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Q:46歳の主婦です。42歳の時、2歳上の夫と結婚し、
43歳から2年間、不妊治療をしましたが子供ができませんでした。
子供の頃から、親が、家族や親戚の問題で辛い思いをしてきたのを
見て育ちました。

私は、大人になって、人間関係がうまくいったことがありません。
30代の時は、カウンセリングなどを受け、心の悩みと向かい合ってきました。

晩婚だから子供ができなかった、と、今、思い切ることができません。
この数年で、30代後半で2人も子供を産んだ従姉妹、
40代で子供が生まれた義理の姉。

夫は、結婚した直後から鬱気味になり、結婚1年後に持病の手術を
したりで、子供のことは上の空だったように思ってしまいます。

今は、薬の服用のみで健康になりつつありますが、私は嬉しくありません。
夫はとても優しくていい人なのですが、つらく当たってしまいます。

久しぶりに親や親戚に会って、子供のことを聞かれるのもつらくて、
また昔の私みたいに居場所がない、と思いつらくなります。

晩婚になったのも親や親戚が原因ではないか、
夫は結婚前に持病のことを言ってくれなかった。。。

今、うつ状態であり、他の人の幸せを喜べません。
小さな子供を見るのも嫌です。

乱文ですみません。
気持ちの整理の仕方をアドバイスください。お願いします。

【美奈子・46・アルバイト】

――――――――――
A:
FROM 川畑のぶこ

不妊治療は長引くほどに心身の負担も多く、幸せになろうと思って
始めたのに、そのプロセス自体がストレスとなって、
夫婦間に過度な緊張感やプレッシャーをもたらしたり、
時として亀裂をもたらすこともあります。
美奈子さんやご主人も大変な努力をされてきていらっしゃることと思います。

条件が整ってはじめて幸せになれる…この信念は無意識なうちに、
私たちの心の基本となっているようです。

「〇〇さえ整えば…」というあり方は、
その条件とされる〇〇が満たされたのちも引き継がれ、
いつか訪れるはずの幸せはまるで影踏みのように、
手に入ったかと思った瞬間にするりと抜けだしてしまい、
また別な対象を求めてしまうようです。

「恋人さえできれば…」
「結婚さえできれば…」
「子どもさえできれば…」
「あともう一人子どもがいれば…」
「夫が育児に協力的でさえいれば…」
「子どもがもっと従順でさえいれば…」
「子どもをこんなに産まなければ…」
「もっと自分の時間が取れさえすれば…」

私は幸せになれたはずなのに…

以前、都内の閑静な住宅街にある幼児園で、
保護者向けの講演を何度かさせてもらったことがあります。

母親のメンタルケアに言及する際、
どんな時に深い充足感や喜びを感じるかと問い、
周りの人とシェアしてもらい、代表者の方に発表してもらいました。

すると、ほとんどのグループから報告された答えが、
「子どもから解放され、自分だけの自由な時間が持てたとき」
というものでした。

自由な時間の使い方に多少の差こそあれ、
みなさん「子どもから解放されて」というキーワードが出てきて、
「子どもと一緒の時間」という、私の期待していた答えは、
どのグループからもあがらなかったのです。

決して経済的に苦労していて、朝晩働いているお母様方という
わけではありませんし、むしろ環境的には、その反対ではないか
と思われる層のお母様方です。

子どもは手がかかりますし、育児ほど人生でままならないものは
ありませんから、ある視点から見れば、
子どもは苦しみの源にもなり得ます。

そんなお母様方も、子どもができる前は、
未来に自分が子どもよりも自分だけの時間を切望するようになる
など、露ほどもイメージしていなかったことと思います。
皆、子どもができれば、笑顔に溢れ、和やかな時間が訪れることを
イメージしていたことでしょう。

もちろん、このお母様方が、子どもがいるから不幸かと問われれば、
そういうわけではないでしょう。
苦労はあるけれども、基本的に幸せな人がほとんどではないでしょうか。
ただし、一旦手に入ってしまうと、それが当前のこととなり、
幸せを感じにくくなるのは事実でしょう。

人間は無い物ねだりです。
今手元にあるものでありがたいことや喜ばしいことに目を向けるのは
難しく、足りないものばかりに目が行きがちです。

子どもがいることで幸せなこともあれば、苦労もある。
子どもがいないことで幸せなこともあれば、苦労もある。
どちらか一方だけが必ず自分を幸せにしてくれることなどなく、
そのようなこだわりが私たちを最も苦しめているのではないでしょうか。

そして、それら両方をきちんと受け入れる姿勢が、
私たちの人生に穏やかさと豊かさをもたらすのではないでしょうか。

幸せとは条件が整うことではなく、与えられた場で幸せを感じる力
のことをいうのだと思います。

全てが手に入らならなくても人生は機能するものです。
子どもがいたに越したことはないけれど、
子どもがいても、いなくても私の人生はそれなりに機能するし、
幸せに生きていくことは可能…そんな基本姿勢を育むべく、
ぜひ、今美奈子さんの身の回りにあるもので、
ありがたいことや好ましいことに目を向けてみてください。

全てが一気に解決しなくても、きっと新しい気づきが訪れ、
解決の糸口となることと思います。

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