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Q:息子の反抗期について悩んでいます。
   
川畑先生、こんにちわ。

皆さんの悩みへの回答を読み、
自分にも当てはまる部分、参考にさせていただいております。

我が家の14歳の息子のことで相談させていただきます。

アメリカ人と結婚して息子が授かりました。

その主人の息子に対する肉体的、性的虐待が発覚して、
息子が7歳の時に家庭、児童裁判所を経て離婚をしました。

現在の養育権は全面的に私に与えられています。
裁判の後は、息子は一度も父親に会ってはいません。

結婚前から働いている職場に今も勤めさせて頂いていて、
シングルマザーで勤務時間や急な場合なども
無理を聞いてもらっています。

贅沢はできないですが、
経済的にもなんとか恵まれて毎日を過ごしています。

私たちの居住する市では14歳は中学最後の年、
来年から高校に入る息子が、反抗期の真っ盛り。

機嫌の良い時は、よく話す子供ですが、
特に2年前にゲームをするようになってからは、
過激な言葉で私を罵ります。

私をバカだとか、知恵遅れ!と呼んだりして、
それが自分のためではないことを話すのですが、
聞く耳を持たず、です。

父親に似ている、と私は思うのですが、
「権利」に真っ向から反抗して、学校の先生とも時々もめて、
お知らせを受け取ります。

これは、この時期の子供として
大目に見て乗り越えるものなのでしょうか。

虐待を受けた過去があった故に思春期が
過激に表面化しているのでしょうか。

私が罵られる原因になるのは大抵、
~した方が良いよ、と何かを注意した時です。

正直疲れます。

自分のためにも、親をバカにすべきではないことを教えると、
I don’t care!を口癖のように連発します。
思春期の男子とは、こういうものなのでしょうか。

息子がイライラし始めたり、怒鳴り始めた時の対処方法、
私の心の持ち方を教えていただければ幸いです。

【となりの芝生・50代・ 銀行カスタマーサービス】

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A:FROM 川畑のぶこ

息子さんの大変な幼児期を乗り越えながら、
シングルマザーとして頑張ってこられたのですね。

14歳は、アメリカだと法的にも
いよいよ親の保護義務から解放されて、
一人で行動できる年=親離れの年ですね。

となりの芝生さんも、ここまで
本当によく頑張ってこられたことと思います。

とはいえ、反抗期の息子さんが、
なにかしでかすのではないかという不安もおありなのですね。

幼少期のトラウマに関しては、
本人がどれほどのショックを受けたかにもよるかと思います。

たとえば、日本でもひと昔前は、父親が息子に
「バカヤロウ!」と頭をパカンッと叩いたりすることなどが茶飯事で、

今でこそ虐待という文脈で深刻に捉えられる行動も、
当時は単なるしつけと信じられ、子ども本人も快くはないものの、
トラウマとなるほどのショックを受けていないことも多かったでしょう。

異性の子どもとの入浴も、私がアメリカに在住していた当時、
5歳の男の子と母親が一緒にお風呂に入っていたら
隣人に性的虐待で通報されたという日本人家庭のケースを体験しました。

日本では、家庭どころか、公衆浴場に、異性の子どもの混浴に関して、
たとえば東京の公衆浴場条例では
10歳以上の男女は混浴できないとされています。

アメリカであれば立派な性的虐待ですね。
これも、トラウマという観点から見ると、
浴場を走り回っている子どもがそれを虐待と感じているかどうか
ということが問題になります。

恥ずかしいのに無理やり混浴させられれば
トラウマになる可能性がありますが、
楽しんで父親や母親とお風呂に入っている場合は
トラウマにはなりません。

となりの芝生さんの息子さんが、
当時のお父さんのことをどのように受け止めたかはわかりませんが、
ショックが大きければ、それがのちにトラウマとなって
表面化する可能性もあるでしょう。

その場合、サイコセラピーを受けることは有効かもしれませんが、
本人が拒否することも多いでしょう。

もし、前夫と離婚後はここまでとくに問題なく過ごして来られたのであれば、
今は第二次性徴期のホルモンバランスの変化や乱れも起こりやすい年頃
ですし、それにともなう反抗期であることは十分考えられます。

そうであれば、この時期は嵐が去るのを待つのみですので、
母親は過介入しないように気をつけましょう。

自分のことはたとえ失敗があっても、自分で考え、判断し、行動したい。

巣立ちは大切なプロセスです。

親からすれば、どんなに成長しても、息子は変わらぬ可愛い息子でしょうし、
一人息子さんであれば愛情も一入(ひとしお)かと思います。

それでも、子ども扱いすると火に油を注ぐ結果となるでしょう。

息子さんが、「自分とは誰なのか?」という課題に向き合いながら、
不器用に巣立とうとしているのだと信頼することは大事です。

子どもは、親が心配して心理的に不安定になればなるほど、
信頼してもらえていないことにも苛立ちを覚えます。

息子さんが多少不安定でも、「そんなこと(とき)もある」と、
母親が自分を信頼してドーンと構えてくれていれば、
その信頼感は深い絆につながるでしょうし、自己肯定感にもつながります。

となりの芝生さんにひとつ気をつけてもらいたいのは、
「悪いところは父親に似たせいだ」
という姿勢で息子さんに接さないようにすることです。

前夫を投影し、息子さんを敵視することになれば、
親子関係はいよいよ歪(いびつ)になります。

母親のこのような姿勢は、息子さんの無意識にも
「自分は父親の悪い血を受け継いでるダメな人間なのだ」
という刷り込みをもたらす可能性があります。
やめましょう。

そのかわり、「私の良い部分をちゃんと受け継いでいる。
父親とは色々あったけれども、
それを踏み台に人生を切り開く力をきちんと持ち備えている」
という姿勢を育んでみてください。

となりの芝生さんも、これまで異国の地で、
大小さまざまな波を乗り越えてこられていると思います。

息子さんも、大きな波を乗り越えるプロセスにいます。
信頼して暖かく見守ってあげてください。
   

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