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Q:
住んでいるところは少し離れていますが、
子どもの習い事が縁で、もう30年近く付き合っている
同い年の友人がいます。

最初はたまにお茶を飲んだり、食事したり、
子供連れで出かけたりの程度でした。

10年ぐらい前に彼女が付き合っていた近所のママ友の一人から、
個人的に付き合いたくない、と言われたことがきっかけで、
いろいろな話をするようになり、
頻繁に私の自宅に出入りするようになりました。

すると、私宛のダイレクトメールを勝手に見たり、
いろいろと非常識な面を見せるようになり、首をかしげてしまいました。

それでも、人柄もよく、趣味も合うので、
時折腹を立てながらも付き合ってきました。

ある時、主人が勤め先の人事講習で、アスペルガーの話を聞いてきて、
彼女そうじゃないのかな?というのです。

気になり、いろいろ調べてみると、ほんとにその通りでした。

思い切って彼女に話すと、びっくりしていましたが、
病院で検査を受けることになり、やはり、否定できないかな?
という程度の結果でした。

年齢的にも(そのころ、50代でした)もう治療はね、という感じだったようで、
時々カウンセリングに通っていましたが、何回か通っただけでした。

高校は進学校を出ていて、文芸部の部長だったというのが、
彼女の自慢でしたが、検査で言語能力が著しく低いことが分かりました。

思い込みが激しく、言葉のキャッチボールができなかったり、
いきなり脈絡もなく自分の思っていることや、知ってることを
一方的に話したりも、そのあたりから来ていたのでしょう。

自分のことは頭の中心にありますが、
他人のことは思いやるということがなかなかできないようです。

他人がしてくれることは、自分を気に入っているから、
そのように思っているようです。

いろいろおかしな話をするので、それ違うんじゃないの?と訂正すると、
この上なく落ち込み下を向いて首をすくめますが、
すぐに回復して、ほらみろ、わたしは誰々に気に入られてる、と話しだします。

あきれてびっくりする反面、正直で一生懸命な部分もあり、
還暦を迎えるまで付き合って来ました。

舅姑と暮らし、きちんとお世話し両方見送ったとういことだけで、
凄いなあ、自分には無理だなあ、と尊敬もしていました。

彼女が還暦を迎えるころ、スーパーの早朝荷出しとして働き始めると、
また自分は気に入られてるが始まり、
どこからその自信が出てくるのか?と思うような話をするようになり、
ドンドンバージョンアップするようになりました。

長く専業主婦できて、新しい世界が広がったので、うれしいのでしょう。

あまりにも、自分自分で、
他人がしてくれることに対しては、自分を気に入ってくれてるから
を繰り返すようになるに至り、
以前と全く変わらない彼女の言動に、もう無理だと思うようになりました。

私のご近所にも、彼女と同じような感じの姑さんがおられる方がいて、
きっと彼女は変わらないよ、もっと今の自分の時間を大切にしなさいよ、
というアドバイスを頂きました。

その通り、もういいと思っています。
ただ、自分から切るということに引っかかっています。

自分を守るため、今、自分にできる最善の方法とは思いますが。

【匿名希望・60代・主婦】

―――――――――――――

A:

FROM 川畑のぶこ

アスペルガー症候群は発達障害のひとつで、
脳の情報処理機能の不全によるものと言われています。

自閉症によく似た障害ですが、知能にはまったく問題がないため、
本人も周囲も気づかなかったり、発見が遅くなったりすることがあります。

特徴としては:

・コミュニケーションや社会性の問題
・対人関係の障害
・興味の対象が限定されている
・感覚過敏(五感のうちのある感覚が敏感)

などが挙げられます。

いわゆる「空気を読む」ことができないという問題があり、
人の気持ちを察することができないので、
本人に悪意はないものの、周囲からは「勝手」だとか「わがまま」だとか
「変わり者」などといったレッテルを貼られがちです。

これは本人の心や気持ちの問題ではなく、脳機能の障害なので、
わかってもらおうとしても努力が報われないことが多く、
友人関係を作ることが困難です。

そのような中で、匿名さんは
ご友人を理解しようという姿勢でよくやってきていると思います。

まずは困難な経験を乗り越えて、
その友情を大切にしようとしてきたご自身を称えてあげてください。

人間関係や社会的状況は、
自然の摂理に従って、刻一刻と変わるものです。

匿名さんも、これまでを踏まえて、
今後どうするかということに関しては、
すでに答えは出ているようではありますが、

関係を続けたいのに続けられないことが苦しいのか、
続けたくないのに続けなければいけないと思っているのか、

どちらの比重が強いかを再確認された上で、
その心に従ってみてはいかがでしょうか。

友情であり義務ではないわけですし、
もし逆の立場で考えてみて、相手が本心は匿名さんのことを嫌なのに、
無理に付き合っている(付き合って「あげている」と思われている)と
知ったならどうでしょうか。

ご友人にとっては残念なことではあるかもしれませんが、
それもまた必要なプロセスで、ご友人なりに乗り越えられることを
信頼することも大事かと思います。

匿名さんが悪意で相手を陥れようとしていない限り、
相手の感情や人生の責任のすべてを負うことはできませんから。

逆説的ではありますが、
このように、相手と距離を取ることを許可できた場合、心が楽になって、
相手と適度な距離感で付き合えるようになることもあります。

匿名さんが他の気の合う新たな友人関係を作るようになり、
心が充電できたりゆとりができたりするようになれば、
アスペルガーのご友人とも
また違った関わり方でお付き合いできるかもしれません。

友情を維持するか絶縁かと、
必ずしも全か無かに走る必要はありませんので。

今はとりあえず距離を置く、その結果何が起こるか様子を見て、
そこで新たな判断をされていく、すなわち、未来は未来に委ねて、
今現在を大切に生きてみはいかがでしょうか。

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