁姑のトラブルがあって別居を頼んでも
それだけは無理と聞き入れてくれなかったのに…。
私の中で絶対ありえない事だったんです。

前置きが長くなりましたが、
最初にお伝えした心の持ち方を教え頂きたいのは
2つ目の大きな出来事です。

それは夫に癌が見つかり、すでに手の施しようがない
と言う現実を突き付けられています。

余命数週間、後は本人のやりたい事をやらせて
あげて下さいと言われてます。
そう言われた時も私は自分をせめました。

もっとこうしてあげてたらとか
気遣ってあげてたらとか後悔ばかりです。

ずっと主人についててあげたいと思う反面、
何で私ばかりと言う気持ちが湧いてきます。

実際問題、家で泣いてばかり居られず仕事に行きます。

周りは主人の事を気にかけて下さり
私によく見てあげて支えてあげてといいます。
つらいのは主人だからと。

私だって辛い。でも、病気じゃないねんから
辛抱しないといけないと頭ではわかっていても
心がザラザワします。

自分の気持ちは自分で建て直さないといけないと
カラ元気出すのも疲れてしまいました。

病気の夫をかかえる妻の心の持ち方を教えてください。
こうしている間にも夫は死に近づいています。

どうか教えてください
宜しくお願いします。

【くぅちゃんママ様 40代女性】

―――――――――――――――――
【A】FROM 川畑のぶこ

一難去ってまた一難
まこと、私たちの人生には絶え間なく
課題が押し寄せてきますね。

くぅちゃんママさんも、これまでにたくさんの課題を
乗り越え、器を広げていらっしゃることが伺えます。

断捨離をされて、嫁姑問題がひと段落したかと思いきや、
ご主人の病気と余命宣告。あらたな大きな課題と
向かい合っていらっしゃるのですね。

大切な家族の重い病気や死と向かい合うときに、
どのような心持ちで接すればよいかと言うことに
関しては、おそらく周囲の人々は
ご主人を何より優先してと言うことでしょう。

もちろん、目の前に死を控え、物理的にも精神的にも
周囲からのサポートを必要とする相手に対しては、
自分の感情や気持ちはいったん横においておいて、
ケアに専念する必要がある状況も多々発生することと
思います。

ただし、手足は動いていても、心の中では
「自分も患者と一緒なのだ」ということを覚えておいて、
自分自身へのいたわりの気持ちを大切にしてあげてください。

患者の家族は「第2の患者」と言われます。

自分だって、辛い。
それは当然だ。
悲しんでいいし、落ち込んでよい。

周囲はどうであれ、自分だけは、素直な自分を受け入れ、
慈しんであげてください。

それをシェアできる人が周囲にいるのなら、
どんどんそうしてください。

患者さんにサポーターが必要なように、
サポーターにもサポーターは必要なのです。

苦しい気持ちを素直に認めたり、相手に受け取って
もらったりすると、逆に、心の負荷が軽くなり、
本来するべきことに淡々と向かい合うエネルギーも
出てくることも多いのです。

「しっかりしなきゃ」と苦しみや悲しみに抵抗をしていると、
結局その苦しみが続いてしまうことも少なくありません。
ご自身の中の苦しみを認め、優しく包み込んであげてください。

それと同時に、死生観についても少し振り返ってみることを
おすすめします。

くうちゃんママさんは、死に対してどのような信念を
お持ちでしょうか?

仏教では、人間をもっとも苦しめるものが執着であり、
私たちが最も執着するのは、モノでも、健康でも命でもなく、
「考え方」だと言われています。

実際に残りのいのちが数週間なのか数年なのか、
はたまた数十年なのかは誰にもわかりません。

ところが、いずれ私たちの全てに、平等に死は訪れます。

その死に対して、どのような考え方を持っているかは、
私たちの日々の質や、人生の質、そして大切な人との
関わり合いに大きな影響を与えます。

死んだら全ての終わりなのか、それとも私たちの存在の
本質は死後もまた違ったかたちで存続し、愛する者たちと
関わりつづけるのか…

死とは苦しみとともに闇に葬られることなのか、
それとも安らぎとともに光の中に導かれることなのか。

死とは人々から忘れ去られることなのか、
それとも人々の心の中に残ることなのか。

実際には死んでみないことには分からないかもしれませんが、
私たちは物証できないことに関してはなおさら、
信じたいことを信じる理由があり、その権利もあります。

無論、どんなに健全な死生観を育んでいても、
死の悲しみや寂しさを完全に取り除くことはできないでしょうし、
そもそもその必要も無いでしょう。

それでも、健全な死生観を育むことによって、
私たちはよりしなやかに困難を乗り越える勇気と希望を
持つことができます。

ある患者さんが死の床でこのような言葉を残しました。
「先生、私の生命の芽は大きくならないのですが、
希望の芽はどんどん大きくなるのです」と。
そして「死後もその芽は成長するのがわかるのです。」と。

私たちはどのような状況下においても
希望を持つことが可能なのです。

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