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Q:はじめまして。いつも興味深く拝読しています。
今回ご相談したいのは「癌患者への声掛け」です。

私の周りには何人も癌を患っている方がいます。
私の母も若くに癌で亡くなりました。
私より若い友人も癌で亡くなりました。

今も闘病中の友人、知人が数人おります。

お見舞いにも行きますし、メールなどで
治療の苦しさをお聞きすることもあります。

いつも、なんと声をかけていいものか・・と悩みます。
ただ「そうなんだ」「辛いね」と返答するばかりです。

一緒に落ち込んでもいけないと思い、
なるべく聞き役として静かにと思ってますが
時には一緒に泣いてしまう事もあります。

本当は何か笑えることでも言えたらいいいのか?
気分転換として全然関係ない話題を
明るく話した方が良いのか?

「私、癌になったの」 そう告白された時も、
「そうなんだ・・」と絶句してしまい言葉が出てきません。

その方のショックが私にわかるわけもなく、共感できるわけもなく・・・
どう受け止めたら、打ち明けてくれた方の心が
少しでも落ち着くのか・・毎回悩みます。

何かアドバイスをいただけたらと思います。
よろしくお願いいたします。

【さくらこ・50代・パート】

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A:FROM 川畑のぶこ

さくらこさんの相手への思いやりが伝わって来るご相談内容です。

いまの時代、2人に1人が一生に一度は
がんにかかると言われている時代です。

ですので、家族、友人、ご近所、隣にいる人をみれば、
相手か自分かのどちらかが一度はがんを経験するという確率ですね。

では、2人に1人ががんで死ぬのかというと、そうではありません。

がんの死亡率は約30%で、
がんに罹っても、5人のうち2人はがんでは亡くなりません。

私たちは、がん=死ととらえがちで、それ故に惨めな人ととらえがちです。

相手を弱者としてみてしまうと、
どう接していいのか、とまどいが出てしまうでしょう。

ここで、受け止め方を変えて、
相手を「困難に向き合う勇者」として受け止めてみてください。

そのことで、相手に対してリスペクトできるようになるでしょう。

かといって、前向きに励ますことばかりが
相手の癒しのプロセスに必要なこととは限りません。

さくらこさんがされてきているように、相手に共感し、
ときには一緒に涙することだって、相手の癒しを促進するのです。

一人ではないという感覚はとても大切です。
また、「前向き」とはネガティブなことから目を背けることや、
底抜けに明るいことを言うことではありません。

真の前向きとは、痛みや悲しみを受け入れ、
そのような困難の中にも意味を見出し、
学び、成長の機会とする姿勢を育むことでしょう。

そのような意味でも、相手をリスペクトし、
思いやりの眼差しで見守ることも立派なサポートです。

何かを「する」ことがサポートになることもありますが、
どのように「ある」かも大きなサポートです。

さくらこさんが病気や死に対して
リラックスして向き合うことができていれば、
そのような困難に直面している相手にも
リラックスして接することができることと思います。

そのような意味で、さくらこさんの人生観や
死生観が問われることになるのかもしれません。

死んだら終わりでしょうか?
それともこれまでとは異なるかたちで存在するのでしょうか。

ぜひこれを機にご自身の死生観を
振り返ったり育んだりしてみてください。

もしさくらこさんが、より具体的に相手のニーズを明確にして
そのニーズを満たすようなサポートをしたいのなら、
相手に「何かできることはあるか」と頻繁に尋ねるとよいと思います。

中には「ただこうやって話を聞いてくれるだけで十分」
という人もいることに気づくでしょう。

もちろん、それ以外のことでも、
さくらこさんにできることであれば力になれば良いですし、
できないことは他の人にパスすれば良いでしょう。

すべてを抱え込む必要はありませんし、
サポートの話は広がれば広がるほど良いということも覚えておいてください。

最後に、相手には、理想通りの人生を送るとは限らないけれども、
都度学びを得ながら、その人の人生を切り開く力が備わっていることも
信頼してみてください。
            
  

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毎週月曜の「ココロの学校」メルマガで、
川畑のぶこがお答えします。

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