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Q:6年生の子どもが脳腫瘍を発症しました。
かなり悪性で生命予後の余裕はなく
化学療法、放射線治療、手術を1年以上かけても難しい状況で、
今化学療法2クール目です。

そんな中サイモントン療法があると知り
川畑先生の本やCDを聴き始めました。
子どもは鈍感で大したことではなく治るものと思っています。

腫瘍があるのは分かっていて
「腫瘍からがんになることはあるの?」と聞いてくるぐらいです。

本当の事を言ったらショックを受けて、
泣いたり落ち込んで前向きに考えられないのではと思っています。

サイモントン療法を効果的に行うには、
どうすれば良いでしょうか?

講習会があれば参加したいのですが、
病院に来てもらえるプランがあれば
検討したいと思っています。

子どもにはがんと言っていません。
子供へ病状を伝えるべきかを悩んでいます。

薬と手術とイメトレで治そう、リラックスが大事と伝えていますが、
子どもは何となく上の空です。
こんな感じで大丈夫でしょうか?

今は体調も良く、イメトレ(CD聴き)も一応前向きにやっています。
後でがんだと分かった時の落ち込みが心配です。

また、子どもは家に友達と遊びたいと言っているのですが、
今は髪の毛は無く、体重は太り、顔のニキビもひどいです。
そんな状態で友達と合わせたら、
友達の反応からショックを受けてしまうのではと心配です。

【まーさ・40代・会社員】

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A:FROM:川畑のぶこ

愛するわが子の命をおびやかす病気ほど
親にとって辛いものは無いのではないでしょうか。

私たちになぜこのような試練が与えられなければならないのか
と嘆く思いであることと察します。

それでも希望は捨てずに、今この瞬間できることを知り、
そのことに注意を注いで、お子さんと向き合って欲しいと思います。

まず、大人と違い、子どもの心はとても柔軟で、
その場その場に順応する力を持っています。

病気であることに鈍感というのは、
ある意味アドバンテージでもあります。

不安や恐怖の感情が私たちの免疫バランスを崩してしまうことは
明らかにされていますから、病気があってもその病気を恐れずに
歩む環境があることは大事です。

そのためには、親がどのような心持ちでわが子の病気に向き合うかも
大きなポイントとなります。

これは病気の告知についても言えることです。
子どもに告知をすべきか否かはとても大きな課題ですね。
全員にとっての正解は無いですし、それぞれに正解があるともいえます。
最終的には、親の心の声に従わざるをえないでしょう。

ただし、親の恐れは子どもに伝わるものです。
親が、がんは不治の病と絶望的な状態であるなら
子への告知も大変大きなショックを伴うものとなり、
その告知はあまり賢いものではないかもしれません。

ところが、親が、この困難を
「共に前進するためのチャレンジである」と受け止めるのであれば、
絶望は希望に変わることでしょう。

そのためには、病気を攻撃者としてとらえるのではなく、
子どもや自分たちに大切な変化を促すためのメッセンジャーとして
受け止めることです。

病気は「大切なバランスを取り戻してください」と訴える
メッセンジャーです。

そのバランスは、身体面のみならず、
心理面や社会面のバランスも含みます。
ひいては、私たちはなぜ生まれ、なぜ死ぬのかという
スピリチュアルなバランスをも含むでしょう。

病気によって家族により深い絆や愛情が生まれたのなら、
それらを大切にしてくださいというメッセージでもあります。

絆や愛情による安心感や幸福感は
私たちに抗がん剤や放射線と同じような効果をもたらしてくれます。

「治す」と考えず、大切なものを「育む」と受け止めてみてください。

そして、お子さんにもそのことを大切に一緒に生きようと伝える
ことが出来たのなら、その告知は豊かなものになるでしょう。

最終的に告知をするか否かの判断は
親の直感に依存すると思いますが、
その前に親のそのような心構えを大切にされると良いと思います。

病気は子どもだけのものではなく、家族も社会も巻き込みます。
髪の毛や眉が無いことを嘆く事も、それを周囲が受け入れる事も
大きな学びです。

ショックを受けるかもしれませんが、それを乗り越えることも、
あるいは、乗り越えようと努力するからこそ、
私たちはより賢く、智慧を携えた人間に成長するのかもしれません。

子どもの友達は、我が友が病み苦しむときに、
どのように接したら良いのか、
優しさと思いやりを実践する大切な機会が与えられることでしょう。

これは学校では得られない貴重な学びの場です。
このことから、お子さんの病気は
お子さんの友達のものでもあるのです。

今起きていることに何の意味があるだろうか。
ここから私たちは何を学びとることができるだろうか、という姿勢が
育めたのなら病気は痛みこそあれ、私たちの人生に大きな豊かさ
をもたらす経験にもなり得ます。

このようなことも含んだサイモントン療法の受け方に関しては、
研修に参加することも可能ですし、
病棟への訪問によるカウンセリングも可能です。
提供機関やセラピストの情報に関しては

http://simontonjapan.com/

を参照してください。

カウンセリングの場合は、親子(患者&サポーター)
一緒に受けることが効果的です。

研修などはお子さんが入院中であれば
まーささんご自身が参加されるで十分恩恵が受けられますし、
むしろ子どもよりも親が受けることのほうが大事というのが
サイモントンの立場です。

ぜひご参考にされてください。

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