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両親と実家で暮らしてますが、
父が数年前から認知症を患ってます。

私は、両親の病院の付き添いや
買い物のサポートなどもしています。

その件で以前、姉に相談に乗ってもらったのですが、

「あんたが全部やるから悪い。」
「勝手にやって感謝してもらおうとするのは勝手だ」
「親なんてつき放せ」

などと言われました。

直後はショックで自殺願望が出てしまい、
妹やかかりつけの精神科医、命の電話に相談したりしました。

しばらくして冷静になると、
不器用な姉なりに、私の負担を減らそうと言ったと理解できました。

しかし、また傷つけられたらと思うと、
再び姉に会うのが怖くて仕方ありません。

会わないわけにはいきませんがどうすればよいでしょうか。

【すみ・39歳・契約社員】

―――――――――――――――――

A:

FROM 川畑のぶこ

すみさんのご両親やご家族への思いやりがうかがわれる
ご相談内容です。

おそらく、すみさんは、ご自身のサポートはご両親だけでなく、
姉妹への負担も取り除き、役に立っていると信じて
行ってきていることと思います。

相手の苦しみを取り除き、楽をさせてあげたいという
慈悲心からの働きではないでしょうか。

そして、おそらく、最近はサポートの負担が大きくなってきたので、
お姉様にご相談をされた際の出来事であったかと察します。

相手のためと思ってしたことに対して
お姉さんの言葉を受けたのなら
すみさんのショックは当然のことでしょう。

お姉さんは、もしかしたら、心のどこかで
自分もサポートをできたら良いけれど、それができない苦しみも
抱えていらっしゃるのではないでしょうか。

「親なんか突き放せ」という言葉から、
お姉さんなりに親子関係に苦しみがあったのではと推察いたします。

ですので、妹のすみさんが健気に介護をするのは、
お姉さんの罪悪感を刺激することにもなるので、
「私を悪者にしないで!」という叫びでもあるのかもしれません。

すみさんからすれば単なる相談が、
罪悪感を持っているお姉さんには「責められている」と感じられ、
過剰反応していることも考えられます。

もちろん、お姉さんからすると
すみさんが親のことばかり気にしているように見えて、
すみさん自身のことをないがしろにしているので、
そのような配慮=お姉さんなりの思いやりから
すみさんを楽にさせる意図で、
ぶっきらぼうにそのような言葉を放ったことも考えられます。

いずれにせよ、すみさん自身がお姉さんに起こっていることを、
「すべて自分の責任だ」と捉えることは間違っています。

お姉さんにはお姉さんの課題があります。
ご両親もしかりです。

ご両親の健康や人生の責任をすみさんが取ることも、
姉妹さんが取ることもできません。

できることは、それぞれがそれぞれの置かれた立場での
ベストを尽くす、ということのみです。

「ベスト」とは、限界を尊重した上でのことです。

物理的、肉体的、心理・精神的、社会的な限界を尊重した上で、
できることがベストです。

それらを尊重せず無理をすることはベストではありません。

なぜなら、遅かれ早かれ、無理は続かず、
やがてどこかに不調和をもたらすからです。
体調だけでなく、人間関係に不調和をきたすこともあるでしょう。

もし、すみさんが無理をしてご両親のサポートをしているのなら、
「無理をせずに継続可能なサポートは何か」を、
もう一度振り返ってみることをおすすめします。

必要であれば、福祉サービスなどを活用することも、
ご家族が無理をせず継続可能なサポートをするために有効でしょう。

家族だと感情的になってしまうことが、
専門家がケアすることによって調和が取れることもあります。

家族全員のニーズを満たすことは難しいでしょうが、
現時点で、何が妥当かを、家族皆で話し合う機会を
一度設けてみてはいかがでしょうか。

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