Female,Making,Symbol,For,Loving,The,Season

Q.私の家族は、姉が幼い頃から精神疾患で、
父は単身赴任でギャンブル依存症、
母は姉の介護をしています。

父は助けてくれず、父と母は別居中で、
経済的なことからなかなか離婚に踏み込めない状況です。

姉は昼夜逆転で夜しか活動せず、
母を夜中に起こしたり、叫んだり、暴れたりもします。

私はそれが耐え切れず、今祖父母の家にいるのですが、
どんどん痩せ細って、足も悪くなる母を見ていると、
私が見殺しにしているのかという気持ちになり、
なんとかして母を助けてあげたいのですが、

母に「自分を大事にして」というと
「自分を大事にできる環境じゃないのにどうやってするの」
と怒られます。

せめて母の健康面も気になるので、
物で溢れる家の断捨離を手伝ってあげたいのですが、
心配だから手伝うと言っても、
「精神的に疲れてこれ以上できない、一人でやる…」
と言っており、

私自身も毎日苦しそうな母を見ているのが辛く、
家に行くと物の圧迫感でイライラするのもあって
喧嘩腰になってしまい、
どうしてあげるのがベストなのかわかりません。

私も母の悩みを抱えすぎなのかなとも思うのですが…。

私が経済的にもっと稼げる状況にあればいいのですが、
私も心療内科に通い治療をしつつなので
出来ない自分を責めそうになります。

【ひまわり・20代・女性・学生】

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A:FROM 川畑のぶこ

ひまわりさんの、お母様への思いやりが感じられます。

そして、ひまわりさんご自身も、大変寂しい思いをされながら、
ここまで一生懸命やってこられているのではないかと拝察します。

患者さんのご家族は第二の患者とも言われます。

お姉さんやお父さんの問題から派生した、
お母さんやひまわりさんの苦悩を思うと、
お二人もまた少なからず
ケアが必要とされる立場にいらっしゃることと思います。

ひまわりさんがお母さんに思いやりをかけるように、
ぜひご自身にも思いやりをかけることを常に忘れないでください。

お母さんのケアに関しては、
物理的に部屋の断捨離を手伝うこともさながら、
まずは大変な状況をそのまま受け止めてあげることから
始めてみることをおすすめします。

部屋が散らかったり汚れたりしていれば、
手を出したくなるし、片づけないことを
批判したくなる気持ちは理解できます。

それらはすべて愛から来ている振る舞いなのですよね。

ただ、お母さんには、家族が断捨離を促す働きかけを
愛ではなく否定として受け止められているのかもしれません。

お姉さんやお父さんのことで、すでに消耗していて、
ダメな自分(母や妻として)という思いがあるならばなおのこと、
お母さんに必要なものは、「正しさ」ではなく
「共感や理解」かもしれません。

お母さんは、片づけるべきなのにできないダメな人なのではなく、
能力はあっても、そのエネルギーが枯渇していて
キャパオーバーなのだということを受け入れてあげてください。

『こんな状況であれば、片づけるエネルギーが枯渇して当然だよね。
お母さん、本当によくやっているね。
(片づけを含めて)無理しなくていいよ。』
というサポーティブな姿勢から、

『何かできることがあったら、いつでも何でも私に言ってね。』
と寄り添う姿勢は、否定から自分を防衛しようと
頑なに閉ざしているお母さんの心に光を注ぎ、
枯渇したエネルギーを充電してくれることでしょう。

そして、徐々に心を開いてくれるかもしれません。

私と母との断捨離について、参考になるかもしれないので、
ここでひまわりさんにシェアさせていただきますね。

私の母も、私と同じで、もともと溜め込み性でした。

生まれながらのダンシャリアンである父や妹が、
不要だから捨てようと庭に出しておいた家具やモノは、
翌日にはすべて母の手によって家の中に戻されるという家でした。

ところが、溜め込み共同体の長女の私が断捨離を始めると、
母も興味は示すものの、警戒もしはじめました。

そのうちダンシャリアンに寝帰った娘が、
「お母さん、あなたもやりなさい」と強要してくるのではと、
身構えていたのだと思います。

私はそんな母の姿勢を感じていましたし、
自分も母の立場だったので気持ちもわかります。

母が捨てられない理由(モノが無くて苦労したことや、
そもそも親からモノを捨ててはいけないと繰り返し教育されて
いるなど)も理解しているつもりだったので、

母自身が断捨離に取り組むことを期待していませんでしたし、
母が旅立ってから私が捨てればよいだろうと、
手放していた部分もあります。

私が努めていたのは、断捨離をするように促すことではなく、
いかに断捨離が私の人生を楽に豊かにしてくれたか、
というシェアすることのみでした。

最後に「なので、お母さんもやったらいいよ」はNGワード、
意図的に言わないように気をつけていました。

かつての私がそうであったように、
母の心理的な防衛機制が働くのを熟知していたからです。

私のシェアのあとには母からは必ず
「でも、〇〇で捨てられないのよね」と
捨てられない理由がいっぱい私に告げられました。

私はひたすらそれを受け取り、
「当然だよね。」
「無理に捨てなくていいよ。」
「それでも生きていけるから、大丈夫お母さん。」
と、捨てないことをむしろ全肯定していました。

ただし、「私は、大変だけど楽になるから捨てるけど、
 私はわたし、お母さんはお母さんだからね。」
という姿勢を貫きました。

母を懐柔する意図ではなく、
真にそれが正しい姿勢だと信じていましたので。

このようなやりとりを重ねていくうちに、
きっと母は『娘は理解してくれた。
私はわたしでOK』と受け止めたのだと思います。

私が主催するやましたひでこさんの
「断捨離セミナーに出る」と自ら申し出たのです。

これにはおったまげました。

そこからは、行きつ戻りつしながらも
母なりのペースで断捨離が始まりました。

そして、「私も手伝おうか?」のオファーに快く応じるようになり、
一気に断捨離が加速しました。

今も実家はすっきりしています。

こんなケースもあるので、
ひまわりさんもぜひ参考にしていただければと思います。

そして、最後に、お母さんはひまわりさんに対しても、
もっと愛をもって接したいのに、
そのゆとりがなくて苦しんでいるかもしれません。

そのこともどうぞ理解してあげてください。

愛がないのではなく、それを健全に表現するゆとりがないだけです。

ひまわりさんは十分愛に値するということを思い出してください。

何かをしてあげなければ価値がないわけではなく、
困難の中、祖父母のところでご自身のケアをきちんとされ、
人生をひまわりさんなりに懸命に切り開いている、
そのことだけでもすばらしい親孝行なのです。

そのことをご自身で認めてあげてください。

そして、ひまわりさんの充電されたエネルギーで、
ご家族をあたたかく包み込んでください。

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